【5歳児/4月】月案(月間指導計画)の書き方と文例
いよいよ最年長クラスとなる5歳児。保育園の代表として、異年齢児のよい手本になってもらいたいですね。この記事では5歳児クラスの4月を対象とした月案(月間指導計画)の文例をご紹介します。
今月の保育目標
- 進級の喜びを感じながら、当番活動や異年齢児の手伝いをおこなう
- よい生活習慣や態度を身につけ、見通しを持って行動する
- 身近な文字や数字に関心をもつ
先月の子どもの姿
- 気の合うお友だち同士で誘い合い、意見を交換しながら遊ぶ姿がみられる
- なんでも自信を持って取り組む子どもや、失敗を恐れている子どももいる
今月の行事
- 入園式/進級式
- お誕生日会
- 発育測定
- 避難訓練
- 個人懇談
- 歯科検診
- 内科健診
- 交通安全指導
- 異年齢活動
保護者支援
- 園行事や子どもたちの様子は、クラスだよりでわかりやすく伝える
- 戸外遊びが増えるため、着替えの補充や帽子など持ち物を確認してもらう
養護(生命)
ねらい
- 一人ひとりの健康状態に留意して、元気に過ごせるようにする
- 規則正しい生活を意識して、新しい環境でも安心して過ごせるようにする
環境/構成
- 快適な室温・湿度を保つ
- 手洗い・うがいを丁寧におこなえるよう、改めて手順を確認する
子どもの姿
- 戸外遊びの際、自分で服装を調節する姿が見られる
- 次の活動へ気持ちが焦り、手洗い・うがいを忘れてしまう子どももいる
援助/配慮
- 衣服を調節したり、汗をふいたりできるよう声をかける
- 体調の変化を察知して、早めに対応できるようにする
養護(情緒)
ねらい
- 進級の不安を受け止めて、安心して過ごせるようにする
- 保育者やお友だちと一緒に活動する楽しさを味わう
環境/構成
- 行事を詰めすぎず、ゆっくり過ごせる時間を大切にする
- 少人数のグループを作り、意見交換しやすい場を設ける
子どもの姿
- 保育者やお友だちを誘って、好きな遊びを楽しもうとする
- お当番の仕事をこなせたことで、自信にあふれた表情を見せる
援助/配慮
- 戸惑いや不安がみられるときは、さりげなく援助する
- 疲れがでたときは、自分で休めるよう促す
教育(健康)
ねらい
- 生活の流れを理解して、自分で身の回りのことをおこなう
- 手洗い場やトイレの使い方を覚え、正しく使おうとする
環境/構成
- 朝の準備やお当番の仕事を確認できるよう、イラストを掲示する
- 遊びに夢中になって排泄のタイミングを逃さないように促す
子どもの姿
- 保育者からの声かけがなくても、身の回りのことを自分でやろうとする
- 今なにをするべきか、周りのお友だちを見て戸惑っている姿が見られる
援助/配慮
- 生活の流れに慣れるまでは、必要に応じて援助する
- 活動内容は日々調節して、無理なく過ごせるようにする
教育(人間関係)
ねらい
- お友だちとルールを守りながら遊ぶ
- お当番などの仕事に責任感を持ち、みんなのために主体性を持って取り組む
環境/構成
- お友だちと関わる機会を増やすため、ルールのある集団遊びを取り入れる
- 異年齢児とゆっくり関われるようグループを作る
子どもの姿
- お友だちと共通の目的を見つけ、協力して遊ぶ姿が見られる
- 自分の意見を言ったり、お友だちの話を聞いたりできる
援助/配慮
- 子どもたちの興味に合わせて集団遊びを提案する
- 意見がぶつかったときは、折り合いをつけられるような声かけをする
教育(環境)
ねらい
- さまざま行事に、興味・関心を持って積極的に参加する
- 春の自然に興味を持ち、気になることを図鑑で調べる
環境/構成
- こいのぼりや兜などは早めに飾り、行事の由来を伝えていく
- 気になったことをすぐに調べられるよう、絵本や図鑑を増やす
子どもの姿
- 行事の由来を理解して、身近なものと関連できるようになる
- 園庭でみつけた花の名前を図鑑で調べ、お友だちに知らせる
援助/配慮
- 子どもたちからの質問には、一緒に考える時間を設ける
- 子どもの気付きや発見にしっかり共感する
教育(言葉)
ねらい
- 自分の思ったことを話したり、お友だちの話しを聞いたりする
- 身近な数字や文字に興味を持つ
環境/構成
- グループやクラス内で思いを発表できる機会を設ける
- 誕生日表を準備して、お友だちの名前や誕生日を確認できるようにする
子どもの姿
- 自分の話を聞いてほしくて止まらない子どもや、恥ずかしがる子どもがいる
- 知っているひらがなや数字を言葉にして楽しむ
援助/配慮
- 言葉にならない思いは、保育者がくみ取って代弁する
- 意見の違いが出たときは、どのようにまとめるか解決策を提示する
教育(表現)
ねらい
- 身近な素材を使って、自由なアイディアで製作を楽しむ
- こいのぼり製作を通して、考えたものを形にする楽しさを味わう
環境/構成
- 戸外活動で、実際にこいのぼりを観察しに行く
- 子どもたちが自由なアイディアで製作できるよう、さまざまな素材を準備する
子どもの姿
- こいのぼりについて話をしたり、作ってみようとする
- 絵本やパネルシアターを通して、行事の由来を知り親しみを持つ
援助/配慮
- イメージしたことを表現できるよう見守る
- 製作物は見える場所に展示して次への意欲につなげる
食育
- 朝ご飯をしっかり食べてから登園できるよう、保護者にお知らせする
- 食事の時間を30分程度に定めて、時間内に食べ終わる練習をする
- お箸を正しく持てるよう、箸遊びを取り入れる
健康/安全
- 遠足や戸外活動を安全におこなえるよう、危険箇所を確認する
- 交通安全や避難訓練の大切さを伝える
- けがや事故を防ぐため、固定遊具や用具の点検をおこなう
保育者の評価
- 進級により緊張感を持っている子どもに寄り添い、安心できる場所作りを心がけた
- 行事で学んだことを発表する機会を設けることができた
- お当番の活動など、がんばっていることを認めて自信につなげられた
子どもの評価
- お友だちと意見がぶつかったときは、思いを言葉で伝えようしていた
- 図鑑を開いて、知っている草花をお友だちと共有していた
- いろいろな遊びに参加して楽しむ姿が見られた
気になる子どもへの対応
- 家庭での生活と連続できるよう、保護者との関わりを密にする
- 落ち着きがない子どもには、次の活動までの流れを伝えて見通しを立てる
- 持ち物の始末が難しい場合は、イラストで視覚的に伝える
小学校教育との接続
- 進級した喜びを感じて、年長児として自覚を持つ
- 次の春には小学生になることを伝えて、見通しを立てておく
- トイレの使い方や排泄の流れをもう一度確認する
【5歳児/4月】おすすめの保育活動
おすすめの活動
- ルールを意識した「鬼ごっこ」
- 言葉で伝える「ジェスチャーゲーム」
- お友だちと協力する「お散歩マップの作成」
おすすめの歌や手遊び
- おはようクレヨン
- おおさかうまいもん
- ちいさなにわ
- おおきくなったらなんになる
- おちたおちた
- さんぽ
- はないちもんめ