「保育士だけど製作が苦手」という人のために、製作のコツや克服方法を紹介!

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保育士として働くうえで、避けてはとおれないのが製作活動。でも、人によっては苦手意識が強かったり、業務としての量が多かったりして、持ち帰りの仕事になってしまうこともありますよね。そこで! 今回は「製作に役立つコツ」を紹介してみましょう。保育園では年間を通じてどんな製作活動があるのか、製作物を効率よく作れる方法はあるのか、苦手意識はどうやって克服するべきか——。しっかり読んで、今後の製作活動に役立ててくださいね。

製作物が必要になる場面はどのくらいある?

保育園で製作物が必要とされる場面として、まずあげられるのは、各クラスの毎月の壁面製作や、子どもたちに提供する製作あそびの見本作りなど。クラスに複数の担任がいる場合は、交代で製作物の準備ができますが、1人で担任をしている場合は、子どもたち全員の分を1人で準備する必要があります。

そのほかにも、ホールや玄関の壁面飾り、誕生日表、行事の製作物など、園全体で分担して進めていくものもあり、クラスの製作物と全体の製作分担がかぶることも……。たくさんの製作物で手一杯にならないようにするためにも、効率よく進めていくことが大事です。

製作物を作るときの“心がけ”は?

ここでは、私が製作物を作る際に「何を心がけているか?」を紹介します。それは、「製作物を全部自分で考えて作らない」ということです。

おすすめは、書店で購入できる製作専門誌やインターネットに紹介されている制作物(あるいは作り方)を参考にしてみること。専門誌には型紙が付いているものが多いので、型紙にそって切り貼りすれば、悩むことなく製作物が作れますよ。インターネットのほうも、型紙をダウンロードできる場合が多いので、ダウンロードした型紙をカーボン紙で写し取るなどして活用しましょう。最初から完ぺきな製作物を作ろうとするのではなく、「まねすることからはじめてみよう!」という気持ちで、気楽に取り組んでみてくださいね。

また、保育園の製作物は、人数分をいかに素早く、きれいに作れるかも大きなポイント。そんなときに役立つアイテムが、クラフトパンチやカッター、ホッチキスなどです。こうしたアイテムがあるだけで作業時間が短縮できますし、必要な人数分を一気に作ることも可能になるので、ぜひ便利に活用してください。その際は、「画用紙は何枚か重ねてホチキスでとめてからハサミで切る」「分厚い画用紙や大きいものは、ハサミではなくカッターで切る」など、先輩のやり方をまねしたり、教えてもらったりしながら“コツ”を習得するといいでしょう。

製作の準備や作業に慣れてきたら、素材や色合いなどのアレンジにも気を配りたいところ。「クラスの子どもたちは、いまどんなものに興味があるかな」「手指の動きはどうかな」「来月はこんな素材に挑戦してみようかな」など、子どもたちの発達や興味関心に合わせて用意できるようになると、より楽しい製作活動になりますよ。

製作活動への苦手意識を克服するためのポイント

みなさんのなかには、「〇月の製作物を〇日までに考えなきゃ」という使命感や責任感から、制作活動を「苦手」だと感じている方もいらっしゃることでしょう。そうした場合は、子どもたちの発想力にまかせてみたり、子どもたちに協力してもらったりしながら、一緒に作品を作ってみるのはいかがでしょうか。たとえば……。年中~年長クラスなど、自分たちで考えて製作に取り組める年齢の場合は、さまざまな素材・道具を用意しておき、子どもたちと一緒に何を作るか考えて取り組むのです。

製作活動において大事なのは、子どもたち自身が五感を全部使って、いろいろなものに触れて、考えて、作ること。そして楽しむこと。子どもたちが豊かな発想力を存分に発揮できるように環境を整えたら、その先は大人も一緒になって楽しめばいいのです。そうすることで、子どもたちものびのびと取り組むことができ、“その時ならでは”の作品が完成するはずですよ。

おすすめなのは、手形や足形をとって作品にするような製作活動です。手形や足形は0歳児クラスから取り組めますし、成長の記録にもなるので保護者の方々にも喜ばれる製作のひとつ。クラス全員の手形、足形を利用して季節のものを作ったり、テーマに合わせて表現したりしてもおもしろいですね。

そしてもうひとつ、製作活動への苦手意識を克服するためのポイントをあげるとすれば、「保育士自身が製作を楽しむこと」です。楽しみながら試行錯誤してみたり、いろいろな経験を積み重ねたりすることで、少しずつ苦手意識が軽減されていくはず。あまり重くとらえず、まずは簡単なものからチャレンジしてみましょう。

1人で抱え込まず、同僚と協力しよう

製作活動への苦手意識が強い保育士さんは、同じクラスの先輩や同僚に相談してみるのも手です。積極的に相談することで、適切なアドバイスをもらえたり、意外なアイデアが浮かぶきっかけになったりすることも多いので、ぐっと取り組みやすくなりますよ。

「作業に時間がかかりそう」「期限内に終える自信がない」というときも、ほかの先生に手伝ってもらう、あるいは役割分担を代わってもらうなどの対応をとりましょう。なお、同僚や先輩に協力してほしい場合は、早めに相談し、円滑に作業が進められるようにしてください。「そうはいっても、みんな忙しそうで相談しにくい」という場合は、壁面飾りや製作を代行してくれるサービスもあるので、それらを上手に活用してみるのも良いでしょう。

ちなみに近年は、保育士の業務を削減するために、壁面をラミネート加工して何度も使えるよう工夫したり、製作活動を少なめにしたりという園も増えてきました。「製作が苦手」という方が就職や転職活動をする際には、志望する園がどの程度製作活動に力を入れているかも、しっかり確認するようにしてくださいね。

保育士
福島県出身、都内在住。4大卒業後、認可保育園と児童発達支援施設で勤務。
「子どもたちや大人にもっと寄り添ったサポートがしたい」という想いから、結婚を機に独立。
現在は育児と両立し、保育者コミュニティ#HUGの運営 、
ベビーシッター、ライター、メディア、企業企画協力など、保育を軸とした自分らしい働き方を実践中。
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