ワンオペ育児とは?つらい家事・育児を乗り越えるためのコツも

ワンオペ育児とは?つらい家事・育児を乗り越えるためのコツも

最近、メディアやSNSなどで「ワンオペ育児」という言葉をよく目にします。ワンオペ育児とは育児の担い手が1人であることを指しており、共働き家庭が増えた現在でも家事・育児を1人でこなす女性が未だ多いことを象徴する言葉です。

当記事では、ワンオペ育児に該当する具体的なケースやワンオペ育児を乗り越えるコツについて解説します。「自分はワンオペ育児をしているかもしれない」「ワンオペ生活に疲労が溜まっている」という方は、ぜひ参考にしてください。

ワンオペ育児とは?

ワンオペ育児とは、主に母親が1人で育児している状態を指します。ワンオペは「ワンオペレーション」の略で、担い手が1人であることを表します。

ワンオペという言葉は、元々飲食店などの過酷な労働を取り上げる際に使われていたもので、その影響を受けてワンオペ育児という言葉が生まれました。2017年にはユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされており、現在ではメディアやSNSなどでも頻繁に目にします。

以下では、末子が6歳未満の家庭の家事関連時間についての調査結果をまとめました。

家事関連時間(1週間)育児時間(1週間)
1時間23分49分
7時間34分3時間45分
(出典:総務省統計局「平成28年社会生活基本調査」

多くの女性がワンオペ育児に悩んでいます。昨今では共働き家庭の増加により「男性も家事・育児をするべき」という意見が増えていますが、未だ女性の負担が大きいことが現状です。

ワンオペ育児による孤立感と疲労感

ワンオペ育児は体力的な負担はもちろん、精神的にも追い詰められる人は少なくありません。日中の家事・育児だけでも疲労が溜まるうえ、夜は夜泣き対応や夜間授乳で慢性的な睡眠不足となることから、さらに疲れが取れにくくなります。体調が悪く横になりたいと思っても、赤ちゃんのオムツ替えや離乳食、抱っこなどで休めないことも多いでしょう。

また、周りに子育ての悩みや不安を相談できる相手がいないと孤独を感じやすく、育児ストレスから産後うつや育児ノイローゼにつながる可能性もあります。

育児中は、専業主婦でも共働き夫婦でもそれぞれに違った苦労があります。専業主婦は外の世界とのつながりがない分、育児の不安や孤立感を抱え込みがちです。共働きの場合は仕事との両立に悩む人も多く、さらに朝や帰宅後もワンオペ育児を担うとなると、心身の負担が大きくなります。

ワンオペ育児となる4つのケース

昨今の社会情勢の変化に伴い、夫婦の家事・育児負担に関する意識も変わりつつあります。ワンオペ育児は大きな問題となっていますが、どのような場合にワンオペ育児であると感じやすいのでしょうか。

ワンオペ育児の代表的なケースは、下記の4つです。

  • パートナーの協力が不十分な場合
  • パートナーが不在の場合
  • シングル家族である場合
  • 頼れる人がいない場合

ここでは、それぞれの状況について詳しく解説します。

パートナーの協力が不十分な場合

ワンオペ育児の原因として、日本の労働時間の長さが挙げられます。「パパは早朝から出勤して子どもの寝かしつけが終わってから帰宅する」というパターンも多く、この場合は必然的にワンオペ育児となります。

また、家事・育児は女性がするものという考えからパートナーが非協力的なケースもあるでしょう。妻が専業主婦であれば「やって当たり前」という風潮が未だ残っており、夫に育児参加できる環境があってもワンオペ状態となっていることもあります。

パートナーが不在の場合

単身赴任や別居などでパートナーが不在である場合にも、必然的にワンオペ育児となります。単身赴任先に一緒に引っ越しする方法もありますが、場所や期間の問題などで難しいケースもあるでしょう。

この場合は、平日・休日に関係なく常に1人で家事育児を担わなければならず、心身ともに負担が大きくなります。

シングル家族である場合

シングル家族の場合、常にワンオペ育児をしながら仕事をこなしている人がほとんどです。

常にワンオペ育児をしながら仕事をしている場合は、無理をしすぎないことが大切です。「子どもが元気に笑っていればよし」と考え、適度に手を抜きながら家事・育児に取り組みましょう。

また、いざというときに頼れるパートナーがいないという不安や金銭面でのプレッシャーなど、シングル家族ならではの悩みもあります。ときにはベビーシッターなどを利用して、家事・育児と離れる時間を確保するのもおすすめです。

頼れる人がいない場合

自分の母親が遠くに住んでいるなど、頼れる人が近くにいない場合もワンオペ育児となりやすいです。

昔は2世代や3世代で暮らす家庭がほとんどで、家の中に女性が多かったことから1人あたりの家事・育児負担が小さく済んでいました。しかし、核家族化が進んだ現代では家事・育児の担い手が妻1人になっているにもかかわらず、「家事育児は女性の仕事」という風潮が残っています。その結果、パートナーやパートナーの会社から理解が得られず、ワンオペ育児に苦しむ女性が増えています。

ワンオペ育児を乗り越える4つのコツ

ワンオペ育児を乗り越えるためには、タスクを減らすこと、人に頼ることが大切です。また、地元を離れて暮らしている場合は地域から孤立していることが精神的な負担の要因となっている可能性もあるため、悩みを共有できるネットワークを作るのもよいでしょう。

ワンオペ育児を乗り越えるコツは、下記の4つです。

  • 家事の手を抜く
  • パートナーに協力してもらう
  • ベビーシッターなど人の手を足りる
  • 交流の場に参加する

それぞれの内容について詳しく解説します。

家事の手を抜く

ワンオペ育児の負担を軽減するためには、1日あたりのタスクの量を減らすことがポイントです。育児の手を抜くのは限界がありますが、家事であればやるべきことを減らすのは意外に簡単です。

  • 洗濯物は干さずに乾燥機を使用
  • お風呂掃除は流すだけのスプレーを使用し、こすり洗いの頻度を減らす
  • 食事はレトルト食品やお惣菜に頼る
  • 食器洗い乾燥機などの時短家電を取り入れる

「毎日絶対にやらなければ困る」という家事はほとんどありません。完璧にこなそうと思わず、うまく手を抜いて気持ちに余裕を持つことを優先してください。

パートナーに協力してもらう

家事育児の負担が偏っていることをパートナーに伝え、協力が得られるよう働きかけるのも有効です。仕事の都合などで難しい場合は、休みの日に育児をお願いするとよいでしょう。

一人で担えば担うほど、子どもが他の大人とかかわったり関係を構築する機会が減り、さらに一人で担わざるを得なくなります。

パートナーの協力を得られると単純にタスクが減るのはもちろん、「自分1人だけが家事育児をしている」という苛立ちや孤独感から解放され、精神的な負担も軽減されます。また、育児の悩みが共有しやすくなるなどのメリットも期待できるでしょう。

ベビーシッターなど人の手を借りる

パートナーからの協力を得るのが難しい場合は、ベビーシッターや家事代行サービスなどを利用するのもおすすめです。子どもを預けることや自分で家事をこなせないことに罪悪感を感じる人もいますが、要領よく他人の手を借りることは悪いことではありません。ワンオペ育児で追い詰められるより、ときにはベビーシッターや家事代行サービスを頼んで子どもと笑顔で過ごすほうが充実した毎日を送れます。

とはいえ、ベビーシッターや家事代行などのサービスの料金は決して安くありません。頻繁に利用するのは難しいですが、自分へのご褒美としてうまく取り入れましょう。

交流の場に参加する

育児に関する不安や悩みを打ち明ける相手がいるだけで、ストレスが緩和されます。公園で子どもたちが遊んでいるのをきっかけにママ友などに話しかけたり、子育て支援センターの集まりに参加したりするのもよいでしょう。

また、自分の思いに共感してもらえる場所という意味では、SNSを活用するのも1つの手です。検索機能を使えば簡単に同じ年齢の子どもを持つママを探せるため、その人たちの投稿を見るだけでも「悩んでいるのは自分だけじゃない」と前向きになれるでしょう。自分の悩みや思いを投稿すれば、同じ境遇のママたちから共感が得られるかもしれません。

ワンオペ育児の孤独感を1人で抱え込まず、積極的に交流の場に参加してみてください。

まとめ

ワンオペ育児は孤立感や疲労感が強く、1人で抱え込むと心身ともに追い詰められてしまいます。家事の量を減らす、パートナーやベビーシッターの手を借りるなどの対策をして、少しでも負担を軽くしましょう。また、交流の場に参加して悩みを共有できる相手を見つけるのもおすすめです。

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文/マイナビ保育士編集部

植草学園大学准教授、博士(社会福祉学)
専門は保育の社会化のデザイン、保育学、子育て支援 植草学園大学准教授。自治体の保育に関する審査の委員や保育の質の指導 民間保育園の保育の指導、保育園コンサルなど。
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