目の愛護デーとは?子どもと一緒に楽しむアイデア3選も紹介
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「目の愛護デー」は、目の大切さを呼びかけることを目的に、全国各地でさまざまなイベントが開催される日です。昨今は、スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器が普及しているため、目の健康を損なう人も少なくありません。目の愛護デーは、大人と子どもが一緒に目の大切さについて考え直すよい機会になるでしょう。
今回は、目の愛護デーの意味や由来、目の愛護デーを楽しむアイデアを紹介します。子どもの目が悪くなる原因も解説するため、子どもの目の健康を維持したい保育士や保護者の人はぜひ参考にしてください。
目の愛護デーとは?目の愛護デーの意味・由来を解説!
目の愛護デーは「目の健康や大切さに関する活動・報告」が行われる日です。1947年に中央盲人福祉協会が10月10日を目の愛護デーと定めました。今では厚生労働省が主催となり、目の健康に関連する企業や団体によって「目の大切さ」を呼びかけるイベントが実施されています。地域によってさまざまですが、無料の眼科検査・講演会など、目の健康情報を発信する啓発活動が行われています。
1. 目の愛護デーの由来
目の愛護デーには、60年以上の長い歴史があります。まず、1931年に目の愛護デーの前身となる「視力保存デー」が中央盲人福祉協会によって定められました。戦前の日本は衛生状態に問題があり、失明予防運動の一環として行われたことがきっかけです。1938年~1944年の間は、日本眼科医会の申し出により9月18日が「目の記念日」となりました。しかし、1947年に再び中央盲人福祉協会が10月10日を「目の愛護デー」と制定し、現在に至ります。
目の愛護デーが10月10日に定められている理由は、日付の「10」「10」を横に倒すと眉と目に見えるためだと言われています。
2. 「目の愛護デー」と「メガネの日」の違い
「目の愛護デー」以外に目にまつわる記念日には、「メガネの日」があります。目の愛護デーは10月10日であり、目の大切さ・重要性を呼びかける日です。
それに対して、メガネの日は10月1日であり、メガネの知識や興味を持ってもらうことが目的です。1997年に日本眼鏡関連団体協会(日眼協)がメガネの日を制定しました。メガネの日が10月1日になった由来は、「0がレンズ・1がメガネのつる」と見立てたことからきています。
目の愛護デーとメガネの日を合わせた10月1日~10月10日の期間は「目と眼鏡の旬間」と呼ばれることもあります。また、10月は「目の愛護月間」となることから、日本メガネベストドレッサー賞の発表やスローガンコンテストも行われます。
子どもに伝えたい!目が悪くなる原因3選
厚生労働省が実施した学校保健統計調査によると、裸眼視力が1.0未満の幼稚園児は約4人に1人、小学生は約3人に1人の割合となっています。
(出典:厚生労働省「学校保健統計調査-令和元年度(確定値)の結果の概要」)
子どもの成長過程で目が悪くならないようにするためには、あらかじめ対策を講じることが大切です。ここからは、子どもの目が悪くなる3つの原因を解説します。
1. ゲームを長時間プレイする
ゲームを毎日の習慣としている家庭は少なくないでしょう。子どもは、ゲームに夢中になるとつい時間を忘れて遊び続けます。長時間近くのものを見続けると、ピントが近くの一点に固定されやすくなり、遠くがぼやける近視の症状が出る可能性があります。
ゲームをしている間は画面の一点に集中し、細かい動きを目で追い続けるため、子どもの視力に少なからず影響が出ます。とはいえ、ゲームを完全に辞めさせることは簡単ではありません。「1日2時間まで」「30分ごとに10分間休憩」など、ゲームのプレイ時間や休憩に関するルールをあらかじめ設けることが大切です。
2. スマホ・タブレットを長時間触る
現代の子どもにとって、スマホやタブレットなどのデジタル機器は「日常的に使用するもの」のひとつです。日常生活でスマホやタブレットに触れる中で、気づかないうちに子どもの目に大きな負担がかかっている恐れがあります。また、教育現場においても電子教材を使用するシーンが増えています。スマホなどの電子機器の画面を長時間近くで見ることは、子どもの視力が低下する原因のひとつです。
数十分ごとに外の景色を眺めさせたり、スマホやタブレットの使用時間を制限したりするなど、子どもにスマホ・タブレットを渡すときは目の健康に配慮しましょう。
3. 暗い部屋で勉強する
手元が暗い状態では教科書やノートの文字が見えづらくなり、子どもはより目を近づけて見ようとします。近くを見ようとした結果、目に負担がかかって視力が悪くなる恐れがあります。保護者の中には「子どもに勉強を頑張ってほしい」と思う人もいますが、目の健康を考えると暗い部屋で勉強させないことが重要です。
「勉強机のライトで手元を照らせるか」「勉強する室内が十分な明るさになっているか」を確認し、子どもの目にとって優しい環境を保護者が作るようにしましょう。
【保育士・保護者向け】子どもと一緒に目の愛護デーを楽しむアイデア
子どもから「目の愛護デーって何?」と意味を聞かれたら、「目の大切さを考える日だよ」とわかりやすく教えましょう。目の愛護デーに関する歴史や目の健康について長々と話をしても、子どもは退屈に感じてしまいます。子どもでも楽しく理解できるよう、イラストやクイズなども使って説明することがポイントです。
最後に、子どもと一緒に目の愛護デーを楽しく過ごせる3つのアイデアを紹介します。
1. 簡単な視力検査をする
子どもに目の健康を考えてもらうためには、視力検査をする方法が効果的です。本格的な視力検査ではなく、簡単な視力検査をしてみましょう。たとえば、黒の画用紙でCのマーク(ランドルト環)を作り、白い紙を背景にして見せるだけで視力検査ができます。子どもたちに自分の手で片目を隠し、Cのマークの穴が空いている方向を指してもらいましょう。
また、視力検査表を手作りし、Cのマークをドーナツなどの身近なものに変える工夫もおすすめです。視力検査の堅苦しいイメージをなくし、子どもたちが親しめる雰囲気を心がけてみてください。
2. 目に関するクイズを出す
目の周囲にある各部分の名称など、目に関するクイズを出してみましょう。クイズの答えを自分で考えることで、子どもが目に興味を持ちやすくなる効果が期待できます。
糖尿病性網膜症や白内障など、目の病気は自覚症状が少なく、自分で気づくことは簡単ではありません。目の見え方を測定するようなクイズを出すことで、子どもの目に変化がないかも確認することが可能です。
3. 目に関するイラストを教室に掲示する
目の錯覚を利用したイラストや目に関するポスターを教室に掲示する方法もおすすめです。目の錯覚を利用したイラストは大人でも惑わされやすいため、不思議な絵に子どもが興味を持つ可能性があります。
目に関するポスターには、絵とともにふきだしを付けてもよいでしょう。以下は、イラストとふきだしの例です。
イラスト例 | ふきだし例 |
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・テレビやゲームを近くで見る人のイラスト ・机を明るくして勉強するイラスト ・視力が良い人と悪い人の見える視界を再現したイラスト | ・テレビを見るときは、部屋を明るくして離れて見よう ・ゲームは時間を決めよう ・ときどき遠くを見て目を休めよう |
目に関係するイラストを見せることは、子どもたちが目の大切さについて考えるきっかけになるでしょう。
まとめ
10月10日の「目の愛護デー」は、目の大切さを考える日です。眼科検査や講演会が行われることも多いため、ぜひ参加して目の健康に意識を向けてみましょう。子どもに目について考えてもらいたいときは、子どもでも簡単に理解できるよう、クイズやイラストなどを活用することが大切です。
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