ごっこ遊びとは?保育のねらいは?おすすめのネタや関わり方のポイント

子どもたちの大好きな「ごっこ遊び」。どんな子どもでも一度はしたことのあるような定番の遊びですが、実は子どもたちの成長に大きな影響を与える活動なんです。この記事では、ごっこ遊びのねらいや、取り入れたいおすすめのネタをご紹介します。
ごっこ遊びとは?
ごっこ遊びとは、なにかになりきってストーリーを展開していく「おままごと」などの遊びのことです。何歳から、いつまで遊んでもいいという決まりはありませんが、およそ2歳頃から始まるといわれています。小学生になってもごっこ遊びを続ける子どもも多いことから、年齢問わず人気の高い遊びといえるでしょう。
1歳頃に見られる、玩具を耳に当てて「もしもし」と電話のフリをしたり、お皿を差し出して「はいどうぞ」と食事の流れを模倣したりする様子は、ごっこ遊びの前段階といえます。成長とともに、お友だちとごっこ遊びのストーリーを話し合い、遊びを展開していく楽しさを味わえるようになります。
子どもの遊びが発展していく様子

本格的なごっこ遊びができるようになるのは4~5歳頃です。お友だちとイメージを共有し、ごっこ遊びが楽しめるようになるまでには、以下のような成長過程があります。
| 一人遊び | 1歳頃 | ・玩具の取り合いなどはあるが自分だけで遊ぶ時期 ・遊びや思いを共有して遊ぶことはできない ・積み木を耳に当てるなどの簡単な再現遊びがある |
| 傍観遊び | 2歳頃 | ・お友だちの楽しそうな様子を見つめる ・声をかけたりマネをしたりすることを楽しむ ・見立て遊びやつもり遊びを個人的に楽しむ |
| 平行遊び | 2歳頃 | ・食べる真似をするなどごっこ遊びを楽しむ ・いっしょの場所で遊んでいるが思い描く物語は別 ・あちこちで別のお人形をお世話する |
| 連合遊び | 3歳頃 | ・玩具を貸し借りしたり思ったことを伝え合ったりする ・ごっこ遊びのイメージをうまく共有しきれてはいない ・見立て,つもり遊びからどんどん発展していく |
| 共同遊び | 4歳頃 | ・子ども同士で役割を分担しながら遊びを展開する ・ごっこ遊びにもルールを設け世界観を共有する ・ごっこ遊びのなかで社会のルールを学ぶ |
ごっこ遊びを保育に取り入れるねらい

ごっこ遊びは、単純な遊びに見えてさまざまな学びがあります。また、年齢が上がるごとに遊びの幅が広がっていくのも特徴的です。活動時には、以下のようなねらいを意識するとよいでしょう。
1歳児のねらい
- 身近な動作を再現する楽しさを味わう
- 簡単な言葉のやりとりを楽しむ
- 見立て遊びを楽しむ
1歳児は、動物の鳴き声や日常生活で見る家族の動作を真似することを楽しみます。身振り手振りでどのような場面を再現しているか見極め、シーンに応じた声かけをしてあげたいですね。
2歳児のねらい
- 興味のあることを再現して遊ぶことを楽しむ
- ごっこ遊びのなかで語彙力を高める
- 想像力を養う
2歳児は、積み木や玩具を別のものに見立てて遊びます。自分なりにイメージを広げていきますが、お友だちとの共有は難しいため大人の介入が必要です。
3歳児のねらい
- 観察する力を養う
- ルールを守る大切さを知る
- 簡単な言葉のやりとりを楽しむ
3歳児はお友だちとの関わりが増え、いっしょに見立て遊びを楽しむようになります。とはいえ、まだまだ思いが伝わりきらずトラブルは多め。遊びのなかでルールを守る大切さが学べるように関わっていきます。
4歳児のねらい
- 社会性を身につける
- 役になりきる楽しさを味わう
- 言葉のやりとりを楽しむ
4歳児になれば、言葉のやりとりがうまくできるようになるため、ごっこ遊びがリアルになっていきます。ストーリーに合った役になりきり、表現する楽しさもアップ! 子ども同士で役割や展開を相談しながら進めていくため、トラブルがない限り子どもたちに任せて見守ってあげたいですね。
5歳児のねらい
- コミュニケーション能力を発達させる
- ごっこ遊びを通して社会のルールを学ぶ
- 身近な人に感謝の気持ちを持つ
5歳児は、お友だちと意見を出し合いながらよりリアルな世界観を作り上げていきます。お友だちの立場に立って物事を考えたり、相手のストーリーに合わせたりする協調性が身につくのもこの頃です。
ごっこ遊びのおすすめネタ

ここからは、子どもにおすすめのごっこ遊びをご紹介します。
おままごと
対象年齢:1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児
家庭でのやりとりを再現するおままごとは、お友だちとイメージを合わせやすいという特徴があります。「家族ごっこ」「お母さんごっこ」とも呼ばれ、おままごとセットを活用して遊びます。専用の道具がなくても、ほかの道具をあるものに見立てて工夫することで、砂場などどこでもおままごとを繰り広げられます。
お人形ごっこ
対象年齢:1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児
細かい設定のあるごっこ遊びは難しくても、お人形ごっこは自然にできるようになる遊びです。人形を床に置いて「ねんね」といったり、食べものの玩具を口元に持っていき「あーん」といったり……。今まで自分がしてもらってきたことを再現するように遊ぶなかで、思いやりの心が育ちます。
動物園ごっこ
対象年齢:1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児
動物の声マネや、歩き方などの動作をマネして遊ぶ動物園ごっこ。なんの動物のマネをしているか、当て合うゲームもおすすめです。動物への興味・関心が広がるだけでなく、観察力や表現力を養えます。
お店屋さんごっこ
対象年齢:1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児
お店屋さんごっこは、普段の生活のなかで体験しているため再現しやすい遊びです。「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」など、店員さんの振る舞いを真似しながら、
言葉のやりとりを楽しみます。お菓子屋さんやアイスクリーム屋さん、八百屋さん、お魚屋さん、レストランなどなど、バリエーションが豊富で飽きることなく楽しめるのも特徴のひとつです。
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保育園ごっこ
対象年齢:1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児
保育者がおこなう仕事をマネする保育園ごっこは、子どもたちに人気の遊びです。「〇〇ちゃんお迎えでーす」「次はお外で遊ぶよ」など、子どもたちは保育者の動きをよく見ています。保育者役と子どもの役に分かれて楽しむことが多く、遊びが広がるとお母さんや兄弟など役割が増えていきます。
電車ごっこ
対象年齢:1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児
玩具の線路で電車を走らせながら楽しむ電車ごっこは、1人でも楽しめる遊びです。「次は〇〇駅です」などと自分でイメージを広げていきます。お友だちといっしょに遊びを共有できるようになってからは、自分たちで運転手さんや乗客、駅員さんになりきって遊ぶ方法もあります。ロープを電車に見立て、お友だちと列になって楽しみます。
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忍者ごっこ
対象年齢:3歳児/4歳児/5歳児
忍者ならではの俊敏な動きを楽しむ忍者ごっこ。ごっこ遊びのなかでは、アクティブに動くタイプなため、体を動かしたい子どもたちにピッタリです。クラス単位で移動するときなど、静かにまとまって動いてほしいときに「忍者ごっこするよ」と声をかけるのもおすすめです。
ヒーローごっこ
対象年齢:3歳児/4歳児/5歳児
テレビアニメなどで目にすることから身近なヒーローごっこは、子どもたちの憧れの遊びです。しかし、やりたい役が重なったり、戦いで本当に手が当たったりしてトラブルが起きやすい遊びでもあります。ヒーローごっこは暴力はよくないことを学び、規範意識が芽生えるよいきっかけになるともいえるでしょう。
プリンセスごっこ
対象年齢:3歳児/4歳児/5歳児
ヒーローごっこと同じく、子どもたちが憧れるのがプリンセス。きらびやかなドレスや飾りを身にまとい、自分たちでストーリーを創作します。お城でダンスしたり、王子様と恋をしたり……。いつしか話し言葉もプリンセスのようになっていく姿がとてもかわいいですよ。
お医者さんごっこ
対象年齢:3歳児/4歳児/5歳児
お医者さんごっこでは、実際に自分が受診したときのイメージを頼りに、お医者さんと患者さんの役割を演じながら遊びます。痛みを感じている患者さんの心に寄り添うことで、共感力を高めるという効果が期待できます。
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魔法使いごっこ
対象年齢:4歳児/5歳児
魔法使いごっこは、魔法を自由に使えるファンタジーの世界を自分たちで作り上げていく遊びです。魔法をかけたり、魔法がかかったフリをしたり、お友だちと世界観を共有しながら楽しみます。前提として「魔法」がなにか理解することが求められるため、4~5歳児頃から楽しめるようになります。
美容院ごっこ
対象年齢:4歳児/5歳児
美容院ごっこは、美容師さんのようにお友だちの髪を切るマネをしたり、ヘアアレンジをしたりする遊びです。実際にお友だちの髪を触りながら、美容院のように会話のやりとりを楽しむため、コミュニケーション能力や語彙力の向上が期待できます。
関わり方のポイント

ごっこ遊びを取り入れる際は、以下のようなポイントを意識して関わりましょう。
遊びの内容を発展させるための準備
日常の自由な遊びから生まれるごっこ遊びを大切にしつつ、保育者は遊びがより発展するようさりげなく援助する必要があります。子どもの様子を見ながら、必要に応じて玩具を増やしていけるようにしたいですね。また、遊びに続きがある場合は、ごっこ遊びで出した玩具を翌日までそのままにしておくなどの環境構成も大切です。
遊び込めるような環境構成
保育者が勝手に世界観を作り込んだり、子どもの想像した世界を壊さないようにすることも大切です。子どものイメージに寄り添い、声をかけすぎないことでよりごっこ遊びに遊び込めるようになります。ほかの遊びと距離が近く混同してしまう様子があれば、パーテーションで仕切りを作るのもおすすめです。
お友だち同士をつなぐ援助
年齢が低いうちは、ごっこ遊びのイメージをお友だちとうまく共有することができません。そのため、ある程度大人のサポートが必要です。子どもたちが作り上げた世界観に同調し、子どもといっしょに楽しみましょう。そして、年齢が上がればお友だち同士で話し合いながら遊べるよう、つなぐ援助に切り替えていきます。足りない言葉を補う、困っているときに助言する程度で、子どもたちだけで遊びを展開できるよう見守りたいですね。
まとめ
ごっこ遊びは、単純にみえて子どもの想像力や社会性を伸ばす効果的な遊びです。大人から見るとよくわからないものもありますが、否定せず子どもの世界観を守ってあげることが大切です。また、ごっこ遊びは、子どもが自分で想像した世界を表現できる楽しい遊びです。そのため、必要以上に保育者が遊びに口出しすることなく、子どもならではの自由な発想をあたたかく見守ってあげたいですね。
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山本 あやか(保育士ライター)
保育士・幼稚園教諭資格を持つ2児の母。保育士歴10年、現在はライターとして活動中。
保育士経験を活かし、季節の行事に家族で手作りの飾りつけを楽しむのが趣味。
Instagram:@hoik_aya___


