リトミック指導者とは?保育園での仕事内容や資格の取得方法も

リトミック指導者とは?保育園での仕事内容や資格の取得方法も

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リトミック指導者は、音楽を通して子どものリズム感や潜在能力を養います。これまでリトミック指導者は主に保育施設やピアノ教室などで活躍していましたが、最近では社会人のマナー講習や老人介護施設でもリトミック講座の需要が増加中です。

当記事では、リトミック指導者に関する基礎知識を解説しています。保育園での仕事内容や、リトミック指導者の認定資格を取得する方法も紹介するため、リトミック指導者として活躍したい人はぜひ参考にしてください。

リトミック指導者とは

リトミックとは、音楽を利用した子どものための教育法のことです。ダンスや歌、リズム運動を通して、音楽スキルだけではなく感覚や表現力も伸ばします。

リトミック指導者の仕事は、音楽レッスンを通して、子どもたちのさまざまな潜在能力を引き出すことです。

リトミック指導者が活躍できる場所

リトミック指導者が活躍できる場所はさまざまですが、主に幼児・児童向けの職場と、社会人・高齢者向けの職場の2つに分類できます。

幼児・児童向けの就職先

幼稚園や音楽教室などで、子どもにリトミックを教える先生としての仕事が中心です。主に0歳から小学校入学前の子どもをターゲットとし、人間教育の一環としてリトミックを役立てます。

幼稚園や音楽教室では、リトミック専門の講師のほかにも、保育士として働いたりピアノ講師と兼業して働いたりすることが可能です。
また、リトミックのスキルを活かして独立し、子ども向けのリトミック教室などを開業するケースもあります。

社会人・高齢者向けの就職先

介護施設や社会人向けのスクールなど、大人向けにリトミックを教える仕事です。リトミックはこれまで乳幼児教育という認識が一般的でしたが、最近では大人にもリトミックが役に立つ可能性があることが分かってきました。

マナー研修にリトミックを取り入れた「マナーリトミック」や、認知症予防のための「若返りリトミック」など、大人向けのリトミック教育は今後も需要が高まっていくことが予想されます。

保育園におけるリトミック指導者の仕事内容

子どものためのリトミックは、リズムや歌を使って音楽のスキルや潜在能力を引き出すことが目的です。子どもの年齢や成長に合わせて、音楽に親しみながら、徐々に子どもたちの能力を伸ばしていきます。

では、子どもの年齢によってどのように仕事内容は変化するのでしょうか。ここでは、保育園で働くリトミック指導者の仕事内容やリトミックの流れを年齢別にみていきましょう。

0歳児

0歳児はリトミックを通して、基礎リズムや音を自然に身につけます。0歳児を対象とした教室は少ないため、保護者が自宅で行うことが一般的です。

授乳後に背中を優しく叩きながら歌ったり、カラフルなテープや色紙を吊るして、どんな音が出るかを眺めたりといったレッスンがおすすめです。

子どもの首がすわるようになったら、唄を歌いながら揺らすなどして、積極的にリズムを伝えていきましょう。

1歳児

1歳児は保護者と一緒に手遊びやリズム遊びを行い、親子で音を楽しみます。楽器や歌を使い、全身運動を伴うリトミックが一般的です。

1歳児は1人で踊ったり歌ったりすることが難しいため、保護者がリードをします。あくまで音楽に親しむことが目的のため、子どもが楽しむことが大切です。

2歳児

2歳児になると集中力や反射神経が発達してくるため、1人でもリトミックができるようになります。

音の休止の概念が理解できるようになる年齢でもあるため、音楽を流した状態からストップする「ゴー&ストップ遊び」のリトミックがおすすめです。

さらに、道具を使ったリトミックもできるようになるため、リズムに合わせてボールを渡し合うなどのレッスンも楽しめます。

3歳児

3歳児はコミュニケーション能力の発達により、子どもだけでグループレッスンが可能となる年齢です。保護者の助けを借りずに、自分で状況判断できるようにすることを目標とします。

リズムや音楽能力の向上をメインとしたこれまでとは違い、子どもの発達をより重視したカリキュラムを組んでいきます。

4歳児

4歳児になると、音の強弱や音階など、音を意識したリトミックができるようになります。音の高低も理解できるようになるため、音階に合わせて歌うレッスンが効果的です。

4歳児になると自我が芽生えてくるため、情操教育ができるようになるほか、リトミックのグループレッスンを通して人間的な成長が期待できます。

5歳児

5歳児になると、遊具を使ったカリキュラムや、手足を動かすダンスのような動きを取り入れることが可能となります。

また、5歳児になるとグループ内での自分の立場が分かるようになるため、思考力や協調性が身につきます。
さまざまな能力をバランスよく引き伸ばし、豊かな個性を育てていくことが大切です。

リトミック指導者の資格の取得方法

リトミックの指導は、資格がなくても可能です。ただし、リトミック指導者として安定した収入を求めるなら、リトミックの正しい知識と指導スキルが必要となります。
特に、幼稚園や保育園、音楽教室でリトミック指導者として働くなら、指定の資格を取得しておくとよいでしょう。

ここでは、リトミック指導者の資格を取得するための2つの方法を紹介します。

1. 教員養成校に通う方法

時間に余裕がある人や、じっくり集中してリトミックを学びたい人は、リトミックの教員養成校に通う方法がおすすめです。

リトミック指導者を育成するためのカリキュラムを基礎から総合的に学ぶことができます。プロの講師によるカリキュラムを履修できることは、教員養成校ならではのメリットです。

教員養成校では、1年間でディプロマB資格、2年間でディプロマA資格を取得できます。
どちらもリトミックに関する上位資格で、ピアノ演奏法やリズム、ソルフェージュといった音楽科目のほか、ティーチング(指導法)も学べます。

教員養成校での資格取得は時間がかかりますが、資格認定試験はありません。

教員養成校では年間を通して求人が掲載されているため、教員養成校の卒業後すぐにリトミックの資格を活かすことができます。
卒業後は、リトミック指導資格保有者として指導実践のための各種制度が設けられているため、全国のリトミック研究センターで活躍できます。

2. 月例研修会に参加する方法

リトミック指導者として活躍したいが時間に余裕がないという人は、月例研修会に参加する方法がおすすめです。月例研修会とは全国で開催されているリトミックの資格講座で、毎月1回・3時間のコースを休日に受けられます。

月例研修会では、下記の資格を取得することが可能です。

コース(年間9回)月例研修会で取得できる資格
1年コース(全9回)初級指導資格
2年コース(全18回)中級指導資格
3年コース(全27回)上級指導資格
4年コース(全36回)ディプロマB

月例研修会では、初級指導資格であれば年9回の研修に参加するだけで資格を取得できます。

月例研修会では、リトミック指導の実践的手法を学べるほか、リズムやキーボードなど自身の音楽スキルをアップさせることができます。

まとめ

リトミック指導者は、幼児の音楽教育に欠かせない存在です。音楽教育を通して、潜在能力を引き出したり、コミュニケーション能力を鍛えたりすることができます。

リトミック指導の仕事は、資格がなくても行えます。ただし、安定して収入を得たい場合は、リトミックに関する資格を取得することがおすすめです。

リトミックに関する資格を取得することで、就職先や保護者からの信頼を獲得することができます。

リトミックの資格を取得するためには、教員養成校に通うもしくは月齢研修会に参加する必要があります。これからリトミック指導者として働きたい人や、指導者としてのスキルアップを目指している人は、ぜひ資格取得を検討してみてください。

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