保育園でポコペンを楽しもう!遊び方や子どもと遊ぶときのポイントを解説
大人から子どもへ、受け継がれていくさまざまな遊び。「ポコペン」もそのように、長く親しまれる遊びのひとつです。しかし、実際に保育園で取り入れてみようと思っても、ルールが曖昧だったり、子どもに向けた説明が難しかったりして困ることはありませんか? この記事では、ポコペンの遊び方やポイントを解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
ポコペンを保育に取り入れよう!
「だ~れがつっついたポコペン! 」のかけ声で始まるポコペン。「子どもの頃に遊んだことがある」という人も多いでしょう。まずは、ポコペンを保育に取り入れるためのポイントを解説します。
ポコペンはいつからできる?
ポコペンは、集団遊びのなかでも難易度は高めです。鬼ごっこやかくれんぼなど、基本的なルールのある遊びを覚えてから取り入れるのがおすすめです。そのため、4~5歳児になってからがよいでしょう。
ポコペンのねらいは?
ポコペンには、以下のようなねらいがあります。
- ルールのある遊びに親しみを持つ
- 周囲を注意深く観察する力を身につける
- 走ったり隠れたりしながら全身運動を楽しむ
- お友だちとコミュニケーションを図る
- 見つけたり隠れたりするなかで達成感を味わう
ポコペンを取り入れる際は、上記のようなねらいを定められるとよいでしょう。
ポコペンに必要な広さは?
ポコペンに必要な道具はなく、鬼が構える目印さえあればどこでも遊べます。人数にもよりますが、そこまで広さも必要ありません。しかし、ただの広場だと隠れる場所がなく鬼に有利な遊びになってしまいます。そのため、植木や遊具など隠れる場所があるかどうかが場所選びのポイントです。
ポコペンの遊び方
ここからは、実際に遊ぶときのポコペンのルールを解説します。
基本の遊び方
- 目印となる木や柱を決めて集まり、鬼を一人決める
- 鬼は目印の方を向いて顔を伏せて目を閉じる
- ほかの子どもたちは鬼の背中をつつきながら「ポコペン、ポコペン、だ~れがつっついたポコペン! 」と歌を歌う
- 鬼は最後に背中をつついたのが誰か考えて当てる
- 正解したら鬼を交代し、外れたら鬼が30~50秒ほど数える
- ほかの子どもたちは鬼が数を数えている間に隠れる
- 鬼はかくれんぼのように探し、見つけたら目印にタッチしながら「〇〇ちゃんポコペン! 」と言う
- 見つかった子どもは目印の側で待機し、全員見つけられたら鬼の勝ち
- 隠れている子どもが鬼に見つからずに目印にタッチして「ポコペン! 」と言えたら鬼の負け
地域によってルールが異なる場合もありますが、最初に見つかってしまった子どもが次の鬼になります。また、鬼がお友だちを見つけたときは、その子の名前を言いながら目印にタッチします。名前を間違えたり、言い終わるまでに先に目印にタッチされた場合は無効です。
子どもたちへの伝え方
【導入】
今から「ポコペン」という遊びをするよ! 遊んだことある人〜?
かくれんぼみたいなんだけど、少し違うから遊び方をよく聞いてね。
まず、鬼は1人だよ。最初は先生が鬼になるね。
ポコペンは、鬼の背中を指でつついて誰がつついたか当てるところから始めるよ。
当たったら鬼交代、当たらなかったらそのままかくれんぼを始めるの。
この遊びのなかで大切な合言葉は「ポコペン! 」だよ。
いっしょに言ってみようか? 「せーの、ポコペン! 」
そしてもうひとつ大切なポコペンの歌があるよ。
「ポコペン、ポコペン、だ~れがつっついた、ポコペン! 」
この歌は、鬼の背中をつついているときにみんなで歌うよ。
【鬼の動き】
じゃあ、まず鬼がどうやって動くかお話するね。
鬼になった人はここの柱の方を向いて目をつむるよ。
そしたら、みんながポコペンの歌を歌いながら背中をつついてくるんだ。
鬼は誰が最後につついたか考えて、名前を言うよ。
当たったら、その人と鬼を交代。
当たらなかったら、また目をつむって30秒数えよう!
目を開けて隠れたみんなを探しに行くよ。
見つけたら、ここまで戻って「〇〇ちゃん、ポコペン」って言いながら柱にタッチ!
みんな見つけられたら鬼の勝ちだよ。
探しに行っている間に、隠れていたお友だちに柱にタッチされないよう注意しようね。
【逃げる人の動き】
逃げる人は、鬼が決まったら柱の近くに集まるよ。
鬼が目をつむったら、ポコペンの歌を歌いながら順番に背中をつついていくよ。
歌が終わったらつつくのをやめて、最後につついた人を覚えておいてね。
鬼に正解を当てられたら、その人は鬼と交代するよ。
当てられなかったら、鬼が数を数えている間に好きな場所に隠れよう!
でも、かくれんぼと違うのは隠れているだけじゃダメってこと。
鬼に勝つためには、見つからないように柱にタッチしなくちゃいけないんだ。
鬼よりも先に柱にタッチすればその人の勝ちになるからね。
タッチするときは、合言葉の「ポコペン! 」と大きな声で言うよ。
先に鬼に見つかって「〇〇ちゃんポコペン」って柱にタッチされることもあるよ。
そしたら、柱の近くで待っておこうね。
最初に見つかった人が次の鬼になるよ。
ポコペンで遊ぶときのポイント
保育園でポコペンを楽しむときのポイントは以下のとおりです。
目印となる柱や木を決めておく
ポコペンで遊ぶときは、あらかじめ目印となる柱を決めておきましょう。大きな木や遊具などでもOKです。子どもたちが混乱しないよう、決めた目印はコロコロ変更しないよう注意したいですね。また、目印の場所が狭かったり足場が悪かったりすると、焦っている子ども同士がぶつかったり、転倒してケガをしたりする恐れがあります。安全に遊べるよう、開けた場所に目印を設定しましょう。
セリフを統一しておく
ポコペンで遊ぶときは、事前に遊びのなかで使うセリフを周知しておきましょう。とくに注意したいのが、目印にタッチしながら言う「ポコペン! 」です。逃げている人が鬼の目を盗んでタッチするときは「ポコペン」ですが、鬼が逃げている人を見つけたときは、見つけた人の名前といっしょに「〇〇ちゃん、ポコペン」と言うルールがあります。言ったか言わないかで揉めることもあるため、しっかりルールを統一しておきましょう。
隠れてもよい場所を明確にしておく
遊ぶ場所によっては、隠れる場所の制限も必要です。子どもたちは体が小さいため、大人では考えられないような場所に隠れることも少なくありません。鬼に見つかりたくない気持ちから、遠くに行ってしまうことも。ケガなどの危険がある場所をあらかじめ確認しておき、隠れてもよい場所を限定しておくとよいでしょう。
ポコペンに似ている!? 「缶蹴り」
ポコペンは、実は「缶蹴り」に似ています。缶蹴りは、空き缶をひとつ用意してから始めます。缶蹴りのルールは以下のとおりです。
- 鬼を一人決めて空き缶を地面に置く
- 逃げるメンバーのうちの一人が空き缶を蹴る
- 鬼が空き缶を探しに行っている間にほかの子どもは好きな場所に隠れる
- 鬼は空き缶を元に戻して30秒数え、隠れている子どもを探しに行く
- 隠れている子どもを見つけたら、空き缶に足を乗せながら「〇〇ちゃん見つけた」と言う
- 見つかった子どもは空き缶の近くで待機し、全員見つけられたら鬼の勝ち
- 隠れている子どもが鬼に見つからず空き缶を蹴ることができれば鬼の負け
地域によってルールが異なる場合もありますが、隠れている子どもが空き缶を蹴ったら、また鬼が空き缶を探すところからスタートです。すでに捕まってしまった子どもも、もう一度逃げられます。最初の鬼決めの部分以外は、ポコペンにとてもよく似ていますね。
しかし、缶蹴りは「缶を蹴ると危ない」「狭いところではできない」などの問題があります。ケガをする可能性があることは否めませんが、長く子どもたちに愛されてきた遊びです。機会があれば、ポコペンの応用編として取り入れてみたいですね。
まとめ
この記事では、ポコペンの遊び方や子どもたちへの説明の仕方などを解説しました。「どうやったら鬼に見つからずに目印にタッチできるかな? 」「どのタイミングで出ていこうかな? 」など、体だけでなく頭も使う遊びです。隠れている子どもたちが一斉に出ていき、鬼を混乱させるという作戦も…! 子どもたちが工夫する姿を見守ってあげたいですね。
保育士経験を活かし、季節の行事に家族で手作りの飾りつけを楽しむのが趣味。
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