我慢ができない子が増えている?その原因と親にできること

我慢ができない子が増えている?その原因と親にできること

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子どもだから多少のわがままは当たり前ーー。そうは思っていても、ちょっとのことでも我慢できすに泣きわめいてしまうようでは困りますよね。 厳しくしすぎても、甘やかしすぎても子どもにとっては良い影響を与えません。今回は、「子どもの忍耐力を養うために親ができること」について考えていきます。

「受け身の我慢」と「真の我慢」を見極めて

昔に比べて格段に便利で豊かになった現代社会では、多くの人は欲しいものがすぐに手に入るようになり、やりたいことにチャレンジしやすくなっています。それにより、「欲しい!」と思ったものはすぐに手に入れなければ気がすまない、また「したい!」と思ったことは何が何でもしなくては気がすまない子どもも増えてきたように感じます。

ここで覚えておきたいのが、「我慢」には2種類あるということ。京都大学大学院准教授の森口佑介先生は、「親や先生など、周囲の誰かに強いられるのは『受け身の我慢』。対して、スポーツなど自分自身がそうしたいと思って自ら進んでやるのが『真の我慢』です」と述べています。どちらの我慢が子どもにとって大事なのかは一目瞭然ですね。

親から「我慢しなさい!」と怒られてばかりいると、自己肯定感が低くなります。一方、「真の我慢」ができる力を伸ばしてあげると、自主性や自立心が育まれます。

また「我慢ができない子」に対して、「ただのわがまま」なのか「自己主張が強い」のかを見極めることも大切です。自己主張が強い場合、自分の目的や理想がはっきりしていてどうしたいのかが明確であることが多く、わがままな子は「どうしたいのか」よりも親に甘えることや要望を聞き入れてもらうことが目的化しているといいます。

自己主張が強いことは決して悪いことではありません。しかし、そのせいでお友だちとの関係がうまくいかなくなることは避けたいですよね。

甘やかし過ぎ? 厳し過ぎ? 揺れる親の気持ち

子どもが「我慢ができない」「忍耐力がない」のは、親の接し方も大きく影響しています。甘やかし過ぎや過保護はその代表と言えるでしょう。

わが子に嫌われたくないからと、わがままや要望を常に受け入れたり、わが子の気持ちを優先するあまり、周囲の子どもたちに我慢を強いたりするケースも目にすることがあるのではないでしょうか。

一方で、近年SNSなどで発信される育児エピソードが思わぬ炎上を招くこともあり、「周りの人に“しつけがなっていない”と思われたらどうしよう……」と不安になる保護者の方も増えているそう。

本当はおおらかな気持ちで子どもの言動を見守ってあげたいのに、「わがまま」「しつけされていない」と見られたくなくて、無理に厳しく接してしまうこともあるといいます。

甘やかし過ぎも厳し過ぎも、どちらかに偏っていてはお子さまのためになりません。状況に応じて適切な対応や声かけができるように、いくつかアドバイスをしていきましょう。

子どもを「我慢できない子」にする親のNG行動

わが子を「我慢できない子」にしてしまう親は、無意識に次のような対応をしていることが多いといいます。

■大人の都合で我慢させる

自分に余裕があるときは「いいよ」と許しているのに、忙しかったりイライラしたりしているとつい「ダメ!」と言っていませんか? 東京家政大学ナースリールーム主任の井桁容子先生は、「『あるときは許すけれど、あるときは許さない』とコロコロ対応が変わると、子どもはそれがいいことなのか、悪いことなのかを理解できません」と述べています。子どもに大人の都合を押し付けないように気をつけて。

■人のせいにして我慢させる

子どもに注意するとき、「店員さんに叱られるよ」「先生に怒られるんじゃない?」などと第三者のせいにしていませんか? これは逆効果です。親が叱る責任を回避しているようでは、子どもに「本当にしてはいけないこと」が伝わりません。さらに、“自分を叱る人”の前だけではいい子にして、それ以外ではやりたい放題になる危険性も。

■「我慢できたからえらいね」と褒める

玉川大学教育学部教授の大豆生田啓友先生によると、親が子どもに「我慢すること」を強いると、子どもは「我慢できる子」という期待に応えようとして無理をしてしまうそう。そのような期待がプレッシャーになり、いずれ大きな反動として爆発してしまうことも……。「我慢ができたからいい子」なのではなく、普段からお子さまの良いところをたくさん褒めてあげるように心がけましょう。

子どもの忍耐力を育むためにできること

子どもがもっと我慢強くなるために、親として今してあげられることは何でしょう。「わが子にもっと忍耐力をつけて欲しい」と願う保護者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

■まずは子どもが安心できる環境づくりを

前出の森口先生は、子どもがまだ幼いうちは「安心できる家庭環境」をつくることを最優先にするべきと述べています。親など周囲の大人が子どもに無関心な態度をとっていると、4歳以降に「我慢する力」が十分育たないということもわかっているそう。「しつけ」よりも先に、「安心できる関係性」を築くことを優先させましょう。

■ 生活の中で親がお手本を見せる

子どもは親の様子を普段から観察しているもの。私たちが考える以上に、親の言動が子どもに与える影響は計り知れません。だからこそ、お子さまに「我慢強くなってほしい」と願うのなら、まずは保護者の方がお手本を。たとえば、子どもの前で「お菓子を食べたいけど、夜ごはんが食べられなくなるからやめておこう」と言うなど、親自身が我慢する姿を見せるのです。それを見た子どもは、我慢することの大切さを学ぶことができるでしょう。

■「褒める」よりも「認める」を意識して

自己肯定感が高い子どもは、気持ちが安定していて何事にも前向きに取り組むことができます。その結果、無理にわがままを通さなくても自分のやり方で要求を満たすことができるので、メリハリのある我慢ができるようになるのです。つまり、忍耐力を育むには「自己肯定感」が必要不可欠。ありのままのお子さまの姿を見て、「がんばっているね!」「自分でやりきったね!」と認めてあげることで、自己肯定感はぐんぐん伸びていくでしょう。

文/野口燈

[参照]

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