信頼を生む! 良い人間関係を築ける人の気づかいの習慣

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保育士は保護者・子ども・職員など、さまざまな方と関わりを持つ仕事です。そのため、保育士の方の悩みには保護者とのトラブルや職員同士のコミュニケーションなど、対人関係のものが数多く見られます。みなさんのなかにも「人間関係の悩みが解決すれば、日々の仕事がもっとスムーズに運ぶのに」と、お考えの方も多いのではないでしょうか。同僚や保護者・児童と良い関係を築くためには「信頼されること」「配慮すること」が大切。そこで今回は、書籍『もっと誰からも「気がきく」と言われる46の習慣』(能町光香著)をもとに、周囲から「信頼される方法」と周囲に「配慮する方法」の二つを紹介していきます。

周囲から信頼を得るには?

どんな職業であっても、職場の同僚と信頼関係を築くことは、仕事をスムーズに進めるうえでとても重要です。なかでも保育士の仕事は、お子さんを預かり、一度に多くの子どもを相手にするのが特徴。ささいなミスから子どもたちに危険が及ぶ可能性もあり、職員同士の連携やコミュニケーションは「仕事に欠かせない要素の一つ」と言えます。日々の仕事の中で、職員同士の信頼関係を築くためには、次の3つのことを実践していきましょう。

①言葉よりも行動で信頼を得る

はじめに、次の事例を読んでみてください。

保育園で児童のお見送りが終わり、一人で教室の掃除をしていると同僚が「お疲れ様です、がんばってくださいね」と声をかけてくれる場面がありました。気をきかせて声をかけてくれたのはありがたかったのですが、なんだか物足りなく感じてしまいました……

みなさんは、この対応をどう感じますか? 残念ながら、この対応だと「愛想のいい子ね」とは思われても、「気がきく人だね」とはなりません。こうした場面では、「二人の方が早いですよね」と一緒に教室の掃除をはじめる。もしくは、「私になにかできることはありますか?」と聞くなど、行動をともなった気づかいができてこそ信頼につながるでしょう。

行動といっても、本当にちょっとしたことでいいのです。「言葉だけではない、何かを添えて行動として見せる」のが本当の気づかい。多くの場合、気持ちのこもった気づかいには言葉だけでなく、行動がともなっているはずです。日々の仕事をする中で言葉に、ちょっとだけ行動を加えることを心掛けてみてください。

②相手の感情に寄り添う

同僚に「気がきく人だな」と思ってもらうために必要なのは、“相手が喜ぶポイント”を理解すること。相手の事情を無視して、自分の視点で気づかいをしてしまうと「余計なお世話」「おせっかい」と思われてしまうこともあるからです。もちろん、相手が欲していることは、性格・出身・年齢・価値観・趣味・嗜好・育った環境・文化・その他いろいろなバックグラウンドによって異なります。また、人はその時々によって気分が変わることもあります。人間の感情というのは、それほど複雑かつ繊細なので、その点にも配慮が必要でしょう。

では、複雑な人の感情に寄り添うためには、どうすればいいでしょう。まずは、その人の気持ちにそっとくっつくようなイメージをしてみてください。すると、その人のまわりに流れる空気——ピリピリしているとか、ボーとしているとか、眠そうだとか——が感じられると思います。そしたら、相手の表情、眉毛の形、眉間のしわ、視線、目の力の強さや弱さ、口の形、声のトーンといった目に見えるものや、音として聞こえるものにも注意してみましょう。そうやって五感を使って相手を感じ取れば、少しずつその人の“空気感”がつかめるようになるもの。相手の喜ぶポイントの理解は、そこからはじまるのです。

③想像力による先読みが信頼につながる

保育士の中には、普段から絵本を準備して持ち歩いている人がいます。子どもが泣いたときや、急遽時間が空いてしまったときに活用するためです。このように先を考えて行動できる人は、きっとまわりから信頼されていることでしょう。では、どうにすればきめ細やかな準備や配慮、段取りができるようになるでしょうか? それは、「どれだけ想像力を働かせることができるか?」で決まります。「想像力を働かせるのは昔から苦手だ」という方は、想像力を次の二つに分けて考えてみましょう。

・状況をイメージするという意味での想像力
・大切な相手の立場を思いやるという意味での想像力

「状況をイメージする想像力」は、いろいろな状況を事前に想定し、準備しておくことにつながるもの。この想像力を働かせることで、どんな状況にも慌てずに対応できるようになります。そして、もう一方の「相手の立場を思いやる想像力」は、相手が求める対応を選択できるかどうかにつながるもの。この想像力を働かせることで、相手が喜ぶ最適な準備ができるようになります。二つの想像力があることを理解して、「仕事をする中で、自分にはどのようなことができるのか」を想像してみてください。

細やかな配慮で周囲との関係を深める

保護者や子どもたちとの関係を深めるためには、相手への「配慮」が大切です。ここでは、すぐにできる「配慮」について二つ紹介いたします。

①保護者の声に耳を傾けてみよう

保護者とのやり取りをする際は、神経を使う場面も多いと思います。「送り迎えのときに歩みよろうとしているのに、なかなか心を開いてもらえない」。こんな経験がある人も少なくないのでは? こうした状況が続くと、「積極的に話しかけても心を開いてもらえない状況にお手あげ……」と、あきらめたくなる気持ちもわかります。

しかし、保護者が心を開いてくれないのには、それなりの理由があるかもしれません。単純に、こちらが話をしている内容に関心がないという可能性だってあります。そのような場合は、アプローチの仕方を変えてみましょう。

どのようにアプローチを変えるか。大事なのは、保護者の話を聞くことです。「聞く」姿勢は、話し手にとって「歩み寄ってくれている」という安心感を生みます。相手の話を聞く、あるいは考えを聞く——。そうやって、その人の価値観を理解することができれば、求めていることや知りたいことが自然にわかるようになり、会話のなかでの関係性が深まっていきます。保育園でのお子さんの出来事を話すだけではなく、ご家庭でのお子さんの様子や子育ての考え方を聞いてみるなど、まず相手を知るために話をじっくり聞いてみるということを試してみてください。

②子どもにはダメと言わない

子どもが良くない行動したときに、頭ごなしに叱ってしまった経験はないでしょうか? しかし、「これをしなさい」「あれをやってはダメ」など、あれこれ強制ばかりされている子どもは、大人の言うことを気にする神経質な性格になったり、かえって反抗的になったりしてしまいます。

ここで、著者が留学先で出会った小学校の先生の話を紹介しましょう。その先生は、壁に落書きをした生徒に対しても、絶対にダメとは言いませんでした。「あら、A君が描いたの?  とてもいい絵ね! 先生にも描いてよ! ここに紙があるからA君のサインもつけてみんなに配ったらどうかしら?」。そう諭すと、A君は得意げに紙に絵を描き始め、それを見ていたまわりの友人も同じように紙に絵を描き、みんなで配り合ったそうです。すると先生はここでようやく、「あ、そうだA君。みんなもうA君の絵をもらったから、壁の絵はなくても大丈夫だよね。いつでもいいから壁の絵は消しておいてね」と声がけ。結果、A君はその日のうちに落書きを消してくれたといいます。

もし、落書きをした時点でA君が怒られていたら、絵を描くのが嫌いになったり、反発して別のところにも落書きをしたりしていたかもしれません。ときにはガツンと注意しないといけないこともありますが、子どもはほめられることで自己肯定感が高まり、成長するもの。だからこそ、得意なことを中心に話を聞いたり、ほめたりして、相手が長所を生かせるようにしてあげるのが大事なのです。

ここまで紹介してきた方法は、一度に全部やろうとしなくても大丈夫なので、まずは「自分にもできそう」と思うものから取り組んでみてください。どれか一つを意識するだけでも、相手の感じ方に変化があらわれると思いますよ。

『もっと誰からも「気がきく」と言われる46の習慣』

著者名:能町光香
発行元:クロスメディア・パブリッシング
発売元:インプレス

能町光香(のうまち みつか) 
株式会社リンク代表取締役、日本秘書アカデミー代表、気づかい研究家、人材育成コンサルタント、上級米国秘書検定保持者。10年間、ティファニーやバンクオブアメリカ・メリルリンチ、ノボノルディスクファーマなどの一流企業にて10名のトップ・マネジメント(社長・重役などの上級管理職)を補佐するエグゼクティブ秘書を務め、「気づかい」の大切さを知る。その後、2013年に「日本と世界をつなぐ架け橋となる」という思いから、株式会社リンクを設立。同時に、「日本秘書アカデミー」の前身である「一流秘書養成スクール」を創設し、講演、企業研修、執筆活動を精力的に行う。

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