家事と育児を両立するコツとは?仕事と両立する方法も

家事と育児を両立するコツとは?仕事と両立する方法も

家事・育児・仕事の両立は難しく、すべてが中途半端になってしまうことに悩む人は多いでしょう。特に幼い子どもがいる場合、家事も育児も理想通りに進まず、時間だけが過ぎてしまいます。両立がうまくいかないことで、不満や悩みを溜め込むと、心身に悪影響を及ぼす場合も少なくありません。

当記事では、家事・育児・仕事を両立させるためのコツを紹介しています。日々の暮らしの中で、簡単に実践できる方法を解説しているため、家事・育児・仕事を両立させたい人は、ぜひ参考にしてください。

誰も家事・育児・仕事を完璧にはこなせない

家事・育児・仕事の3つを完璧にこなせる人は存在しません。生まれたばかりの子どもは生活のあらゆる面でお世話を必要とし、お世話しているパパ・ママは24時間面倒を見ているような状態です。子どもを保育園に預けて働き始めても、急な発熱や感染症により、出社できない日もあります。小さい子どもがいる家庭の育児負担は大きいため、出産前のように仕事と両立するのは困難と言えます。

そのため、「どうしてうまくいかないのだろう」と落ち込んでしまう日もあるでしょう。しかし、家事・育児・仕事を両立させたい場合、「完璧にできる人なんていない」と開き直ることが大切です。「できる範囲で頑張った」「今日はこれをできた」と、プラスに考え、自分を褒めてあげると気持ちが楽になるでしょう。

家事と育児を簡単にする3つのコツ

家事や育児の負担を軽減することで、心身ともに楽になり、両立がうまくいくようになります。完璧主義をやめ、「楽をしても大丈夫」という考え方で、家事や育児と向き合うことが大切です。

ここからは、家事や育児の負担を軽くするためのサービスや、実践したい工夫を紹介します。

家事・育児を外注する

家事代行サービスやベビーシッターを利用し、家事や育児の負担を軽減しましょう。家事や育児を外注することで、時間の余裕ができ、息抜きになります。

家事代行サービスでできることは、買い物・調理・掃除・食器洗い・洗濯など、業者によって異なります。まずは自分や家族にとって、どのような家事が負担になっているか把握し、住まいの地域で利用可能な業者を確認してください。

子どもが家族以外の人と関わりを持つことは、社会性を培う機会になるため、育児の外注に罪悪感を持つ必要はありません。

家族に家事を手伝ってもらう

家事は、夫婦で分担するだけではなく、子どもにも手伝ってもらいましょう。未就学児であっても、「タオルを畳む」「手が届く範囲の片付けをする」といった簡単な家事ができます。小学生に成長すれば、「食器運び」や「料理の手伝い」「風呂掃除」などを任せられるでしょう。

家事を手伝ってもらうことは、教育的な意義も大きいです。料理や掃除、洗濯といった日常生活に必要な家事を経験させることで、子どもの自立を促します。また、「手伝いをできた」という成功体験は自己肯定感アップにつながるため、手伝ってもらった後は、子どもを褒め、感謝の気持ちを伝えましょう。

不必要な手間を削減する

現在行っている家事や育児を見直し、不必要な手間を省くことで、負担が軽くなります。例えば、赤ちゃんの沐浴は毎日ではなくても大丈夫です。沐浴を行えない場合は、「ガーゼで体を拭いてあげる」「お尻だけ洗ってあげる」などの方法で、清潔な状態を保てば問題ありません。また、離乳食を作る負担が大きければ、市販のベビーフードで代替しましょう。ベビーフードは安全性が高く、味も美味しく整えられています。

食事はあらかじめ献立を作成し、「保存できる料理を作り置きする」「冷凍保存を活用する」といった方法がおすすめです。休日に野菜をカットし冷凍しておくだけでも、包丁を使わず調理できるため、仕事などで忙しい平日に役立ちます。

家事・育児と両立するための働き方のコツ

家事・育児と仕事を両立するためには、勤務先の制度を活用しましょう。時短勤務は、産前

・産後休暇や育児休暇を取得していた女性が復職する際、頻繁に使われる制度です。時短勤務は事業主に義務付けられた制度で、1日6時間以上の勤務で、3歳未満の子どもがいる人なら雇用形態に関係なく利用できます。

(参考:厚生労働省「短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)について」

勤務時間を短くする方法として、短時間正社員として雇用してもらう方法もあります。短時間正社員とは、子育て・介護といったさまざまな理由により、フルタイムで働けない人を正社員として雇用する制度です。フルタイムではないものの正社員として雇用されるため、賞与や退職金の支給対象となることが多いです。

職場を「第2の居場所」として意識すると、家事・育児で覚える孤立感が和らぐでしょう。家事・育児の成果は目に見えにくく、頑張っても認められにくいですが、仕事は努力した分だけ成績や評価になります。職場を自分の居場所としてポジティブに捉え、ワーク・ライフ・バランスの取れた働き方を目指しましょう。

家事・育児・仕事で不満を溜め込まないための3つのコツ

家事・育児・仕事の両立によってストレスが溜まり、不満を感じることがあるでしょう。不満や怒りの感情をゼロにすることはできませんが、いくつかのコツを押さえることで、不満や怒りの爆発を防ぐことができます。

ここからは、家事・育児・仕事による不満の蓄積を防ぐポイントについて解説するため、ぜひ参考にしてください。

不満や怒りは小出しにする

些細な出来事から生じた不満や怒りであっても、言葉にしましょう。小出しにするときのポイントは、相手の人格を否定せず、相手の行動が改善されるような言葉を選ぶことです。例えば、朝の時間帯に子どもの準備が遅い場合は、「ダラダラしないで」ではなく「起きたらすぐ顔を洗って」「ご飯を食べたら歯磨きだよ」と都度声を掛けましょう。

また、家事や育児を両立する大変さを、信頼できる人に聞いてもらうと、気持ちが楽になります。まずは一番身近なパートナーに本音を打ち明け、必要であればお互いにフォローしましょう。ときには学生時代の友人など、子育てに関係ない人に話を聞いてもらうのも、自分を客観的に見つめ直せる良い機会です。

不満や怒りは小出しにすることで、大きなストレスを抱えることなく、家事・育児と仕事の両立が図れます。

100点は目指さないようにする

家事・育児・仕事を全部完璧にこなせる人はいません。手を抜ける部分は手を抜き、他人に任せられる部分はお願いしましょう。思い通りにできなくても、「まあ良いか」と気持ちを入れ替え、完璧主義をやめるよう心がけてみてください。

特に育児では、子どもの機嫌や体調によってイレギュラーな事態が起こり、思い通りにいかない日が多くなります。限られた時間の中で、家事・育児・仕事をこなすのは難しいことです。「今日も家事ができなかった」と自分を責めるのではなく、「今夜は夕食を手作りした」「子どもとじっくり話した」など、できたことに対して自分を褒めてあげましょう。

周りと比べないようにする

他人の家事や育児のやり方と自分のやり方を比べず、自分のパートナーや子どもに目を向けることが大切です。ママ友の話やSNSで他の家庭の様子を見ると、自分が劣っているように思え、落ち込んでしまう場合があります。しかし、家庭ごとに環境は異なるため、他人と比較して自分を責める必要はありません。

過去の自分と比べて「良い方向に変化した点」があれば、自信を持ってください。「直したほうが良い点」は、ポジティブな気持ちで改善に向けて努力するよう心がければ、周りと比較して落ち込むこともありません。

まとめ

家事・育児・仕事を完璧にこなせる人はいません。家事や育児は、「外注サービスを利用する」「子どもに手伝ってもらう」といった方法で、負担を軽くしましょう。仕事については、時短勤務など勤務先で利用できる制度を活用し、無理のない働き方に変えることで、両立が可能になります。

「ほいくらし」は、保育の現場で活躍する人や幼い子どもと接する人に向け、役立つ情報を発信しています。ちょっとしたコツで負担が軽減し、楽しく保育や子育てに取り組めるようになるため、ポジティブな気持ちで子どもと過ごしたい人は、ぜひご参考ください。

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植草学園大学准教授、博士(社会福祉学)
専門は保育の社会化のデザイン、保育学、子育て支援 植草学園大学准教授。自治体の保育に関する審査の委員や保育の質の指導 民間保育園の保育の指導、保育園コンサルなど。
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