書籍紹介『子どもはみんな問題児。』名作『ぐりとぐら』誕生秘話も!

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【ほいくらし本棚|オススメの1冊】『子どもはみんな問題児。』(中川李枝子 著)

子どもは子どもらしいのがいちばん。
わかってはいるけれど、つい「どうしてこの子は言うことを聞いてくれないんだろう」「もう少し聞き分けがよくなってくれたら……」などと、大人の都合で「悪い子」「育てにくい子」と判断していませんか?

本来ならば、子どもたちそれぞれの個性や特性を生かして、
伸ばしてあげるのが大人の役目ですよね。

大きな心で「子どもらしさ」を受け止めてあげるにはどうしたらいいか、その答えがわかるのが今回ご紹介する『子どもはみんな問題児。』(中川李枝子著/新潮社)です。

作家・中川李枝子さんが贈る、子どもと過ごす時間がもっと輝く45のメッセージ

『ぐりとぐら』の作者として知られる中川李枝子さんは、17年間保育士として働いていました。「目の前にいる子どもたちを喜ばせたい、とおはなしを作ったのがきっかけで作家になりました」との言葉からもわかるように、保育士としての経験があったからこそ、数々の名作を生み出してきたのだと公言しています。

本書『子どもはみんな問題児。』(新潮社)は、中川さんらしい温かい視点で、子どもの本質や子育ての基本について、様々なエピソードをもとにつづられています。

毎日子どもと接していると、きれいごとだけでは解決しないことばかりです。お人形のようにおとなしく、汚れることも汚すこともなく、親や先生の言うことを素直に聞いてくれる子どもなんて存在しません。

中川さんの持論として、タイトルにもあるように「子どもはみんな問題児」という前提があります。完璧な子どもなんていない、どの子もみんな欠点だらけ、だけどそれがたまらなくかわいい――。

一人ひとりの子どもをじっくり観察してみると、実に不思議でおもしろい生きものであると感じさせられます。本書に登場する個性豊かな子どもたちのエピソードから伝わるのは、「子どもらしさを味わう喜び」であり、「子どもから学んだ大切なこと」の数々です。

悩めるお母さんたちに向けて書かれた本書ですが、同時に保育者として、「どうして自分はこの仕事を選んだのか」という原点を思い起こさせてくれる一冊にもなるでしょう。

保育の仕事がさらに楽しくなるメッセージが満載

保育の現場での経験は、中川さんの創作の源になりました。名作『ぐりとぐら』が生まれたのも、園児たちとの遊びがきっかけだったそう。子どもたちの想像力が中川さんの創作意欲を刺激して、今もなお世界中の子どもたちに愛され続ける絵本を生み出したことに、改めて「子どもの力は偉大」と実感させられます。

本書では、個性豊かな子どもたちとの向き合い方や、子どもの想像力を鍛えることの大切さ、また読み聞かせの重要性について伝えているほか、保護者との関わり方へのアドバイスもつづられています。

保育士の仕事で避けて通れないのが保護者対応。相手を「ちょっと苦手だな」と思ってしまうのは、人間だからしょうがありません。しかし、苦手意識を抱いたまま接していれば、必ず相手にもその気持ちが伝わります。保育者と保護者の関係がぎくしゃくすることで不利益を被るのは子どもです。

子どもに好かれなければ、良い保育はできません。
子どもと仲良くなるには、その子がこの世でいちばん好きな人、
すなわちお母さんを保母である私も好きになることが必要でした。
だから、お母さんが保育者といい関係を築けば、おのずと子どもは安定するのです。
引用:『子どもはみんな問題児。』(中川李枝子 著/新潮社)

子どもに好かれるには、まずは保護者との信頼関係を築くこと。本書でつづられる中川さんのシンプルな言葉は、保育の現場で働くすべての人たちを勇気づけるものばかりです。

ほいくらし本棚|オススメ一冊

子どもはみんな問題児。

著者名:中川李枝子
出版社名:新潮社
2015年3月27日発売

文/保育ライター 野口 燈

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