保育の構成遊びとは?効果や発展させる方法、補助のポイントを紹介!

保育の構成遊びとは?効果や発展させる方法、補助のポイントを紹介!

2歳くらいから始まる構成遊びは保育園で欠かせない遊びです。折り紙やブロックなどシンプルなおもちゃだけに、変化を持たせるのに頭を悩ませる保育士さんも多いのではないでしょうか?

この記事では保育の構成遊びについて、種類や効果、発展させる方法などを解説します。上手に取り入れて子どもたちの能力を最大限に伸ばしてあげましょう。

この記事の監修者
山本 あやか(保育士)
保育士・幼稚園教諭資格を持つ2児の母。保育士歴10年、現在はライターとして活動中。保育士経験を活かし、季節の行事に家族で手作りの飾りつけを楽しむのが趣味。
Instagram:@hoik_aya___

保育の構成遊びとは

構成遊びは「創造遊び」とも呼ばれ、手や指を使って組み立てたり、崩したり、何かと組み合わせたりしてイメージを形にする遊びです。

保育園では発達段階にあわせて取り入れる遊びのひとつで、想像力や集中力、図形の理解など様々な効果が期待できるため、保育のねらいに合わせた内容にすることが大切です。

<カール・ビューラーによる遊びの分類>
・構成遊び:描いたり、作ったりする
・機能遊び:五感を楽しむ
・虚構遊び:何かのマネをして遊ぶ
・受容遊び:絵本や映像、お話をきく
※参考:久保隆志・岩本健一(2014).「遊びの分類および遊び環境と遊び方法の関係についての研究―「おもしろさ」を求める子どもの視点から―」『沖縄大学人文学部紀要』第16号, pp.4

構成遊びには平面構成遊びと立体構成遊びの2種類があり、小さなものをつまめるくらい指先が発達し、見立て遊びができるようになる2歳前後から楽しめます。

遊びの素材は積み木・折り紙・ねんど・ブロックなどのほか、空箱や段ボール・ビニールテープなど自由です。アイディア次第で色々な展開ができるため、発達段階に合った難易度や面白さを提案してあげましょう。

構成遊びの種類

構成遊びは平面構成遊びと立体構成遊びの2つに分かれます。それぞれの代表的な遊びをご紹介します。

平面構成遊び

平面構成遊びは、テーブルなどの平面上で色やパーツを組み合わせる遊びです。色の並びや線の形で知っているものの姿や模様がつくれることを学べます。成長に合わせてのりで貼る・絵の具を使う・ハサミで切るなど内容を変化させていきましょう。

立体構成遊び

立体構成遊びは高さや奥行きがあるものを作る遊びです。立体的なイメージを考える能力や重さのバランス感覚、つくったものを壊してまたつくるという検証や再生の力も身につきます。ブロックは種類が多いので発達段階にあったものをその都度用意しましょう。

ねらいにつながる構成遊びの効果

構成遊び活動は子どもの様々な能力を育みます。保育指導案のねらいにつながる各種の効果を把握しておくと、遊びの環境づくりにも役立つでしょう。

想像力

「何をどう描こう?これを組み合わせたらキレイかも」など、遊ぶためにイメージを繰り返すことが子どもの想像力を豊かにします。

思考力

「さっきはなぜ壊れたの?次はこうしてみようかな」と、混ぜたり、壊したり、直したりを繰り返すことでよりよい方向へ思考する力が身につきます。

集中力

頭のなかのイメージを思うような形にするには集中力が必要です。はじめは短い時間しかできなくても創意工夫することが身につくにつれて集中できる時間も伸びていくでしょう。

図形の理解

色々な形に触れて遊ぶことで「さんかくは角が3つある」「おなじ四角だけど長さが違うのもある」など図形の特徴が分かるようになります。四角・丸など形の分類や名前も自然と理解していきます。

空間認知能力

図形の理解が進むと空間認識能力もアップします。ブロックやパーツの大きさや位置、方向などが正しいか自ら判断できるようになります。

手や指先の感覚発達と脳の活性化

様々な感触の素材に触れ、道具を繊細に使うことで手や指先の感覚が発達します。手や指先は脳の運動や感覚を司る箇所に刺激を与えて活性化させるといわれています。

コミュニケーション能力

お友達といっしょに制作をすることで会話が生まれ、どうやって作りたいのか意思を伝え合うことでコミュニケーション能力が身についていきます。

自己肯定感

考えたものを形にできた達成感、それまでの努力やつくったものを褒められた経験が子どもの自己肯定感を育みます。将来への自信や失敗しても立ち直る力につながるでしょう。

構成遊びを発展させる方法

構成遊びの素材は基本的に保育室に常備しているシンプルなものがほとんどです。年中さん以上の子どもたちになると、飽きずに遊んでもらうには工夫も必要です。構成遊びにほどよい難易度をプラスして発展させるコツをいくつかご紹介します。

テーマやストーリーを決める

いつも部屋にあるブロックやねんどでも、テーマやストーリーを与えてあげると途端に子どもたちのアイディアが広がって制作が賑やかになります。

いちばん好きな動物、お城や動物園、お気に入りの絵本の世界など子どもたちが興味をもてるテーマを用意してみましょう。

素材やサイズを変えてみる

素材やつくるものの大きさを変えてみるのも面白い表現が生まれてきます。

いつもはクレヨンや絵の具でお絵描きしているけど、毛糸や布でやってみる。積み木やブロックしかなかった部屋にレンガサイズの紙箱ブロックを用意するなどしてみましょう。子どもたちは大喜びですごいものを作ってくれるはずです。

コース作りに動く仕掛けをプラスする

電車のレールや車のコース作りは子どもたちの大好きな遊びですが、そこにピンポン玉やドミノのなど動く要素を加えてみましょう。

「電車が走るとドミノを倒して、最後はボールが穴に入る」などピラゴラスイッチ的な動きを取り入れます。

もちろん失敗も付き物ですが、「これなら通れるはず」「もっとこうしたらいいかな」というように試行錯誤する習慣が身につきます。

お友達と大きなものを作る

年中以上になったらお友達と大きな作品を作り上げるのも盛り上がります。役割分担や気持ちのやりとりを通じて計画性や協調性が育ち、苦労してみんなで作った分達成感もひときわ大きいものになります。

大きな紙にみんなで街の地図を書く、みんなでつくった魚で部屋を水族館にする、天井まで届くスカイツリーをつくるなど、子どもがときめくでっかいテーマを一緒に考えてあげましょう。

競争や発表会をする

それぞれが作った作品でレースや発表会をするのも効果的です。レースに向けて真剣に試行錯誤を重ねたり、人前で作品の良いところを発表する力が育ちます。

だれが作った車が坂道コースで早いか競争する、それぞれで紙芝居を作ってお話会をするなど企画してみましょう。イベントに保護者をご招待するのもおすすめです。

構成遊びをする時の環境作りのポイント

それぞれの子どもが真剣にものづくりをする構成遊び。のびのびと楽しく遊ぶ環境を作るため、以下の3つのポイントを心がけましょう。

集中できる場所に十分な広さを確保する

細かい制作やパズル、バランスが難しいブロックをやっているすぐ近くに他の子が走り回っていたら集中できませんよね。ぶつかってトラブルになる姿が目に浮かびます。

また狭い場所で無理に遊んでいると、道具やパーツが紛失したり散らかったりして安全も確保できません。構成遊びをさせる時は集中できるコーナーをつくり、十分な広さを用意しましょう。

おもちゃや材料は多めに用意する

構成遊びは子どもの発想次第でぐんぐんと広がっていきます。元となる材料が少ないとせっかくのアイディアを実現できず、挑戦する機会を奪ってしまいます。材料や選択肢はたっぷりと用意しておきましょう。

同じおもちゃで遊びたいお友達との取り合いも避けられます。

作品の保管・展示コーナーを作る

保育の活動時間には限りがあり、作っている途中での作業終了は避けられません。完成後は「上手にできたからとっておきたい」と思う気持ちも尊重したいですよね。

明日続きができるように、満足いくまで眺められるように作品の保管・展示コーナーを用意しておきましょう。「まだなくならない」と安心できれば、子どもも気持ちが切り替えやすくなります。

作品を残す時は「毎週金曜日はお片付けの日」「パパやママにみせたい時は先生が写真をとる」など子どもたちとルールを決めておくとスムーズです。

補助する時に気をつけたいこと

構成遊びでは子どもたちが考え、楽しむ時間を邪魔しないことが大切です。また、どんな発想でも受け入れ、失敗した時は気持ちの切り替えを手伝ってあげるような補助をしましょう。

子どもの発想を尊重する(壊す遊びも受け入れる)

大人が受け入れにくい表現や遊び方でも、子どもは楽しんでいる最中です。おもちゃの破損や危険がない限りはその子の遊び方を尊重してあげましょう。否定の言葉はNGです。

なるべく声をかけずに見守る

失敗しているところを見かけても思考を邪魔しないように声をかけずに様子をみます。解決が難しそうなときも正解は教えずに「ここがちょっと気にならない?」と考え方の方向を示してあげましょう。

失敗は学びや挑戦に変える

失敗して落ち込んでいたら声がけで気持ちを切り替えてあげます。「あと少しだったから次は絶対できるよ」「これ大きくしたらかっこいいかもよ」「ここの部分難しいのによくできたね」と良いところに意識を向けてあげるのがポイントです。

その子のペースに合わせる

制作の思考やスピードはひとりひとり違います。同じテーマでもなるべく各自のペースに合わせて進めることも大切です。途中でやめてもOK、1人でじっくりやってもOKという雰囲気を作ってあげましょう。

まとめ

保育の構成遊びは手や指を使って組み立てたり、崩したり、組み合わせたりしてイメージを形にする遊びです。子どもの想像力や思考力、集中力など様々な能力を育む効果が期待できます。

種類はお絵描きや折り紙などの「平面構成遊び」とねんどやブロックなどの「立体構成遊び」の2つですが、アイディア次第で色々な展開ができるのも魅力です。

集中できる環境づくりや、子どもの発想や気持ちをうまく導く補助で子どもたちの能力を育んであげましょう。

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