【例文あり】保育士1年目の目標|設定のポイントと達成の近道まで

【例文あり】保育士1年目の目標|設定のポイントと達成の近道まで

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公営・民営ともに多くの保育園は、自己評価の仕組みを取り入れて、職員の資質向上や目標達成状況の確認に努めています。保育士として働く限り、定期的な目標設定と振り返りを行うことは、重要な仕事の一部です。

しかし、専門学校や大学卒業から日の浅い新人保育士では、どのような視点で目標設定を行えば良いのか分からず、困る方が多いでしょう。

そこで当記事では、「保育士1年目における目標設定のポイント」と「具体例」を紹介します。就職1年目から活き活きと働き、スキルアップを目指すためのヒントとして、活用してください。

1年目の保育士の心得・準備しておくべきこと

まず、1年目の保育士として新生活を始める際の心得を紹介します。新卒保育士は、保育現場の1年生であることはもちろん、社会人としても初心者です。

採用担当者から内定の連絡を受けてから勤務開始日までの期間を使い、清潔感のある身だしなみや日々の健康管理、丁寧な言葉遣いといったビジネスマナーを学習しましょう。

その上で、保育士1年目にふさわしい目標を設定し、前向きな努力を行うことが大切です。適切な目標設定は、効率的な知識や技能の習得だけではなく、働きがいの向上にも繋がります。

目標を立てる際のポイント

適切な目標は、どのように設定すれば良いのでしょうか。以下では、1年目の保育士が適切な目標を設定するための具体的な手順やポイントを紹介します。

長期的なキャリアビジョンを明確化する具体的な目標を設定する
自分の保育観や理想とする保育士像をふまえて、「どのような保育士になりたいのか」といった内容を検討する。
例:子どもや保護者、地域から信頼される保育士になる。
目標とは、長期的なビジョンを実現するためのステップとして、クリアすることが不可欠な課題である。そのステップをクリアしたかどうかの判断が容易な具体的内容を検討する必要がある。
例:子どもや保護者、地域から信頼される保育士になるためには、専門知識と人間関係の調整力が不可欠である。そこで、1年目は、OJT研修を通じて正しい知識を吸収する。↓正しい知識を吸収するためには、分からないことを放置せず、その日のうちに解決することが大切である。↓先輩保育士の指示の中で不安を感じる内容は、必ずその場で質問する。
このように、長期的なキャリアビジョンから、具体的な日々の課題・目標に落とし込むことで、目標設定を行う。

あまりにも大風呂敷を広げてしまうと、目標と現実のギャップが大きく、モチベーションが低下します。目標設定がポジティブに機能するように、保育士1年目の自分にとって無理のない難易度に留めましょう。

【例文あり】1年目の保育士ならではの目標

1年目の保育士は、「無理のない難易度とは、具体的にどの程度の内容であるのか」「どのようなまとめ方を行えば良いのか」といった疑問を持つことがあります。

以下では、様々な切り口から1年目の保育士にふさわしい目標の具体例を紹介するため、疑問解消のヒントとして活用してください。

2-1. 園の方針を重視した目標

保育士1年目は、保育園の保育理念や保育方針を正しく理解し、日々の業務に関する行動基盤を形成する時期と言えます。以下のような目標設定を行い、組織の一員として働くことを覚えましょう。

例① 保育方針を重視した目標例
1年目の目標は、毎日業務の開始前に保育理念と保育方針を読み返し、組織の一員としての自覚を養うことです。業務終了後は、その日の働きぶりを振り返り、保育理念や保育方針に沿う行動ができたのか自己評価を記録します。
例② 保育方針を重視した目標例
先輩保育士の働き方を観察し、「子どもたちの気持ちに寄り添い、ありのままを受け入れる保育」の実践スキルを習得します。施設実習や資格取得に向けた学習で得た知識、現場で学ぶノウハウを活用し、担任クラスの子どもから信頼を得ることが目標です。

保育士としての経験・スキルを重視した目標

1年目の保育士には、新人研修やOJT研修を通じ、保育のプロとして経験・スキルを養うことが要求されます。経験・スキルを重視した目標の具体例は、以下のような内容です。

例③ 保育士としての経験・スキルを重視した目標例
社内研修の指導内容に従い、自分の役割を責任持って果たします。業務の進捗状況は指導担当保育士に報告し、指導計画に沿ったチェックを受けて、確かな技能を養うことが目標です。
例④ 保育士としての経験・スキルを重視した目標例
保育士の一員として、施設内の安全管理と環境整備を徹底します。具体的な行動目標は、保育日誌に「ヒヤリハット(ニアミス)」記入欄を作成し、自分の気付きや課題を記録として残すことです。1ヶ月に1冊、安全管理に関する専門書を読むことや、新人保育士対象の技術習得研修会やセミナーに参加することも目標として設定します。

保育士同士のチームワークを重視した目標

新人保育士は、先輩保育士とチームを組み、保育業務を行うことが多くあります。先輩保育士とチームワークを発揮し、より良い保育を実践するための目標として、以下のような内容を掲げることも一案です。

例⑤ 保育士同士のチームワークを重視した目標例
他の先生と情報共有を図り、連携体制を築くために、以下の内容を実践します。・「おはようございます」「お疲れさまです」といった声かけを積極的に行うこと。・クラス内のトラブルやクレームは、上司に報告・連絡・相談し、正しい対応を行うこと。
例⑥ 保育士同士のチームワークを重視した目標例
保育士1年目とはいえプロ意識と笑顔を忘れず、自分の役割を果たします。意識を高く持つだけではなく、先輩保育士のアドバイスを謙虚に受け止め、確かな技能を養うことが目標です。

目標を設定するだけではNG!目標達成までの近道とは?

花を持って歩く子供

最後に、保育士1年目の目標を達成するための近道を紹介します。目標を効率的に達成するための方法とは、1年目の目標をより短期間の目標へ落とし込み、定期的な振り返りを繰り返すことです。

週間目標や月間目標といった短期間の目標は、具体的な行動指針に反映しやすく、モチベーションの向上に貢献します。

「1年目の目標達成を「10」とした場合、4月のうちに「1」までを達成する」といったように、目標を細分化して進めましょう。

短期間の目標に落とし込むことで、達成までの道筋を具体的にイメージできます。「何のためにこの目標、課題に取り組むか」といった動機付けも行いやすく、モチベーションを高めることが可能です。

より大きな成果を生み出すためには、短期間の目標を設定するだけではなく、期限到来後の振り返りも行いましょう。小さな目標の達成を繰り返すことで、成長を実感でき、保育士としての働きがいに繋がります。

自分の成長を実感する頻度を増やすために、1日単位の振り返りを行い、記録を残す習慣がおすすめです。「今日1日でこのようなスキルを習得した」「昨日の反省をふまえ、このように行動した」といった内容を日記や手帳に書き記し、目標達成に向けた進捗状況を可視化しましょう。

2年目以降の目標の立て方について

保育士1年目の目標が未達に終わった保育士も、落胆する必要はありません。目標を常に持ち、前向きな努力を続ける限りは、失敗や反省が付き物であるためです。

また1年目の目標は、長期的なビジョンを叶えるための中間地点に過ぎません。1年目の反省点を2年目の目標に反映することは、長期的なビジョンを叶えるための前向きな一歩と言えます。

子どもや保護者、近隣住民など、多くの人と関わる保育の仕事は、ひと筋縄では進められません。「2年目の反省点は3年目の目標に反映し、3年目の反省は4年目の目標に反映する」といった取り組みを繰り返し、自分の理想とする保育士像を実現しましょう。

まとめ

定期的に現状を振り返り、次の節目に向けた心の準備や目標設定を行うことは、保育士として働く上では欠かせません。

保育士1年目から適切な目標設定と振り返りを行うことは、長期的な成長力を大きく伸ばし、キャリアアップに必要な取り組みです。また、保育士ひとり一人の成長は、保育園全体として保育の質向上をもたらし、子どもの豊かな成長に貢献します。

この記事で紹介した具体例と目標を立てる際のポイントを参考にして、保育士1年目の目標設定に取り組みましょう。

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