保育者として自信がもてなくなったとき、どうする?

保育者として自信がもてなくなったとき、どうする?

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「ずっと憧れていた保育士になったのに、実際に働いてみたら理想と違って落ち込むことばかり」「同僚は子どもたちに人気があって、いつも楽しそうに働いているのに……。もしかして、自分は保育士に向いていないのかも」。そんなふうに、保育士としての自信を失いそうになったり、現状から逃げ出したくなったりしたことはありませんか? でも、あきらめる前に少しだけ、自分を見つめ直してみるのはいかがでしょう。見方、考え方をちょっと変えるだけで、これまでとらわれていたネガティブな感情がガラリと変わることもありますよ! 今回は、保育士としての自信を取り戻すための方法を紹介します。

理想と現実のギャップに落ち込み、どんどん自信が失われてしまう

子どもが好きで、保育の仕事にやりがいを感じているのに、ふとした瞬間に「自分は保育士に向いていないかも」「楽しそうに働いている他の保育士がうらやましい」と、ネガティブな感情におそわれてしまう——。そういうことって、誰にでもありますよね。

保育の仕事は、「子どもが好き」という感情だけでは乗り切れないほどに、過酷なことや辛いことが多いもの。子どもたちと接する時間以外にも、事務作業や壁飾りの制作、保護者への対応、そして保育士同士のコミュニケーションの問題など、ストレスや悩みの要因となるものは数え切れません。

でも、まわりを見渡してみると? 同じような環境にいるにもかかわらず、生き生きと仕事をしている人もいれば、子どもだけでなく保護者からも信頼されている人もいます。そういう人たちは、どうやってネガティブな感情から抜け出しているのでしょうか。

「憧れ」を向上心に変えてコンプレックスに打ち勝つ!

ネガティブな感情にとらわれてしまうと、「こんな自分ではダメだ」と自分自身を否定しがちになりますが、それでは悪循環に陥るだけ。日本アンガーマネジメント協会アンガーマネジメントファシリテーターで保育コミュニケーターの野村恵理さんは、その著書の中で「ネガティブな感情を否定する必要はない」と述べています。

生きていくうえでは、常にポジティブな感情ばかりではいられません。ネガティブな感情が湧き起こることもあるでしょう。でも、ネガティブな感情を否定する必要はありません。ポジティブな感情もネガティブな感情も自分の感情として受け入れ、上手に付き合っていきましょう。

引用:野村恵理(2017),『保育者のためのアンガーマネジメント』,中央法規

つまり、ネガティブな感情から目を背けずに、まずは受け入れて、その上で前向きな気持ちを取り戻すほうが健全に問題を解決しやすいということ。自分を否定する必要はありません!

でも、一緒に働く同僚に対してコンプレックスを持っていると、ついネガティブな感情をぶつけたくなることもありそう……。そんなときはどうしたらいいのでしょうか。Twitterフォロワー数49万人超のカリスマ保育士・てぃ先生は、以前、「ほいくらし」のインタビューで次のように答えています。

同僚との関係も、相互理解と信頼関係が大事。保育士だってみんな違った価値観や保育方針を持っていますから、意見がぶつかることもあります。でも、関係性が構築されていれば、意見の背景にある先生の性格や考え方がわかるので、感情的にならずに落ち着いて話し合うことができます。

引用:ほいくらし|「信頼」と「リスペクト」で円滑な人間関係をつくるカリスマ保育士・てぃ先生インタビュー【第2回】

また、「りんごの木」創設者で保育者や保護者向けのセミナーなどで活躍中の柴田愛子先生は、著書『保育のコミュ力』(ひかりのくに)で「子どもや保護者への対応が、“さすが”と感心できる人が一緒の職場にいるのはうらやましい限り。というか、光っているものに気付くあなたが素晴らしい!」と述べています。

人と比べて「自分はだめだ」と落ち込んだり、「うらやましい」「あんなふうになりたい」と羨望を抱いたりするのは、自分をもっと高めたいという向上心から生まれる感情。せっかく身近に良いお手本がいるのだから、「こういうとき、どうしたらいいですか?」とアドバイスをもらったり、その保育者の「子どもを見る目」や「保護者への対応」を観察して、まねしたりするのがよさそうです。

保護者とのすれ違いは時間をかけて改善を

「保護者とのやりとり」も、保育者としての自信がなくなる要因の一つ。「自分は保護者から嫌われているのでは?」「信頼されていないのでは?」と考えれば考えるほど、どんどん自信が失われたりもして……。では最後に、そんなときの対処法もご紹介しておきましょう。

柴田先生は同著の中で「親は担任が嫌いなのではない。人柄がわからないから不安で心配しているだけ」と指摘し、むしろ「子どもにとって身近な人である担任こそ、一番わが子を好きになってほしい」と、本当はもっとも信頼したい存在であるとも述べています。

信頼は一朝一夕に得られるものではありませんが、相手と接するたびに、誠実な態度で向き合い、しっかりと自分の思いを伝えることはとても大事。そうやって安心感、親近感を持ってもらうように心がけていれば、いずれきっと実を結ぶはずです。

とはいえ、「どうしても保育の仕事に対して前向きな気持ちが取り戻せない」という場合、思い切って環境を変えてみるのもいいでしょう。てぃ先生は、前述のインタビューで「『保育士に向いていなかった』のではなく、単に『施設の考えと合わなかった』だけ」と、肩の力を抜いて考えることを推奨しています。また、悩んだときには、「自分はどうして保育士の道を選んだんだっけ?」「どんな保育士になりたかったんだっけ?」と、保育士を志したときの気持ちを思い出してみるのもいい方法。初心にかえることで、自分が進みたい道、進むべき道がきっと見えてくるのではないでしょうか。

文/保育ライター 野口 燈

[参照]
野村恵理(2017),『保育者のためのアンガーマネジメント』,中央法規.
ほいくらし|人間関係や職場の環境で悩まない保育士のマインドとは?カリスマ保育士・てぃ先生インタビュー【第1回】
柴田愛子(2019),『保育のコミュ力』,ひかりのくに.
ほいくらし|「信頼」と「リスペクト」で円滑な人間関係をつくるカリスマ保育士・てぃ先生インタビュー【第2回】

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