レモンの日とは?意味や由来、子どもと楽しむ方法も紹介!

レモンの日とは?意味や由来、子どもと楽しむ方法も紹介!

「レモンの日」と聞くと、果物のレモンにちなんだ日であると思う方もいるでしょう。現在は果物のレモンを楽しんだり親しんだりする日となっています。しかし、レモンの日の由来は、詩人・高村光太郎に関係する日であり、レモンにちなんだ記念日ではありません。

当記事では、レモンの日の意味や由来、レモンの活用方法、レモンの日の子どもとの過ごし方を解説します。レモンの日について知り、子どもとレモンの日を楽しく過ごしましょう。

1. レモンの日とは?レモンの日の意味・由来を解説!

毎年10月5日が「レモンの日」です。レモンの日というと、果物のレモンを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、レモンの日は果物のレモンにちなんだ日ではありません。彫刻家・画家である高村光太郎の最愛の妻・智恵子の命日が1938年10月5日であることが由来です。

以下では、レモンの日の由来や高村光太郎について詳しく解説します。

1. レモンの日の由来

高村光太郎が出版した「智恵子抄」には、高村智恵子が亡くなる数時間前にレモンをかじる姿を詠った「レモン哀歌」が納められています。レモンの日は「レモン哀歌」にちなんで、智恵子の命日である10月3日に作られました。

しかし現在では、果物のレモンを楽しむ日として親しまれています。レモンの日には、レモンにちなんださまざまな記念イベントが各地で開催されたり、商品の販売ブースが設けられたりします。

2. 高村光太郎はどんな人物?

高村光太郎は大正、昭和に活躍した、日本を代表する彫刻家・画家です。高村光太郎の父親は高村光蔵(光雲)といい、父親も有名な彫刻家でした。彫刻家・画家ながら「道程」「明星」「智恵子抄」など詩集もいくつか残しています。

高村久太郎は東京美術学校にて彫刻を学んで卒業した後、ニューヨークやロンドン、パリで彫刻や絵画を学びます。彫刻家である父親の跡継ぎとなる重圧に反抗しながら、欧米で学んだ彫刻の技術を日本で広げました。美術批判も行うなど、芸術界に大きな影響を与えています。

妻の智恵子とはニューヨークで友人の紹介で出会い、高村光太郎が32歳、智恵子が29歳のときに結婚をします。智恵子に出会い、救われた高村光太郎は、肺結核と精神病に苦しむ智恵子を懸命に支えました。智恵子の死後は悲しみに暮れ「智恵子抄」を発表し、戦争協力詩を多く発表しています。死別した後も智恵子を作品のモデルや書に残すなど、生涯智恵子を想いました。

3. 「智恵子抄」はどんな作品

「智恵子抄」は1941年に、高村光太郎が妻・智恵子との生前の恋愛や結婚、また死後までの約40年間の思い出をつづった詩集です。詩29編のほか、短歌6首、散文3編が納められています。

智恵子抄の中でも「レモン哀歌」は特に有名で、家族の不幸により精神を病み、肺結核によって床に臥せる智恵子が、亡くなる数時間前にレモンを齧る姿を詠ったものです。レモンの香りを「トパアズいろの香気」と表現するなど、智恵子の最後を美しくつづっています。

智恵子抄はいずれも高村光太郎の智恵子に対する深い愛情が表現されており、読者に強い感動を与えました。

2. 子どもに伝えたい!レモンの活用方法

レモンはビタミンCが豊富で、美容にもよいと言われている食品です。果汁を料理に使用したり、薄くスライスしてシロップ漬けにしたり、皮をすりおろしたりなど、料理でさまざまな使い方ができます。レモンは料理だけではなく、掃除においても活躍します。

以下では、レモンのさまざまな活用方法について説明します。

1. 料理で活用する

レモンには酸味と香りを生かし、料理を美味しくする効果があります。レモンを活用すると、料理の美味しさや見た目をよりよくすることが可能です。

以下では、レモンの5つの効果をそれぞれ解説します。

レモンの料理における4つの効果

保水効果
レモン果汁には肉の保水性を高める効果があります。肉は牛肉、鶏肉、豚肉など種類を問いません。調理の前に肉をレモン果汁に付け込むことで食品内の水分が保たれ、焼いてもしっとりとした食感が楽しめます。
消臭効果
レモンの香り成分であるリモネンが、食品の臭みを和らげます。レモン果汁を肉や魚料理の下ごしらえとして漬けたり、調理の仕上げにかけたり、調味料として使用するのが効果的です。
保色効果
りんごやアボカドなど空気に触れて変色する食品には、レモン果汁を使用しましょう。レモン果汁に含まれるビタミンCの抗酸化作用により、食品の色合いを保ちます
色彩効果
イチゴジャムを作るときにレモン果汁を使うと、イチゴの色合いを鮮やかにできます。イチゴに含まれるアントシアニンのpH値がレモン果汁によって低くなり、赤色に変化するためです。
(出典:POKKA SAPPORO「レモンを使って毎日の料理をもっとおいしく!」/https://www.pokkasapporo-fb.jp/lemon-museum/know/tips/

上記以外にも、卵を茹でる水に3〜5%のレモン果汁を入れることで、茹で卵の皮が綺麗に剥けると言われています。またもやしを茹でる水にレモン果汁を入れると、もやしを歯ごたえよく茹でることも可能です。

2. 掃除で活用する

レモンに含まれるクエン酸と、皮に含まれるリモネンという成分が掃除で活躍します。

クエン酸はアルカリ性の汚れを中和して落としやすくするので、水あかや石鹸カスなどの掃除に効果的です。レモン果汁やレモンを切った切り口で、水あかの気になる蛇口やシンクを磨きます。頑固な汚れには、レモン果汁をしみ込ませたキッチンペーパーで覆い、しばらく置くと汚れが落ちやすくなります。
また、リモネンは油を溶解する効果があるため、キッチンやテーブルなどの油汚れに効果的です。抗菌や防臭効果もあると言われているため、掃除後も清潔感が保たれます。レモンは料理に使用した後の残りで掃除をすると、レモンを余すことなく使えるのでおすすめです。

3. 【保育士・保護者向け】子どもと一緒にレモンの日を楽しむアイデア

子どもにレモンの日の由来として智恵子抄のことを説明するのは難しいため、「今日はレモンの日だよ」などと言い、果物のレモンに親しむ日にするとよいでしょう。子どもはレモンの日をきっかけに、体験を交えながらレモンについて知ることができます。

以下では、子どもと一緒にレモンを楽しむアイデアについて解説します。

1. 見たり触ったり、観察する

レモンを手に取って、見たり触ったり、匂いを嗅いだりなど、五感を使って観察します。レモンの木が保育園や散歩をする道にある場合は、レモンがどのように生るのかを観察するのもおすすめです。

「どんな触り心地?」「どんな香りがするかな?」と声掛けをすることで、「ツルツルしてる」「すっぱい匂いがする」など子どもから具体的な感想が引き出せます。想像するだけでなく実際に触って五感を使って観察することで、レモンへの興味や関心を刺激します。

2. ジュースを作ってみる

子どもたちが参加する形で、一緒にレモンシロップやレモンラッシーなどレモンのジュースを作るのも1つの手です。小さい子どもとジュースを作る場合は包丁がまだ使えないため、レモンはあらかじめ切っておきましょう。

レモンシロップを作る場合は、スライスしたレモンや氷砂糖を容器に入れる工程を子どもにしてもらいます。また、レモンラッシーを作る場合は、子どもにレモンを絞ってもらいましょう。料理を通してレモンに親しみを感じ、ジュースを自分で作ったという達成感が味わえます。実際に作ったレモンシロップやレモンラッシーを飲むことで、料理をする楽しさも学べます。

3. 色の変化を楽しむ

紫キャベツやナスの皮、紫玉ねぎに含まれるアントシアニンとレモン果汁を利用して、色の変化を楽しみましょう。

アントシアニンは中性で、通常は暗い紫色です。しかし、アントシアニンを含む液体の中にレモン果汁を入れると、液体のpH値が酸性になり赤紫色やピンク色に変化します。
子どもと楽しむときは袋の中にアントシアニンを含む食材と水を入れて揉みこむところから始めましょう。色が出た液体にレモン果汁を少しずつ入れて、色の変化を楽しみます。レモン果汁を入れた後は、重曹を入れて、さらに色の変化を楽しむのもおすすめです。

まとめ

レモンの日とは、詩人の高村光太郎が妻の智恵子を想ってつづった「レモン哀歌」にちなんで作られた記念日です。現在では、レモンを親しむ日としてさまざまなイベントが各地で開催されています。

子どもとレモンの日を楽しむ際は、レモンを観察したり、子どもと一緒にジュースを作ったり、レモンに関する体験を交えて過ごしましょう。レモンに触れたり、食べたり、楽しんだりすることで、レモンに対しての興味や関心の向上につながります。

※当記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています

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