お泊まり保育でお風呂はどう入れるの?当日の流れや注意点を解説

お泊まり保育でお風呂はどう入れるの?当日の流れや注意点を解説

お泊まり保育は、保育園や幼稚園の一大イベントのひとつです。子どもの心に残る思い出にしようと、保育者も準備や計画に奮闘していると思います。一方、お泊まり保育は通常保育と違いお風呂や就寝など初めての経験が多く、不安な点も多いのではないでしょうか。

本記事ではお泊まり保育のお風呂に着目し、基本的な入り方やお風呂に関する疑問を解説していきます。当日までに疑問や悩みを解決して、楽しいお泊まり保育を成功させてくださいね。

お泊まり保育とは?

お泊まり保育とは、4・5歳児が家族と離れて保育所や近隣施設で一晩過ごす行事です。子どもたちの安全に配慮し、担任をはじめ園の職員総出でサポートします。開催する時期は園によって異なりますが、プールや海、キャンプファイヤー、花火などの特別な経験ができる6〜8月に行う場所が多いです。

お泊まり保育のねらい

お泊まり保育は、以下のように様々なねらいがあります。

  • 友だちや保育者と楽しい思い出を作る
  • 家族と離れた外泊で自立心を養う
  • 集団生活のなかで協調性を身につける

クラスの中には初めて家族と離れて一晩過ごす子どももいるため、「一人で泊まれた」「自分で身体を洗えた」と達成感を得て、成長につながる大きなきっかけになるでしょう。

お泊まり保育当日の流れ

お泊まり保育を経験したことがない保育者は、当日の流れをイメージしづらいと思います。下記に、お泊まり保育の流れの例を簡単にまとめました。

時刻活動内容
15:00登園・点呼・視診
15:20開会式・職員の話
15:30おやつ・自由遊び
17:00食事準備(クッキング体験)
18:00夜ご飯
19:00夜のイベント
20:00就寝準備(お風呂・歯磨き・布団準備など)
21:00就寝
1日目

時刻活動内容
6:30起床・着替え・洗顔
7:00点呼・健康チェック・体操
7:30朝ご飯・歯磨き
8:30朝のイベント
9:30閉会式・職員の話
10:00お迎え
2日目

初日はお昼前に集合する、2日目は日中も活動して夕方に解散するなど、スケジュールは園によって異なります。夜のイベントでは花火やキャンプファイヤー、朝はお散歩をするなど通常保育では経験しづらい活動を計画し、子どもが楽しめるように工夫しています。

お泊まり保育でのお風呂の入れ方

お泊まり保育でのお風呂の入れ方には、いくつかの方法があります。

保育所で入浴する場合
  • シャワーで全身の汗を簡単に流す
  • ビニールプールにお湯を入れて露天風呂を作る
宿泊施設で入浴する場合
  • 子どもだけ入浴し職員は衣服を着た状態で援助する
  • 子どもと職員が一緒に入浴する
  • 貸切状態で入浴する

浴室内で、子どもが怪我や体調を崩したりしたときに迅速に対応できるように、職員は一緒に入浴せず介助に専念することが多いです。

お泊まり保育のお風呂に関する注意点

お泊まり保育のお風呂に関する注意点は、以下の4つです。

  • お風呂でのルールを子どもに伝える
  • 入浴は少人数ずつ行う
  • 保育者の立ち位置と動きを事前に確認しておく
  • お湯を浅めに入れる

事故や怪我が発生しやすいお風呂は、お泊まり保育の中でも特に気をつけなければいけません。子どもが安全に入浴できるように、細心の注意を払いましょう。

お風呂でのルールを子どもに伝える

入浴する前に、お風呂でのルールを子どもと一緒に確認しておきましょう。いつもと雰囲気が違うお泊まり保育で、子どもたちはテンションが上がっています。興奮状態での入浴は怪我や事故に繋がりやすいので、浴室や脱衣所は走らない、浴槽では潜らないなどのルールを伝えることが大切です。

また、宿泊施設では一般利用者と一緒に入浴する場合もあります。大声を出したり走り回ったりすると周りに迷惑をかけてしまうため、公共の場所の利用方法もしっかりと伝えてください。

入浴は少人数ずつ行う

安全に入浴するために、少人数ずつ入浴を済ませるのがおすすめです。一度に20〜30人が入ってしまうと一人ひとりの様子が把握しきれず、危険があった際もすぐに対応できません。1回に入る人数は、5〜10人程度にしておきましょう。

クラスの中には、水が苦手な子や一人で体を洗えない子どももいます。配慮が必要な子どもに注意しながらかかわれるように、事前に家庭へお風呂に関するアンケートをとるのも一つの方法です。

保育者の立ち位置と動きを事前に確認しておく

事前に入浴時の保育者の立ち位置と動きを確認するのも、大切な配慮です。一斉入浴の場合、保育者は入浴を見守る係、顔や身体を洗うのを手伝う係、着替えの援助係などいくつかのポジションに分かれます。個々の立ち位置や動きの流れを共有しておけば、子どもの動きもスムーズになりますよ。

お泊まり保育は、普段子どもとかかわりの少ない職員も参加します。クラス全員の特徴や情報を共有するのは大変ですが、最低でも障がい児や配慮が必要な子どもの援助ポイントは、事前に職員間で共有しておきましょう。

お湯を浅めに入れる

入浴する際は、お湯を浅めに入れるようにしましょう。深くお湯を溜めてしまうと、子どもの溺れるリスクが高くなります。園内で入浴する場合は、胸が浸かるくらいの量を目安にお湯張りしてみてください。宿泊施設の場合、風呂を貸切できるようであれば、施設のスタッフにお湯張り量が変更できるかを確認してみましょう。

また、お湯の温度を38〜40℃、湯船に浸かる時間は10〜15分を目安にすると快適に過ごせるので参考にしてみてくださいね。

お泊まり保育のお風呂で保育者が必要な持ち物

お泊まり保育のお風呂時間に保育者が必要な物を、以下にまとめました。

  • Tシャツや短パンなど動きやすい服装
  • 着替え
  • タオル
  • 水分

子どもを援助する際は、上記の持ち物があると便利です。保育者は、温度の高い浴室で何十分も子どもの髪や身体を洗ったり様子を見守ったりするため、想像以上に汗をかきます。できるだけ薄手の服装で臨むようにしましょう。体調を崩さないように、こまめな水分補給も忘れないでくださいね。

まとめ

友だちと一緒に入るお風呂は、お泊まり保育の中でも特に子どもたちが楽しみにしている時間です。特別な時間である一方、一つ間違えれば大きな怪我や事故に繋がるリスクも高いので、十分な配慮も必要になります。職員の動きを共有したり子どもと入浴のルールを確認したりして、安全に入浴できるようにしましょう。

保育士ライター
保育士資格・幼稚園教諭二種免許を持つ専業主婦。
保育士歴は9年で、現在は保育士ライターとして活動中。
特技はピアノで、弾き歌いやリズム遊びが好き。
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