子どもと楽しめる早口言葉56選!盛り上がるアレンジ例も紹介

子どもと楽しめる早口言葉56選!盛り上がるアレンジ例も紹介

文: アリサ(保育士ライター)

早口言葉は、ルールが単純で分かりやすく、子どもから大人まで皆で楽しめる言葉遊びです。また、楽しめるだけでなく、口や舌の筋肉も鍛えられ、発声や滑舌のトレーニングにもなります。

本記事では、早口言葉で遊ぶメリットやねらいを紹介し、早口言葉の例や遊びのアイデアを紹介します。

早口言葉とは?

早口言葉とは、似ている音からなる言葉を連続で発音したり、言いにくいフレーズをあえて早口で言ったりする伝統的な言葉遊びです。スタンダードなルールでは、決められた文章を最後まで間違えずに3回連続で言えるかを競います。

一見難しそうに思えない言葉でも、実際に発音してみると想像していたよりも難しく、スムーズに言えないところが早口言葉の面白いポイントです。

日本語では「生麦、生米、生卵(なまむぎ、なまごめ、なまたまご)」や「赤パジャマ、黄パジャマ、青パジャマ(あかぱじゃま、きぱじゃま、あおぱじゃま)」などが有名です。

英語圏にも「She sells seashells by the seashore(彼女は海岸で貝殻を売っている)」といった早口言葉があります。

子どもと早口言葉で遊ぶメリット・ねらい

子どもたちと早口言葉で遊ぶと、楽しいだけでなく様々なメリットがあります。

 脳を活性化させる

早口言葉を言おうとすると、言葉を整理しようと脳が活発に動きます。思考力を担う前頭葉と記憶力を担う側頭葉が連携するため、脳の伝達システムを鍛えることに繋がるのです。

また、言葉を間違えずに早く言うことに集中すると、遊びながら集中力も養えます。

 言語能力の向上

早口言葉を繰り返し練習すると、舌や口の筋肉が鍛えられるので、滑舌の改善に繋がります。正確な発音が身につき言葉が明瞭になることで、円滑なコミュニケーションにも役立ちます。

また、子どもにとって早口言葉は、今まで知らなかった単語を知るきっかけになります。様々な早口言葉に触れることで、語彙力アップも期待できるでしょう。

早口言葉56選!子どもと楽しめる早口言葉一覧

ここでは、子どもと一緒に楽しめる早口言葉を紹介します。定番のものから面白いものまで多くの種類があるので、実際に口に出して楽しんでみてください。

早口言葉は、単語を意識しながら挑戦することが上手くいくポイント。まずは1回言えるようになることを目標にして、言えるようになってきたら2回、3回と数を増やしていきましょう。

 定番の早口言葉

シンプルながらも発音が難しく、何度も挑戦したくなる面白さがあるのが定番の早口言葉です。一度は聞いたことがある、挑戦したことがあるという方も多いのではないでしょうか。

  • 生麦、生米、生卵(なまむぎ、なまごめ、なまたまご)
  • 青巻紙、赤巻紙、黄巻紙(あおまきがみ、あかまきがみ、きまきがみ)
  • 赤パジャマ、黄パジャマ、茶パジャマ(あかぱじゃま、きぱじゃま、ちゃぱじゃま)
  • 隣の客は、よく柿食う客だ(となりのきゃくは、よくかきくうきゃくだ)
  • すももも、桃も、桃のうち(すももも、ももも、もものうち)
  • 庭には、2羽、ニワトリがいる(にわには、にわ、にわとりがいる)
  • 新人歌手、新春シャンソンショー(しんじんかしゅ、しんしゅんしゃんそんしょー)
  • 東京特許許可局(とうきょうとっきょきょかきょく)
  • 坊主が、屏風に、上手に、坊主の、絵を描いた(ぼうずが、びょうぶに、じょうずに、ぼうずの、えをかいた)

短い早口言葉

「定番の早口言葉は、長くてまだ難しい」という場合におすすめなのが、短い早口言葉です。初めて早口言葉に挑戦する子どもでも、単語の意味が分かりやすいものを集めました。

  • ぼくボブ(ぼくぼぶ)
  • ただ暖かい(ただあたたかい)
  • レモンもメロンも、ペロンと食べた(れもんもめろんも、ぺろんとたべた)
  • 油アルバム(あぶらあるばむ)
  • バナナババロア(ばななばばろあ)
  • マサチューセッツ州(まさちゅーせっつしゅう)
  • パン壁(ぱんかべ)
  • 生バナナ(なまばなな)
  • お耳、お目々、おでこ(おみみ、おめめ、おでこ)
  • 投げやりな、やり投げ(なげやりな、やりなげ)
  • 老若男女(ろうにゃくなんにょ)
  • 肩たたき機(かたたたきき)
  • 炙りカルビ(あぶりかるび)
  • バスガス爆発(ばすがすばくはつ)
  • 竹やぶに、竹立てかけた(たけやぶに、たけたてかけた)

長い早口言葉

ここまで紹介した早口言葉が言えるようになったら、難しい早口言葉にも挑戦してみましょう。

  • 魔術師、魔術、修行中(まじゅつし、まじゅつ、しゅぎょうちゅう)
  • あれは、アンドロメダ座だぞ(あれは、あんどろめだざだぞ)
  • 右耳に、ミニニキビ(みぎみみに、みににきび)
  • 生なまず、生なまこ、生なめこ(なまなまず、なまなまこ、なまなめこ)
  • 派出所で手術中(はしゅつじょでしゅじゅつちゅう)
  • 親亀、子亀、孫亀(おやがめ、こがめ、まごがめ)
  • 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
  • 第一著者、第二著者(だいいちちょしゃ、だいにちょしゃ)
  • 三塁打、勝利の走者一掃(さんるいだ、しょうりのそうしゃいっそう)
  • 蛙ピョコピョコ、3ピョコピョコ、あわせてピョコピョコ、6ピョコピョコ(かえるぴょこぴょこ、みぴょこぴょこ、あわせてぴょこぴょこ、むぴょこぴょこ)
  • バナナの謎は、まだ謎なのだぞ(ばななのなぞは、まだなぞなのだぞ)
  • 貨客船の旅客(かきゃくせんのりょきゃく)
  • 抜きにくい釘、引き抜きにくい釘、釘抜きで抜く釘(ぬきにくいくぎ、ひきぬきにくいくぎ、くぎぬきでぬくくぎ)
  • 除雪車、除雪作業中(じょせつしゃ、じょせつさぎょうちゅう)
  • 交響曲、歌曲、協奏曲(こうきょうきょく、かきょく、きょうそうきょく)
  • 社長、支社長、司書室長(しゃちょう、ししゃちょう、ししょしつちょう)

 もっと長くて難しい早口言葉

大人も苦戦する、長くて難易度の高い早口言葉もあります。

  • 農商務省特許局、日本銀行国庫局、専売特許許可局、東京特許許可局(のうしょうむしょうとっきょきょく、にほんぎんこうこっこきょく、せんばいとっきょきょかきょく、とうきょうとっきょきょかきょく)
  • よぼよぼ病、予防病院予防病室、よぼよぼ病予防法(よぼよぼびょう、よぼうびょういんよぼうびょうしつ、よぼよぼびょうよぼうほう)
  • 鹿もカモシカも鹿の仲間だ、しかしあしかは鹿ではない(しかもかもしかもしかのなかまだ、しかしあしかはしかではない)
  • ラバかロバかロバかラバかわからないので、 ラバとロバを比べたらロバかラバかわからなかった(らばかろばかろばからばかわからないので、らばとろばをくらべたらろばからばかわからなかった)
  • ブタがブタをぶったらぶたれたブタがぶったブタをぶったので、ぶったブタとぶたれたブタがぶったおれた(ぶたがぶたをぶったらぶたれたぶたがぶったぶたをぶったので、ぶったぶたとぶたれたぶたがぶったおれた)
  • 親亀の上に子亀、子亀の上に孫亀、孫亀の上にひ孫亀(おやがめのうえにこがめ、こがめのうえにまごがめ、まごがめのうえにひまごがめ)

 面白い早口言葉

早口言葉には、言いながら思わず笑ってしまいそうなユニークなものもあります。

  • にゃんこ、子にゃんこ、孫にゃんこ(にゃんこ、こにゃんこ、まごにゃんこ)
  • シチュー死守しつつ試食し、視聴中(しちゅーししゅしつつししょくし、しちょうちゅう)
  • マダガスカルは、まだ助かる(まだがすかるは、まだたすかる)
  • 地図帳でチェジュ島探し(ちずちょうでちぇじゅとうさがし)
  • すごい具合悪い、ズワイガニ(すごいぐあいわるい、ずわいがに)
  • 赤カピバラ、青カピバラ、黄カピバラ(あかかぴばら、あおかぴばら、きかぴばら)
  • マグマ大使のママは、マママグマ大使(まぐまたいしのままは、まままぐまたいし)
  • 買った肩叩き機高かった(かったかたたたききたかかった)
  • 引き抜きにくい挽き肉は引き抜きにくい温い肉(ひきぬきにくいひきにくはひきぬきにくいぬくいにく)
  • この杭は引き抜きにくい抜きにくい(このくいはひきぬきにくいぬきにくい)

早口言葉でもっと盛り上がる!遊び方のアレンジ例

早口言葉で遊ぶときには「間違わずに3回言う」というのが基本のルールですが、ルールをアレンジすればさらに楽しみ方が広がります。

普通の早口言葉には飽きてきたときに使える遊び方のアレンジを紹介します。

 速さやリズムを工夫して難易度別チャレンジ

早口言葉を言うときの速さやリズムを変えて、チャレンジしてみましょう。

簡単な早口言葉からはじめて、徐々に難易度を上げていくのがおすすめです。速さやリズムを変えることで、早口言葉のゲーム性がより高まります。

 どっちがうまく言えるかな?早口言葉対決

チーム対抗戦にして、早口言葉をどちらがうまく言えるか対決するのもおすすめです。

グループやクラス単位、子どもたちVS保育士(保護者)で行うのも盛り上がるでしょう。チームで協力したり、応援したりすることで自然とコミュニケーションや一体感がうまれます。

 早口言葉で伝言ゲーム

早口言葉と「伝言ゲーム」を掛け合わせて遊んでみるのも、ひとつのアイデアです。

普通の言葉ではなく早口言葉を伝達することで難易度が上がり、より盛り上がります。

 早口言葉でスタンプラリー

早口言葉を使ったスタンプラリーは、グループでのレクリエーションにぴったりです。保育園での親子参加型のイベントなどでも使えます。室内でも戸外でも実施できます。

シンプルながらも、達成感が味わえるゲームになりますよ。

まとめ

早口言葉は、性別や年齢問わずみんなで楽しめる伝統的な言葉遊びです。シンプルで分かりやすいルールでありながら、子どもが親しみやすいような簡単で短いものから、大人でも難しいものまで、様々な難易度や種類の早口言葉があります。

早口言葉で遊ぶと、口・舌の筋肉が鍛えられ、滑舌の改善にも繋がります。また、記憶力や集中力を養うきっかけにもなるでしょう。諦めずに何度も挑戦することで根気強さや達成感を味わうこともできます。

ぜひ子どもたちと一緒に早口言葉で遊んでみてはいかがでしょうか。

アリサ(保育士ライター)
保育園で0歳児から5歳児までの担任や障がい児加配、縦割り保育を約10年間経験。家庭の事情で退職後、今までの知識を活かした活動がしたいとの思いからライターに。現在は2歳と5歳の子どもの育児に奮闘しながら、保育士さんや子育て中の方に向けて記事執筆を行っている。絵本とお花が大好き。
保有資格:保育士・幼稚園教諭一種免許
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