公務員保育士は給与が高い?私立との違いや採用試験も説明

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保育士の中でも、特に人気の高い仕事は公務員保育士です。 公務員保育士とは、公務員として職務にあたる保育士のことをいいます。 公務員といえば、一般的には給与が高く、待遇に恵まれているイメージがあります。公務員保育士はどのような待遇なのか、私立保育園の保育士とはどのような点が異なるのか、気になる人も多くいるでしょう。 この記事では、公務員保育士についての概要や私立保育士との違いについて解説したうえで、公務員保育士となるための手順について解説します。

公務員保育士とは?

公務員保育士とは、公立保育園や児童福祉施設などに勤める保育士のことです。 仕事内容自体は民間の保育士と大きく変わりはありません。大きな違いは、採用元が地方自治体であるかそれ以外(社会福祉法人・学校法人・株式会社・宗教法人・個人など)であるか、という点です。 また、公務員保育士には臨時職員の募集がされることもあります。 臨時職員とは、働く時間が短かったり限定されていたりする公務員保育士のことです。時間の融通が利きやすいといったメリットがあります。

【平均給与】一般的な保育士よりも給料はよい

あくまで「平均」を比較した場合の話ですが、公務員保育士は一般的な保育士よりも待遇(給料)がよいといったデータがあります。 具体的な例をピックアップして表にまとめました。

区分平均月収平均年齢
全国の保育士平均※1約24万円46歳
公務員保育士(東京都練馬区)※2約32万円37.0歳
公務員保育士(大阪市)※3約30万(非公表)

※1(出典:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

※2(出典:練馬区「令和元年度(平成31年度)練馬区人事行政の運営等の状況の公表 」 / https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/jinji/shokuin_jinji_kohyo.files/kouhyou31.pdf

※3(出典:大阪市「大阪市職員の給与と民間従業員の給与との比較 / https://www.city.osaka.lg.jp/gyouseiiinkai/page/0000247851.html

大阪の公務員保育士の平均月給は、役職別(主務を除く係員級or主務級)と年代別(20~44歳まで5歳刻み)にて記載されています。ここでは、主務を除く係員級の5世代の平均給与を合計したものを5で割ることにより平均月収を計算しています。

【メリット】安定した収入と好待遇が期待できる

公務員保育士は、保育士の中でも非常に人気があります。 その理由としては、公務員保育士ならではのメリットがあるためです。公務員保育士のメリットは、以下の2点となります。

・安定した収入を得られる
公務員保育士は、地方公務員の行政職として採用されます。給与水準(基本給)が高く、ボーナス(期末手当)も支給されるため、安定した収入を得ることが可能です。また、定期的な昇給も国の制度として決まっています。 さらに、運営母体が地方自治体であるという安心感も、働く人にとっては大きな要因です。

・福利厚生が充実している
公務員保育士は、福利厚生面でも地方公務員と同じように整備されており、充実しています。有給休暇、産休、育休、退職金制度が整っているため、環境面でも安心して働くことができます。

【デメリット】競争率が高い・定期的に異動がある

公務員保育士は非常に魅力的ですが、デメリットもあります。

・競争率が高く、合格率が低い
今から公務員保育士を目指す人にとってデメリットとなり得る点は、合格率の低い「狭き門」となっていることです。公務員保育士は退職者が少ないことや、保育園の民営化などにより、求人数も減少傾向にあります。

・定期的に異動する可能性がある
また、公務員保育士として働き始めた後にデメリットとなる可能性がある点としては、数年おきに異動があることです。例えば、保育園での勤務を希望する場合であったとしても、児童福祉施設に配属されてしまうなど、希望の職に就けない可能性もあります。

公務員保育士と私立保育士の違い

ここからは、公務員保育士と私立保育士の違いについて、給与待遇面以外の部分を細かく紹介します。両者の業務内容は似ているものの、勤務体系は根本的に異なります。 以下は、公務員保育士と私立保育士の違いをまとめた表です。両者の違いをきちんと把握するためにも、ぜひ比較してみてください。

公務員保育士私立保育士
勤務先自治体が運営する保育施設。具体的には保育園や託児所・相談所・学童保育施設など。私立の保育施設。 私立保育園や認定こども園など。保育園の運営団体は、NPO法人や社会福祉法人・株式会社・宗教法人・学校法人など。
保育方針レベルが一定で画一的。 どの園を選んでもレベルに差のない保育を提供できるようにするため、独自性は発揮しづらい面がある。園の方針に依拠。 独自性や個性ある園も存在。例えば、早期英語教育への取組や、海外での最新教育方法導入など。
勤務時間時間外保育に対応していない園もある。 (公的な保育園は全て認可保育園であるため、保育対応時間が定まっており、勤務時間も定まっているケースが多数)早朝や夕方・夜間など時間外保育に対応しているケースが多数。 むしろ、時間外勤務の対応が、サービスとして保護者から評価される点。
福利厚生地方公務員の基準を適用。園独自の就業規則に依拠。
異動目安としては2~4年に一度。 それよりも長くなることも短くなることもある。 また、転勤があるとはいっても、公務員保育士の場合、転居の必要性があるほどの異動はほぼなし。基本的にはなし。 ただし、複数の園を経営している大規模な園の場合には、グループ内で異動する可能性ある。
就職方法保育士資格を取得した後に、職員採用試験に合格する必要ある。保育士資格を取得した後に、園の採用面接に合格する必要ある。 (園の採用面接後に保育士資格の合格が発表されるケースもある。)

職員採用試験に合格すれば公務員保育士となれる

保育士となるための大前提として、保育士資格を取得しているか取得見込みであることが必須要件です。これは、公務員保育士であっても私立保育士であっても同様の要件となります。 公務員保育士となるためには、保育士資格とは別で職員採用試験に合格することが必要です。ここでは、職員採用試験の概要や試験を受ける流れについて解説します。

職員採用試験の概要・試験科目

職員採用試験は、1次試験と2次試験に分かれています。 ここではよくある例を記載しますが、実際の試験は自治体によって内容が異なるため、受験する自治体の募集要項や過去問などをチェックしましょう。

●1次試験・・・筆記試験
合格基準は、採用倍率などによって異なりますが、6~7割の正答率であれば2次試験に進める可能性が高いです。

教養試験英語・国語・数学・社会・理科の5教科に加えて現代文・物理・化学・政治・経済など。出題範囲のレベルとしては高校卒業程度。
専門試験保育原理・教育原理及び社会的養護・児童家庭福祉などの保育に関する専門分野。保育に関係がない内容の出題もある。

●2次試験・・・口述試験(面接)や実技など
面接試験やピアノ・体力検査・作文・小論文などの実技試験が実施されます。自治体によっては、2次試験の後に、3次試験の受験が必要です。

職員採用試験を受ける流れ

保育士の職員採用試験を受ける際の流れは、次のようになります。

①受験申込
大半の自治体では、採用予定人数が確定する6月頃から準備をして、求人情報公開をスタートします。受験する自治体のホームページにて、募集要項などの情報収集を始めましょう。自治体によっては、採用枠がない年もあります。 どうしてもその自治体を受験したい場合は1年待たなければなりません。

②第1次試験・第2次試験
第1次試験は夏~秋頃に実施されます。自治体によって日程が異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。

③合格発表
試験に合格すると、採用候補者名簿に1年間登録されます。合格=採用ではないことに注意が必要です。

④配属先内定・採用
採用候補者名簿に登録されている間に、各自治体の保育園から採用希望の申し出があり、名簿から選ばれると、採用となります。

ステップごとに入念な準備をして臨み、公務員保育士の仕事を掴み取りましょう。

まとめ

公務員保育士の給与体系や福利厚生などは、地方公務員とほぼ同じ内容となっています。そのため、待遇に恵まれ、安定性のある環境で保育に従事できることがメリットです。 一方で、非常に人気が高く応募人数も多いため、現状では狭き門となっています。 公務員保育士となるためには、保育士資格に加えて職員採用試験に合格することが必要です。この記事で紹介した公務員保育士となるための流れを参考にして、ぜひ公務員保育士にチャレンジしてみてください。

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