秋分の日の意味とは?子どもと一緒に遊ぶアイデア2選も紹介

秋分の日の意味とは?子どもと一緒に遊ぶアイデア2選も紹介

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秋分の日は国民の祝日であり、季節を24に分けたうちの16番目(第16節目)にあたります。暑さが和らぎ過ごしやすくなる時期で、曼殊沙華をはじめ数多くの草花を楽しむことができる季節です。秋分の日と似た祝日に、春分の日が挙げられます。

当記事では、秋分の日の意味・風習や春分の日との違いを分かりやすく解説します。また、子どもと秋分の日を楽しむアイデアも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

秋分の日とは?秋分の日の意味・由来を解説!

秋分の日とは、太陽が秋分点を通過する日のことです。太陽の動きを表す天の赤道と黄道の交点は、地球上に2か所あります。2つの交点は春分点・秋分点と呼ばれ、太陽がそれぞれを横切る日が春分の日・秋分の日です。

秋分の日は国民の祝日として定められており、1日の昼と夜がほぼ同じ長さになることが特徴です。

なお、国民の祝日は、大きく分けると下記の3タイプがあります。

・毎年日付が変わらない
・第二月曜日など特定の曜日で決まっている
・日付や曜日以外の要素で決まっている

たとえば、元日のように日付が決まっている場合もあれば、成人の日のように1月の第二月曜日といった週や曜日で決まっている場合もあり、国民の祝日の日付は一定ではありません。

秋分の日は日付や曜日以外の要素で決まっている国民の祝日のひとつで、国立天文台が観測・計算を行い作成した「暦象年表」に基づいて定められます。2021年の秋分の日は9月23日であり、理論上2044年までは同一の日とされています。

秋分の日は、秋のお彼岸にあたる時期でもあります。太陽が真東から真西へ動くことから、彼岸と此岸がもっとも通じやすい日と考えられているためです。なお、秋分の日は収穫の時期に重なるため、収穫を感謝するお供えの風習がお彼岸を定着させたと言われています。

1. 秋分の日の由来

内閣府によると、秋分の日は先祖を敬い、亡くなった人々をしのぶ日と定められています。
(出典:内閣府「国民の祝日について」

1948年に「国民の祝日に関する法律」が施行されたとき、既に秋分の日は存在していました。秋分の日はもともと、宮中にて歴代の天皇や皇族の神霊をまつる儀式として行われてきた、「秋季皇霊祭」です。

「秋季皇霊祭」は、歴代の天皇・皇后、皇族を祀るための儀式であり、現代も同じ日に皇居の皇霊殿および全国各地の神社で斎行されています。

2. 春分の日との違い

秋分の日と同様で、春分の日も昼と夜の長さがほぼ半分ずつとなる日です。どちらも季節を24に分けた二十四節気のひとつであり、お彼岸の中日にあたります。皇室や神社では、秋と同じように春季皇霊祭が斎行される日です。

秋分の日と春分の日には、下記のような違いがあります。

・祝日としての趣旨が異なる
・翌日以降の昼と夜の長さが真逆となる
・太陽の移動方向が真逆となる

秋分の日は先祖の霊を敬うことに重点がおかれていることに対して、春分の日は自然をたたえて生物を慈しむための日であり、春の訪れを祝うことが趣旨です。

また、秋分の日と反対に、春分の日以降は日照時間が長くなります。太陽の移動も、秋分の日が北半球から南半球へ進むことに対して、春分の日は南半球から北半球へ進みます。

子どもに伝えたい!秋分の日にまつわる風習・慣習

日本は古くから先祖との関わりを大切にしてきました。おはぎやぼたもちなど、お彼岸を迎えるための風習が、暮らしのさまざまな部分で見られます。秋分の日は、国が定める祝日として過ごす他、先祖のお墓参りに訪れてはいかがでしょうか。

ここでは、子どもに秋分の日を紹介するときに役立つ、日本独自の風習・慣習について紹介します。

1. お墓参りする

秋分の日はお彼岸の中日にあたります。秋彼岸は秋分の日と前後3日を合わせた7日間で、2021年は9月20日~26日です。「暑さ寒さはお彼岸まで」と言われているように、秋彼岸は過ごしやすくなる時期のため、お墓参りに最適な時期とも考えられます。

あくまで秋分の日は中日のため、お墓参りの日付にこだわる必要はありません。お彼岸の期間中で無理のないスケジュールを組み、先祖供養を行いましょう。

お墓参りは、午前中の時間帯が選ばれやすい傾向です。お墓参り時の注意点として、お供え物以外にも、下記のアイテムを用意することをおすすめします。

・供花(きょうか)
・線香、ロウソク
・お供え物
・マッチ
・掃除道具(ゴミ袋、ほうき、ちりとり)
・手桶、ひしゃく
・数珠(宗教による)

こまめにお墓参りしていない場合は、墓石が汚れていたり墓石の周辺に雑草が生えていたりするため、掃除道具できれいにしましょう。

墓地によっては手桶などを借りることもできますが、お彼岸の時期は混雑により必ず借りられるとは限りません。自分でお墓参りに必要なアイテムを用意しておくことで、掃除からお墓参りまで滞りなく終えられるでしょう。

2. おはぎをお供えする・食べる

お彼岸に欠かせない食べ物が、お供えとして活用されるおはぎです。おはぎは、「もち米」と「うるち米」を混ぜたものをあんこで包んだ昔ながらの食べ物で、ぼたもちと同じものを指します。

おはぎとぼたもちは、お供えする・食べる時期に違いがあります。

・おはぎ…秋に食べたりお供えしたりする
・ぼたもち…春に食べたりお供えしたりする

おはぎは秋彼岸の時期に作り、ぼたもちは春彼岸の時期に作ります。おはぎは「萩」が名前の由来であり、ぼたもちは「牡丹」から名付けられています。

秋に収穫された小豆を使用することから、春は必然的に保存されていた小豆であんこが作られるため、春はこしあん、秋はつぶあんが一般的です。

【保育士・保護者向け】子どもと一緒に秋分の日を楽しむアイデア

秋分の日を子どもに説明するときは、下記のポイントを中心に伝えたい内容をまとめ、分かりやすい言葉で伝えましょう。

・秋分の日はお休みの日であること
・ご先祖様のお墓にご挨拶をすること
・昼の時間が短くなる(早く暗くなる)こと

遊び盛りの子どもにとって、日照時間が短くなる点は不満を覚えるでしょう。遊べる時間が短くなる一方で秋は実り豊かで多くの植物や動物、虫を見ることができる季節です。秋の魅力に気付いてもらえるよう、秋分の日を遊びに活用してはいかがでしょうか。

ここからは、秋分の日を子どもと楽しむアイデアを2つ紹介します。

1. 秋の自然を探しに出かける

秋は人間以外の生き物にとっても過ごしやすい季節です。秋の自然を探しに、街や山へのお出かけしてはいかがでしょうか。秋は、夏の時期には明るかった時間帯に空が暗くなる様子を観察したり、紅葉や生き物を見つけたりと、自然を満喫することができます。

また、秋はカエデやイチョウなど紅葉した葉の他、下記の草花を楽しむこともできます。

・彼岸花(曼殊沙華または曼珠沙華)
・竜胆
・葛
・金木犀

秋を代表する草花と言えば、彼岸花を思い浮かべる方は多いでしょう。曼殊沙華とも呼ばれる赤い花は、墓地の周辺に咲くことが多いため、季節的な理由と相まって彼岸花と呼ばれるようになりました。

真っ青な竜胆や和菓子の材料としても定番の葛、独特の香りが愛される金木犀などが秋の草花として楽しめます。

2. 落ち葉・どんぐりを使った工作に取り組む

お出かけの中で、子どもが落ち葉やどんぐりを拾って楽しむ光景は珍しくありません。後日、集めた落ち葉などを材料に、工作大会を開いてはいかがでしょうか。子どもが落ち葉やどんぐりに自分なりのアレンジを加えることで、情操教育につながります。

落ち葉やどんぐりなど秋の素材を使用した工作としては、以下の2つが挙げられます。

〇落ち葉や木の実のモビール
モビールとは、「動く彫刻」という意味です。モビールは天井などから吊るして飾るインテリアで、支えとなる棒状のものと、落ち葉などを吊るす毛糸を用意するだけで、手軽に作れます。
毛糸の先端に、飾りたい落ち葉やどんぐりなどを接着したり、結び付けたりしたものを、木の枝などの棒状のものに括り付ければモビールは完成です。

〇自然の素材を活用したお絵描き
落ち葉に顔を描いたり、絵の一部をどんぐりなどで立体的に表現したりすることで、普段のお絵描きとは一味違ったアートを楽しむことができます。子どもが落ち葉やどんぐりを自由に加工できるよう、画用紙・ペン・はさみ・セロハンテープなども用意すると良いでしょう。

まとめ

秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じとなる日です。また、秋分の日は先祖に感謝し、敬いの気持ちを持つべき休日とされており、お墓参りに行く方も少なくありません。

秋は街や山に出かけると自然の移り変わりを楽しむことができ、子どもたちとの遊びにも最適な時期です。自然との触れ合いを子どもたちに体験させることができます。

「ほいくらし」では、秋分の日をはじめ、国民の祝日やイベント、子どもたちに楽しんでもらえる遊びのアイデアの他、保育士が抱える問題に関する記事も掲載しています。ぜひアクセスしてみてください。

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