「気がきく」人に共通する「相手ありき」の考え方

「気がきく」人に共通する「相手ありき」の考え方

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「あの人って気がきくよね」。どこの職場にも一人くらいは、そんなふうにまわりから信頼される“仕事のできる人”がいるのではないでしょうか。と、他人事のように話してしまいましたが、保育士は「子どもの安全を守る」という大事な役割を担う仕事。いつかは「あの人に任せておけば安心できる」と言われるようになりたいですよね。そこで今回は、書籍『もっと誰からも「気がきく」と言われる46の習慣』のなかから、「気がきく」と言われる人なるための姿勢や考え方を紹介します。

基本姿勢は「相手ありき」

気づかいには、必ずその対象となる相手が存在します。そして、相手の性格や考えていることがわからないまま「何となく」で気をつかってしまうと、せっかくの気づかいが伝わらなかったり、逆効果になったりすることもあります。だからこそ、気づかいは「相手ありき」の姿勢で行うことが何よりも大事です。

言葉をかえるなら、「気がきく」というのは、あなたが行ったことが相手の望みにかない、相手はそれによって喜びや幸せを感じて満足したということ。「気がきかない」とは、あなたのしたこと、あるいはしなかったことにより、相手が不満を感じてしまったということです。つまり、「相手ありき」の姿勢で相手のことをきちんと理解しなければ、満足を感じてもらうことなどできないのです。

「理解しよう」という姿勢を示すことも必要

「気がきくとはどういうことか」について、もう少し考えてみましょう。

気がきく人は気づかいを受けたときにも、相手の行動に対して「理解しよう」という姿勢を示します。たとえば、誰かが自分に対して手の込んだ料理を作ってくれたとき。「どうやってつくったの?」「時間かかったんじゃないの?」「手が込んでるね、ありがとう」といったように、相手が言われて嬉しい言葉をかけようとするのです。

これは、デリカシーの有無にも関係するのかもしれませんが、相手が気持ちを込めて作った料理を食べて、「にんじんは苦手なんだ」「コンビニの惣菜よりおいしいよ」などという言葉を発するのは、配慮が足りていないように感じます。けれど、相手の気づかいに感謝し、相手を思いやったひと言が添えられれば、つくり手にとっても、受け手にとっても、ハッピーな出来事になるはず。こういったことも気づかいの一種なのです。

気づかいには気づかいで返す

「気をつかう側」にまわれば、相手のことを考えた気づかいをし、「気づかいを受ける側」になれば、相手の気づかいにきちんと気づき、「ありがとう」「気がきくね」と自分の気持ちを言葉にして返す。本当に気がきく人は、そうやって相手の考えや気持ちをくみ取ろうとします。「ああ、この人はこういうことを考えているから、今こうしているわけだな」「それならこうした方がいいかな?」と、常に相手のことを思いやっているわけです。

また、「相手ありき」というのは、「気づかいがきちんと受け取られ、それに対しても気づかいで返される」という双方向性のことでもあります。そして、それを実践するためには「相手が誰か?」「何を考えているのか?」「何を求めているのか?」などを念頭においておく必要があります。

そんなふうに説明すると「ハードルが高そう」と感じる人もいるかもしれませんが、本質はとてもシンプル。相手の立場を思いやり、相手の視点で物事を感じとり、見てみること。これを忘れないことが、気がきく人になれるかどうかの第一歩なのです。なかには、「相手ありき」という言葉の意味を勘違いしている人もいますが、ここで言う「相手ありき」は、あくまでも「相手の立場」で物事を考えるということ。決して「相手に染まる」「相手へ感情移入する」「自分を犠牲にする」ことではないので、その点にも注意してください。

人に対する親切心や優しさ=気づかいではない

相手の立場や考えを思いやることは気づかいの大前提です。しかし、これを「親切にすればいいんだ」「優しくすればいいのね」「いつもニコニコ笑っていればいいのか」と解釈するのは少し違います。もちろん人として生きていくうえで、人に対する親切心や優しさ、そして笑顔は必要です。でも、それだけが気づかいというわけではないのです。

みなさんは、「優しさはエゴ」という言葉を聞いたことがありますか? これは、優しさが自分本位の方向で働いていることをあらわす言葉で、心のどこかで見返りを求めていたり、「与えてあげている」という意識があったりする状態を指します。優しくする、親切にする、笑顔で対応するというのは、まったく悪いことではありません。でも、自分本位の優しさで人に気をつかっていると、いつか「こんなにがんばっているんだからわかってよ!」「これだけ気をつかっているんだから、もっと評価してよ!」というような不満が噴出しかねません。そうなったら、もはや気づかいとは言えませんよね。

その一方で、「まずいことを言って怒らせたら大変」「でしゃばったら不快にさせてしまうかも」と、相手の気持ちを考えすぎるあまりに、何もできなくなったり、言えなくなったりする人もいます。根底にあるのは、他人に対する優しさなのですが……。その優しさがうまく伝わらなかったりすると、「気がきかない人だな」「自分の考えを持っていない人だな」と思われることも。本人としては、気をきかせて優しさを示したつもりなのに、本末転倒です。

リスペクトがあるから「相手ありき」になれる

本物の気づかいが、エゴの優しさや遠慮する優しさとは別のところにあるということは、おわかりいただけましたか。では最後に、気づかいのためにいちばん大事なことを紹介しましょう。それはリスペクトです。

リスペクトとは、その人自身の「人となり」や「していること」、あるいはその人の「時間」「空間」など、あらゆることに対して配慮をするということです。そして、リスペクトを忘れてしまうと、どうしても自分中心の気のつかい方、「信頼されたいから○○をする」「好かれたい、感謝されたいから××をする」といったことになりがちです。

そうならないためにも、「相手が心地よくいられるには、どうすればいいのか?」や「相手が円滑に仕事を進められるには、どうすればいいのか?」を真っ先に考えるように心がけてください。

気づかいは、度が過ぎればただのお節介になり、控えすぎると「気のきかない人」になってしまうもの。このバランスこそが気づかいの妙であり、難しさです。「相手ありき」の姿勢と相手へのリスペクトを忘れずに、「押しつけがましくなく、かつ自信を持ってできる気づかい」を目指しましょう。

『もっと誰からも「気がきく」と言われる46の習慣』

著者名:能町光香
発行元:クロスメディア・パブリッシング
発売元:インプレス

能町光香(のうまち みつか) 
株式会社リンク代表取締役、日本秘書アカデミー代表、気づかい研究家、人材育成コンサルタント、上級米国秘書検定保持者。10年間、ティファニーやバンクオブアメリカ・メリルリンチ、ノボノルディスクファーマなどの一流企業にて10名のトップ・マネジメント(社長・重役などの上級管理職)を補佐するエグゼクティブ秘書を務め、「気づかい」の大切さを知る。その後、2013年に「日本と世界をつなぐ架け橋となる」という思いから、株式会社リンクを設立。同時に、「日本秘書アカデミー」の前身である「一流秘書養成スクール」を創設し、講演、企業研修、執筆活動を精力的に行う。

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