園外研修の目的は?保育者を参加させる際の注意点3つ

園外研修の目的は?保育者を参加させる際の注意点3つ

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現代の保育園は、保護者から求められる保育の質は高まっており、保育者の成長のために研修を考えている園長や主任保育士も少なくありません。園内だけでは得ることができない知識や技術を学ぶことができる「園外研修」について、研修の概要や保育者を参加させる際のポイントについて知りたい人もいるでしょう。

そこで今回は、園外研修の概要・目的から、保育者を参加させる際のポイント・注意点、園外研修と併せて実践すべき取り組みまでを解説します。園外研修の実施にあたって不安や疑問がある人や、園外研修の効果を高めたい人は、ぜひ参考にしてください。

園外研修とは

園外研修とは、公的機関や民間企業が開催している研修を利用して、保育園の外部で保育に関する知識や技術を学ぶことを言います。保育者の保育スキル向上や専門知識の強化を図り、保育の質を高めることを目的に行われます。

園外研修の一例としては、平成29年に厚生労働省により導入された「保育士等キャリアアップ研修」などが挙げられます。同研修では、保育に必要な専門知識からマネジメントなどのリーダー向けスキルまで、幅広く学ぶことができます。

幼児教育の質を高めるためには、園内研修と園外研修の両者を定期的に実施することが重要とされています。業界全体での保育の質を重視する潮流の中で、園外からの新しい知識や技術を取り入れる園外研修の必要性は、徐々に高まってきています。

園外研修の目的

園外研修は、「保育スキルの向上」「専門知識の強化」「保育者のモチベーション向上」など、保育の質を高めるための好ましい変化を期待できることが主な目的となります。

実際に保育者を園外研修に参加させた成果として感じられる点においても、上記と同様の内容が挙げられています。

■園外研修の成果
専門知識の強化68.6%
モチベーションの向上65.7%
保育スキルの向上57.1%
幼児教育の質の向上45.7%

(出典:ベネッセ次世代育成研究所「認定こども園における研修の実情と課題」/https://berd.benesse.jp/up_images/research/research14_digest.pdf

他には、他園との交流や情報交換ができたことや、自園の課題発見に繋がったという成果もありますが、副次的な成果と言えます。園外研修はあくまでも保育現場に直接反映できる成果を目的としており、実践的な研修であると言えるでしょう。

園外研修の参加頻度

ベネッセ次世代育成研究所が行った調査によると、管理職及び保育者の園外研修への参加頻度は、下記の結果となっています。

■園外研修の参加頻度
頻度管理職
(園長・所長・施設長など)
保育者
半月に1回程度4.9%0.0%
月に1回程度29.8%14.7%
2~3ヶ月に1回程度38.8%43.7%
半年に1回程度18.8%26.5%
年に1回程度1.6%10.6%

(出典:ベネッセ次世代育成研究所「認定こども園における研修の実情と課題」/https://berd.benesse.jp/up_images/research/research14_digest.pdf

管理職・保育者ともに園外研修への参加頻度は、2~3ヶ月に1回程度という頻度が最も多い傾向にあることがわかります。また、全体的に保育者よりも管理者のほうが園外研修への参加スパンが短く、高頻度で参加している傾向にあります。

研修内容を保育現場へ反映させることを考えても、園外研修は2~3ヶ月に1回の頻度で実施することが目安と言えるでしょう。

園外研修に保育者を参加させる際の注意点3つ

園外研修に保育者を参加させる際には、研修の効果を最大限に発揮させて、実際に研修受講者の意識や行動が好ましい方向へ変わることが重要です。そのためには、園長などの管理職が研修を受講する保育者をサポートすることが必要となります。

ここでは、園外研修に保育者を参加させる際のポイントを3つ解説します。

参加後の報告・共有を実施させる

園外研修に参加した保育者は資質向上を期待できますが、基本的に参加した者しかその恩恵を得ることができません。保育園全体が成長するためには、保育者が園外研修に参加した後は、研修で学んだことの報告・共有を実施させることが重要となります

口頭での情報共有だけではなく、全員がいつでも参照できるようにレジュメや報告書を作成させて配布するなど、書面での情報共有を行うと効果的です。また、園外研修に参加する保育者に対しても、参加前に目的や課題を明確にさせて、主体性を持って研修に参加するように働きかけることも重要となります。

園外研修は貴重な時間を割いて参加するため、保育園にとってのメリットが最大化するような工夫を行いましょう。

日程調整・時間の確保を行う

日程調整や時間の確保に失敗すると、保育者が園外研修を受講する大きな阻害要因となります。そのため、保育園は保育者が園外研修に参加しやすくなるような工夫を行うことが重要です。

下記は、保育園が実施できる、日程調整や時間確保の工夫例となります。

・容易にスケジュール調整が行えるように、年間研修計画を事前に作成する・人員に余裕を持つことで日程や時間を確保する・ローテーションの工夫や調整を行う・代替職員を確保する・合同保育など保育体制の工夫を行う

このような具体的な工夫を行うことで、保育者は園外研修に参加する日程や時間を確保しやすくなります。保育園業務の負担が増す可能性はありますが、園外研修で得られるメリットのほうが大きいため、ぜひ実践して保育者が研修に参加する日程や時間の余裕を作り出しましょう。

1回だけではなく定期的に研修を受講させる

園外研修は、1回だけではなく定期的に受講することで、研修の効果も現場での保育力も高めることができます。「研修内容が現場で役立てられて維持される」という概念は、「研修転移」と呼ばれています。1度研修を受けただけでは、現場で研修内容を活かすことは困難です。

園外研修において研修転移を促進する方法として「往還型研修」と呼ばれる研修実践方法があります。往還型研修とは、外部の研修と保育現場の実践を行き来することで、より効果的に保育の質を高めることを目指す方法です。

往還型研修は、実際に保育士等キャリアアップ研修の受講生119人を対象とした調査において、98%の受講者が肯定的な回答を行っているというデータがあります。

(出典:Medical Online「研修(平成30年度)の成果に関して「研修の成果に関する内容の項目」への回答結果」/https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2020/007902/002/0099-0103.pdf

往還型研修参加者のほぼ全員が保育実践上の好ましい変化を実感していることからも、園外研修を定期的に実践することの重要性がうかがえます。

幼児教育の質を高めるために意識すべきポイント3つ

幼児教育の質を高めるためには、園外研修をはじめとした研修を実践するだけではなく、他にも意識すべきポイントがあります。

ここでは、園長・主任保育士などの管理職が、幼児教育の質ならびに保育者の資質を高めるために意識すべきポイントを、3つ解説します。より良い保育サービスを実現するために、ぜひ参考にしてください。

保育者と信頼関係を築く

子どもたちに質の高い保育サービスを提供するためには、同じ保育園で働く園長や主任保育士から現場を担当する保育者までが、相互に信頼し合える関係を築くことが大切です。

信頼関係が高まるほど、園内の風通しが良くなりコミュニケーションも円滑化され、保育の質を高めるための意見やアイディアも積極的に飛び交うようになるでしょう。園内の信頼関係を築くためには、リーダーである園長や主任保育士から働きかけることがポイントです。

リーダーとして責任を負うことや保育者を育てる姿勢を示すと、保育者からも信頼を集めることを期待できます。思い切って自己開示を行ったり、過去の失敗や自分の経験を保育者に話したりすることも信頼関係を築くための良い方法です。

信頼関係は保育園運営の基盤となるため、ぜひ積極的に保育者との信頼関係を築く取り組みを行ってください。

学び合うチームを作る

幼児教育の質を高めるためには、園内外の研修以外にも、楽しみながら自然と学び合える環境やチームを作ることが重要です。具体的な取り組みを挙げると、週1回15分程度のお茶会を実施することで、保育者同士の情報共有や意見交換を活性化させられます。

短時間でも学び合う機会を設けることで、保育者同士の学び合う習慣が徐々にできあがっていきます。

お菓子やお茶を用意するだけでも、和やかに会話できる環境を作ることはできます。幼児教育の質を高めるためにも、保育者同士の学び合いを活性化させる工夫を行ってみましょう。

保育園の理想を発信する

一般企業では、会社が一つの方向を向かって進むために、よく経営者が「ミッション」「ビジョン」を社員に向けて発信します。保育園においても、園長や主任保育士が保育園の理想や理念を保育者に向けて発信すると、保育者の意識や行動の指針とすることができるためおすすめです。

保育園の理想や理念を共有することで、全員が幼児教育の質を高める方向へ向かって行くことができます。

具体的な行動レベルにまで落とし込んで発信すると、保育者の行動を促して理想や理念もより深く実感できるため、ぜひ実践してください。

まとめ

園外研修は、保育園の外部から新たな知識や技術を取り入れられることが特徴です。定期的に保育者を園外研修に参加させることで、園内だけで研修を行うよりも効果的に保育の質や保育者の資質を高めることができます。

保育者を園外研修に参加させる際には、園内での情報共有やスケジューリングの工夫など、

研修の恩恵を最大限に高めるための工夫を行うことが大切です。

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