色水遊びとは|具体的なやり方から注意点まで

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絵の具などで水に色をつけて遊ぶ「色水遊び」は、夏の遊びの中でも子どもから人気が高い遊びです。基本の遊び方はシンプルなうえ、少ない材料で実施することができるため、保育士の先生にとっても取り入れやすい遊びの1つといえます。

今回は、色水遊びの概要とねらいについて解説します。子どもの心を惹きつけるために効果的な導入方法や、難易度別の遊び方も併せて解説するため、色水遊びについて詳しく知りたい人は参考にしてください。

色水遊びとは?

色水遊びとは、ペットボトルや透明のプラスチックコップに入れた水に色をつけたり、色のついた水同士を混ぜ合わせたりする遊びです。

水への着色料には絵の具を利用することが一般的です。子どもの年齢や遊び方によっては、食紅が利用されることもあります。また、季節の植物から自然の色を溶かし込むことも珍しくありません。

ここでは、色水遊びを行うねらいについて解説します。

色水遊びのねらい

色水遊びのねらいは、子どもが自由に色水を混ぜ合わせることで起こる色の変化を体験し、楽しみながら学ばせることです。また、他にも以下の3つのねらいがあります。

〇色彩感覚を養う
色水遊びをすることで、子どもが自ら色彩感覚を身につけることができます。
保育園に通う年齢の子どもは、ちょうど色を区別し、名称を記憶できるようになる時期です。色に対する認識や感覚には個人差があり、幼いうちに多彩な経験を積ませることがよいとされます。遊びながら多くの色に触れることで、自然に色彩感覚を養うことが可能です。
〇手先の発達につなげる
色水遊びはさまざまな手先の動きが必要となるため、手先の発達につなげることができます。たとえば、ペットボトルのキャップを開けたり閉めたりする作業は、手首をひねる練習に役立つ動作です。
また、水同士を混ぜ合わせる際にスプーンを使ったりコップを傾けたりすることで、物の位置を確認し、角度や力を調整する能力も身につくでしょう。
〇創造力を磨く
色水遊びは自分自身で何を作るのか考えるため、子どもの創造力を磨くことができます。
色水遊びは非常にシンプルな遊びです。同時に、子ども自身のアイデア次第で幅広い遊び方ができます。考えて実行した結果がすぐに確認できるため満足度も高く、さまざまな可能性を試すことで子どもの創造力が大いに刺激されるでしょう。

色水遊びの効果的な導入方法

初めて色水遊びをする子どもが、すんなりと遊びに入れるようにするためには、導入方法を工夫することが大切です。おすすめの導入方法は下記のとおりです。

●色をテーマにした絵本を読む
●色水を使ったクイズをする
●色水を使ったマジックをする

読み聞かせの時間に色をテーマにした絵本を選ぶことで、まずは色に興味を持つきっかけを作りましょう。色に関する基本的な知識を学べる絵本から、混色に関する知識を物語として楽しめる絵本まで、種類はさまざまです。

また、実際に子どもの目の前で色水を使ったクイズやマジックショーを披露することも、導入として効果的です。クイズではあえて答えを教えず、「じゃあ一緒に確かめてみようか」と促すことで子どもを積極的に参加させることができます。

マジックを行う際は、子どもでも真似できる難易度の高くないマジックを選びましょう。「自分が披露したい」という欲求を持たせることで、色水遊びへの興味をかき立てる効果が期待できます。

【難易度別】色水遊びの具体的なやり方

色水遊びを行う際に用意する基本の道具は下記の3つです。

●ペットボトルやプラスチックのコップなど、透明な容器
●水
●絵の具・ペンのインク・食紅・草花の汁など

プラスチックのコップは100円ショップなどで購入することができます。ペットボトルやゼリー・プリンカップを洗って使うことも可能です。ただし、ペットボトルを切って使うと子どもが怪我をする恐れがあるため注意しましょう。

ここでは、色水遊びの具体的なやり方を難易度別に紹介します。

基本の遊び方

基本的な色水遊びの代表例は、「絵の具を溶かした遊び」「クレープ紙を使った遊び」の2つです。

〇絵の具を溶かした遊び

対象年齢2歳~用意する物●基本の道具
●割りばしor筆
遊び方1. 透明な容器に水を張る
2. 好きな色の絵の具を入れる
3. 水と絵の具を混ぜて色水を作る
4. 自由に遊ぶ
ポイント色は、赤・青・黄の三原色に黒・白の5色で十分です。水の量を調整したり、色水同士を混ぜ合わせたりすることで、色がどのように変化するかを観察して楽しみます。できるだけ干渉せず、子どもの好きなように遊ばせましょう。

〇クレープ紙を使った遊び

対象年齢3歳~用意する物●基本の道具
●クレープ紙
●ビニール袋(たらいなども可)
遊び方1. ビニール袋に水とクレープ紙を入れる
2. 色が出るまで力を入れて揉む
3. できた色水を容器に移す
4. 自由に遊ぶ
ポイントクレープ紙は色が出やすいうえに、準備や片づけが簡単な素材です。カットしたクレープ紙を、お茶パックや不織布などに包んで揉む方法もあります。クレープ紙は花紙でも代用可能です。

応用の遊び方

応用の色水遊びの代表例は、「ジュース屋さんごっこ」「スーパーボール作り」の2つです。

〇ジュース屋さんごっこ

対象年齢2歳~用意する物基本の道具割りばしor筆
遊び方1. 基本の作り方で色水を作る
2. ペットボトルやコップに入れる
3. テーブルに並べてごっこ遊びをする
ポイント子ども同士で店員・客の役に分かれ、メニューや看板を作るとより楽しめます。ペットボトルやコップのラベルを書いたり、ストローをリボンやテープで装飾したりすることもおすすめです。
誤飲の恐れがあるため、ペットボトルやコップのふた、ストローの飲み口はしっかりと締めましょう。

〇スーパーボール作り

対象年齢5歳~用意する物●基本の道具
●割りばしor筆
●PVA洗濯のり
●ホウ砂
●ラメ(ラメ入りにする場合)
●塩
遊び方1. 基本の作り方で色水を作る
2. プラスチックコップに色水と洗濯のりを100ccずつ入れて混ぜる
(ラメ入りにする場合はここでラメも入れる)
3. ホウ砂5g・水50ccのホウ砂水溶液を作り、2に加える4. 塩15g・水50ccの塩水を作り、3に加える
5. そのまま数分間置く
6. 割りばしでゆっくりと混ぜる
7. 割りばしに絡まった物を外し、水気を絞る
8. 手で丸めながら出てきた水分を拭く
9. ボール状にする
ポイントスーパーボールを手作りする際は、PVA洗濯のりを使うことが鉄則です。5の段階で終わらせると、スライムが作れます。ボールが小さすぎると誤飲につながるため注意しましょう。失敗して子どもをがっかりさせないためにも、事前に試作することをおすすめします。

色水遊びをするときの注意点2つ

色水遊びをする際の注意点は下記のとおりです。

●色水を飲まないように観察する
●子どもの服や周囲が汚れないようにする

色水は見た目が綺麗であるため、子どもが「おいしそう」と感じて口に運んでしまうことも少なくありません。色水遊びをする際は、子どもが色水を飲まないように十分注意しましょう。絵の具ではなく、食紅やクレープ紙などを使うと安心です。

また、色水遊びでは子どもの服だけでなく、床や周りの物が汚れてしまうことが多くあります。色水遊びを行う際は、初めから汚れても問題のない服を用意してもらいましょう。室内で遊ぶ場合は、新聞紙やビニールシートを敷くと掃除が楽にできます。

まとめ

色水遊びは、水に色をつける・混ぜ合わせることが基本のシンプルな遊びです。シンプルながらも、子どもの色彩感覚を養ったり手先の発達につなげたりなど、多くの可能性を広げることができます。

色水遊びを取り入れる際は、導入方法を工夫して子どもの興味を引き、安全性に注意しながら年齢に合った遊びを行いましょう。遊んでいる最中は子どもの様子に意識を向け、常に観察することが大切です。

色水遊び以外にも保育に関する情報が知りたい場合は、保育士のための情報サイト「ほいくらし」をご利用ください。

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