一斉保育とは?自由保育との違い・メリットとデメリット

一斉保育とは?自由保育との違い・メリットとデメリット

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一斉保育を行っている保育園で働く保育士は、一斉保育を行う上で、どのような点に注意すればよいか気になる方も多いではないでしょうか。保育士の仕事は、子どもの成長に大きな影響を与えるため、一斉保育の特徴やポイントを正確に把握して子どもたちに接することが大切です。

この記事では一斉保育の概要や自由保育との違い、一斉保育のメリット・デメリット、保育士が押さえるべきポイントについて解説します。一斉保育について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

一斉保育とは

一斉保育とは、保育士が作った指導計画に沿って行われる保育法のことです。一斉保育を導入している保育園では、子どもたちが一斉に同じ活動に取り組みます。

一般的に一斉保育で使用される計画は、クラスやグループごと、もしくは保育園全体で作られます。一斉保育はオーソドックスな保育形式であるため、日本国内では一斉保育を取り入れている保育園が多く存在します。

1. 自由保育との違い

自由保育とは、子どもの自発性を尊重する保育法で、保育内容は子どもの興味や関心を基に決定します。そのため自由保育は、一斉保育と対照的な保育法とされています。

自由保育を採用する保育園における保育士の仕事は、子どもが自由に遊ぶための環境を設定したり、子どもと一緒に自由遊びを行ったりすることです。

自由保育は、保育理念の一つとして掲げられるケースが多い点が特徴です。一方で一斉保育は、保育理念として掲げられるケースが少なく、あくまでも保育手法の一つとして扱われることが一般的です。
また、一斉保育を基本としている保育園の中にも、一部の時間帯で自由保育を取り入れている保育園は少なくありません。

2. 一斉保育における遊びの例

一斉保育で行う遊びは様々あり、以下はその一例です。

運動遊び体を動かして遊ぶ運動遊びは、子どもの運動能力を発達させることが目的です。具体的には、保育園にある遊具・運動器具を使ったり、鬼ごっこなどの外遊びをしたりすることが挙げられます。
お絵描きお絵描きは、一斉保育に取り入れられる標準的な遊びです。子どもはクレヨンや絵の具を使って遊ぶことで、表現することの楽しさを体感できます。
リズム遊びリズム遊びは音感教育の一つです。子どもは、打楽器の演奏や歌などの音楽活動を通じてリズム感を養い、音楽の楽しさに触れることができます。
積み木遊び積み木遊びは、四角や三角など基本的な形状の積み木を使って行う遊びです。積み木遊びでは、集中力や創造力が身に付きます。

一斉保育では、遊びそれぞれに目的・狙いがあり、指導計画に沿った遊びを実施します。

一斉保育のメリット・デメリット

一斉保育にはメリットとデメリットがあるため、保育園の先生や運営者は、一斉保育の特徴を把握した上で保育を行いましょう。

厚生労働省が掲げる保育指針には、次のように書かれています。

保育所は、それぞれに特色や保育方針があり、また、施設の規模や地域性などにより、その行う保育の在り様も様々に異なる。しかし、全ての保育所に共通する保育の目標は、保育所保育指針に示されているように、子どもの保育を通して、「子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う」ことと、入所する子どもの保護者に対し、その援助に当たるということである。

(引用:厚生労働省「保育所保育指針解説 」/https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000202211.pdf

厚生労働省の保育指針が示すように、一斉保育・自由保育のいずれも「子どもの現在・未来の成長」のために、保育を行うことが重要です。

以下では、一斉保育のメリットとデメリットについて解説します。

1. メリット1:協調性・忍耐力を育むことができる

一斉保育を行うことで、子どもの協調性や忍耐力を育むことができます。

一斉保育では、子どもたちが同じタイミングで同じ活動をするため、集団行動に必要な社会性が身に付きます。

また、子どもたちが充実した社会生活を送れるようになるためには、時には自分のやりたいことをある程度我慢し、譲り合う気持ちが必要です。一斉保育であれば、自分の行動を周囲に合わせる大切さを学ぶことができます。
さらに、友達と協力して活動したときの達成感や喜びを学べる点も、一斉保育の大きな特徴です。

2. メリット2:様々な経験を平等に与えられる

一斉保育では、同じ遊びを行うため、子どもたちに対して様々な経験を平等に与えることができます。

また、自由保育で発生しやすい「誰かが取り残されてしまう」というリスクも抑えることが可能です。子どもの性格や発達段階にはばらつきがあるため、自己主張が控えめな子どもや早生まれの子どもなどは、積極的になれない傾向にあります。

一斉保育であれば、消極的な子どもでも他の友達と一緒に、無理なく様々な経験を積むことができます。

3. デメリット1:自主性を育みにくい

一斉保育のデメリットの一つに、自分で考えて行動するために必要な「自主性」を育みにくい点が挙げられます。一斉保育では、保育士の指示に従った行動が求められることから、子どもたちが受け身の行動に慣れる恐れがあるため、注意してください。

子どもが成長して、将来的に一社会人として活躍するためには、集団のルールを守って行動する能力だけでなく、自主的に活動できる姿勢も身に付ける必要があります。しかし、一斉保育のように与えられたテーマで遊ぶ保育法では、自らの興味や問題意識に従って行動する力が身に付きにくいと言われています。

よって、保育士は子どもたちの自主性を過剰に制限しないよう、一斉保育のデメリットに配慮する必要があります。

4. デメリット2:自由な発想が生まれにくくなる

一斉保育を行うことで、子どもから自由な発想が生まれにくくなるケースがあるため、注意しましょう。一斉保育では、保育士が設定したテーマに沿って活動を行うため、子どもたちが自分の考え・アイデアを形にする機会がどうしても少なくなります。
基本的に一斉保育は、子どもの個性に合わせて活動内容を変えることができません。そのため、子どもたちが自分の好きな遊び・得意な遊びを行う時間が減る傾向にあるため、注意してください。

一斉保育を行う際に保育士が押さえるべきポイント2つ

一斉保育は「設定保育」や「計画保育」と呼ばれることもあり、事前の計画が重要となる保育方法です。基本的に一斉保育を行う保育園では、年度が始まる前に年間計画を準備します。

以下では、一斉保育を行う際に保育士が押さえるべきポイントを紹介するため、ぜひ参考にしてください。

1. 保育計画を立てる

保育計画を立てる際は、勤務する保育園で使用されている保育指導案のフォーマットに沿って、指導目標や活動内容を書きましょう。事前に計画を立てることで、保育目的に沿った保育活動を実施できます。

保育士が作成する主な保育指導案は、月案・週案・日案などです。月案・週案・日案のほかに「年間指導案」もありますが、年間指導案は主任保育士や学年のリーダーが作成するケースが多くなっています。

また、保育指導案を作成する目的はあくまでも一斉保育を滞りなく実施することであるため、実習時ほど入念に書く必要はありません。

2. 個人差に配慮して柔軟な対応を行う

一斉保育を行う際は、子どもの個人差に配慮し、できる限り柔軟な対応を行いましょう。

一斉保育であっても、遊びの課題などを子どもたちに押し付けないことが重要です。幼児教育の目的は、子どもたちの健やかな成長をサポートすることであるため、大人が決めた活動を無理に実行させることは、子どもの成長に逆効果となります。

例えば、運動遊びが苦手な子どもには、運動の内容を変えて、一緒に遊びをフォローしてあげるなど、子どもの様子をよく観察し臨機応変にサポートしましょう。

まとめ

一斉保育では事前に立てた計画を基に、子どもたちが運動遊び・お絵描きなど、同じ活動に取り組みます。

一斉保育を行うことで協調性や忍耐力が育める一方、自由保育と比較して自主性や発想力を伸ばしにくい傾向にあるため、注意してください。一斉保育に取り組む際は、メリット・デメリットを把握した上で保育計画を作成し、柔軟な対応を行いましょう。

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