【保育園】週案の書き方・コツ&ねらい・内容の記入例

【保育園】週案の書き方・コツ&ねらい・内容の記入例

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保育園で働く保育士は、保育指導案の一環として週案を書く必要があります。週案は一週間に行う保育の指導計画であり、保育士として何をすべきかの指針です。週案をしっかりと書くことで、子どもたちは充実した楽しい園生活を送れます。

保育園で働き始めたものの、週案の書き方やコツが分からない、週案の記入例を知りたい人も多いのではないでしょうか。当記事では週案の書き方・コツと書くべき内容、年齢別での週案のねらいや具体的な記入例を解説します。

週案とは?

週案とは、一週間の具体的な保育活動を決める保育指導案のことです。保育指導案には他にも年案・月案・日案が存在し、それぞれ書き方や書くべき活動内容が異なります。

(出典:厚生労働省「保育所保育指針解説 」

保育園の保育指導案は、まずは年案から作成することが基本です。年案を基にして月案を作成し、月案を基にして週案を、週案を基にして日案を作成します。

週案を作成するときは「月案の内容を達成するためには何をすればよいか」を考えることが大切です。

1. 保育園の週案に含まれる4つの内容

保育園の週案に含まれる4つの内容について、それぞれの考え方やポイントを紹介します。

■ねらい

ねらいは、子どもたちが保育園で過ごす一週間において、どのような発達や変化を目指すかを書く項目です。ねらいに書く内容は、子どもたちの年齢やクラスごとの状態によって変わります。子どもの姿をしっかりと捉えて、一週間で達成できるねらいを考えることが大切です。

■内容(活動)

内容(活動)は、保育園における一週間の活動を具体的に書く項目です。保育活動の内容はもちろん、子どもの動き方・感じ方と、保育士の働きかけ方も書きます。ねらいを達成できて、かつ一週間で実践できる保育活動を意識しましょう。

■子どもの姿

子どもの姿は、内容(活動)を通して予想される子どもの成長を書く項目です。子どもがどのようなことに興味を感じ、遊びや行動をするかを書きます。子どもが全員同じ成長を見せることはないため、考えられる子どもの姿はすべて書きだすようにしてください。

■保育士の援助

保育士の援助は、内容(活動)の中で保育士が行うべき援助・業務内容を書く項目です。子どもへの声かけ対応や指導方法、援助の注意点を書きましょう。

週案に書く内容は、来週のことも考えて継続できる方向性にすることが大切です。毎週の週案を振り返って反省しながら、月案の内容を達成できる週案を書きましょう。

【年齢別】保育園の週案の書き方・コツと記入例

週案に含まれる4つの内容と書き方は、子どもの年齢によって変わります。保育園の週案を不備なく記入するためには、年齢ごとの書き方を把握しておくことがおすすめです。

ここからは、0歳児~5歳児の年齢別に、子どもの特徴と週案の書き方・コツ、週案の記入例を紹介します。

1. 0歳児

0歳児は運動機能と心の発達が目覚ましい時期です。週案では、0歳児が安全に過ごせる環境作りや、大人との関わりによる情緒の安定を意識しましょう。

【0歳児の週案の記入例】

ねらい・特定の保育者に慣れる
・屋外で季節の生き物や自然に親しむ
・好きな遊びを見つけて、繰り返し遊ぶ
内容(活動)・抱っこや声かけなど、子どもと関わりを持ち安心感を持つ
・伝い歩きで、探索遊びを楽しむ
・ふれあい遊びを通して、身体を動かす楽しさを覚える
子どもの姿・新しい環境に不安を感じてぐずる子どもがいる
・屋外への散歩を喜び、嬉しそうに笑う姿が見られる
・表情やしぐさで気持ちを表現しようとすることが増える
保育士の援助・抱っこや声かけをして、子どもが安心して過ごせる関係を築く
・子どもが葉っぱや石を誤飲しないように注意する
・子どもと一緒に楽しみ、情緒の発達を促す

2. 1歳児

1歳児は自立心が芽生え、言葉の発達も本格的に始まる時期です。週案では友だちとの関わり方を盛り込みます。

【1歳児の週案の記入例】

ねらい・歩いたり走ったりして楽しく遊ぶ
・食事が意欲的に進められるようになる
・保育士や友だちと遊ぶことを楽しむ
内容(活動)・探索遊びをして遊ぶ
・苦手な物も、少しずつ食べてみようとする
・友だちと関わりを持ち、一緒に遊ぶ
子どもの姿・虫や花を指差して言葉を発する姿が見られる
・スプーンの使い方が少しずつ上手になっている
・友だちの玩具に興味を持ち、一緒に遊ぶ
保育士の援助・子どもの発見に共感し、一緒に言葉を発して楽しむ
・子どもが食器を安全に使えるように見守る
・ケンカしないように玩具は十分な数を用意する

3. 2歳児

2歳児はある程度の運動や、身の回りのことができるようになります。週案では身体機能や生活習慣の発達を意識しましょう。

【2歳児の週案の記入例】

ねらい・着替えを自分でやってみようとする
・ボール遊びやかけっこで全身を動かす遊びを楽しむ
・多くの言葉に親しみ、発語することを楽しむ
内容(活動)・服のボタンを外し、一人で脱げるようになる
・園庭や公園に行って身体を動かす遊びをする
・絵本の読み聞かせや遊び歌で言葉に触れる
子どもの姿・服の脱ぎ方が分からず、ぐずる子どももいる
・大きく腕を振ったり飛び跳ねたりができている
・絵本の言葉をマネして発語することができる
保育士の援助・着替えで困っているときは、さりげなくサポートする
・子どもが運動遊びでケガしないように注意する
・読み聞かせではしっかりと口元を見せて、子どもの発語を促す

4. 3歳児

3歳児は食事や排泄などの基本的生活習慣を自立して行えます。週案では社会性の発達を促す内容も取り入れましょう。

【3歳児の週案の記入例】

ねらい・自分の持ち物と置き場所を覚えて、生活の流れを理解する
・手洗いうがいの習慣に慣れる
・製作遊びで使用する道具の使い方と約束を知る
内容(活動)・自分の持ち物や置き場所に名前シールを貼る
・手洗いうがいのやり方と、風邪予防の大切さを知る
・のりやはさみを使って簡単な製作物を作る
子どもの姿・自分の持ち物を判別できる子が増える
・外遊びやトイレの後に、自分で手洗いうがいができている
・友だちと製作物を見せ合って喜ぶ姿が見られる
保育士の援助・名前シールは見やすい場所へと貼るように教える
・手洗いうがいを一緒に行い、習慣が身につくよう援助する
・子どもが危険な道具の使い方をしないよう配慮する

5. 4歳児

4歳児は知的好奇心が育ち、難しいことも少しずつ理解できるようになります。年間行事や日本の文化に触れる内容の週案がおすすめです。

【4歳児の週案の記入例】

ねらい・集団遊びを通してみんなで遊ぶ楽しさを味わう
・季節の行事や日本の文化に触れる
・友だちに自分の気持ちを言葉で伝えようとする
内容(活動)・かくれんぼや鬼ごっこなどルールのある遊びをする
・行事の意味や由来を伝え、行事に合った遊びをする
・「ありがとう」「ごめんなさい」が言えるようにする
子どもの姿・子どもたち自身で考えたルールを増やして遊ぶ姿が見られる
・行事に興味を持ち、行事の話を楽しそうに聞いている
・遊びの中で互いに声をかけ合う姿が見られる
保育士の援助・子どもと一緒に楽しみながら、トラブルやケンカに対処する
・行事について分かりやすく教えて、質問にもしっかりと答える
・言葉のやりとりで困っているときは代弁してあげる

6. 5歳児

5歳児になると集団生活で大切な協調性や、想像力・判断力が育ちます。子どもの自発的な行動を援助できる週案を書きましょう。

【5歳児の週案の記入例】

ねらい・服や玩具、園の用品などを大切に扱う
・1つの目標を友だちと協力して達成する楽しさを味わう
・就学への期待を持ち、数字や文字に興味を持てるようにする
内容(活動)・物の使い方を教えて、大切にする気持ちを養う
・グループに分かれて製作物を作る
・数字や文字に関心を持てる遊びを行う
子どもの姿・自分の持ち物を大切に扱うようになる
・友だちと相談しながら、協力して製作する姿が見られる
・時計を見て時間を理解できる子が増える
保育士の援助・物の正しい使い方やしまい方を繰り返し伝える
・グループの全員が楽しめるように見守る
・数字や文字に触れられる遊びを準備する

まとめ

週案は保育指導案の1つで、保育士が行う一週間の保育内容を決める計画のことです。保育園の週案には「ねらい」「内容(活動)」「子どもの姿」「保育士の援助」の4つが含まれています。

週案を書くときは、担当する子どもの年齢に合わせて週案の内容を決めることが大切です。月案の内容を達成できるように、一週間で達成できる内容の週案を意識しましょう。年齢別の記入例も参考にして、子どもたちが楽しい園生活を送れる週案を書いてください。

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