子ども・子育て支援新制度とは?目的・施策を分かりやすく解説!

子ども・子育て支援新制度とは?目的・施策を分かりやすく解説!

保育の最新情報や役立つ知識をゆる~く配信中!
Twitterをフォローはこちら!

子ども・子育て支援新制度は、平成27年からスタートした幼児教育・保育支援における質と量の向上を図る制度です。各家庭に十分な保育支援を提供するとともに、保育士の労働環境の改善が行われています。

子育て世代には嬉しい制度であるものの、子ども・子育て支援新制度について、理解できていない人は多いのではないでしょうか。

今回は、子ども・子育て支援新制度について解説します。また、制度を利用するためのポイントも紹介するため、子ども・子育て支援新制度に興味のある人は参考にしてください。

子ども・子育て支援新制度とは

子ども・子育て支援新制度とは、幼児期の学校教育・保育支援の向上を目指し、平成27年から開始された制度です。子ども・子育て支援新制度を実施するにあたり、消費税率引き上げによる増収分を活用しています。

子ども・子育て支援新制度の実施主体は市区町村です。各市町村では子育て支援に関するニーズの調査を行い、5年間を計画期間とする「市町村子ども・子育て支援事業計画」を作成します。

助成金の支給は認可保育所に限られており、認可外保育所では助成を受けることができません。ただし、企業主導型保育所は認可外保育所であるものの、整備費・運営費について助成金が支給されます。

子ども・子育て支援新制度の主な目的・施策

内閣府では、子ども・子育て支援新制度を下記のように示しています。

子ども・子育て支援新制度は、「量」と「質」の両面から子育てを社会全体で支えます。
引用:内閣府「よくわかる「子ども・子育て支援新制度」」/​https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/sukusuku.html

子ども・子育て支援新制度の目的は、幼児教育・保育支援における体制を整え、保護者と保育士のニーズを満たす保育環境をつくることです。子ども・子育て支援新制度の施策は多岐にわたり、住んでいる地域により支援サービスも異なります。

ここでは、子ども・子育て支援新制度における支援の具体例について、量と質の面から解説します。

保育支援の量を拡充する

子ども・子育て支援新制度では、「施設型給付」と「地域型保育給付」を創設し、従来個別に行われていた保育施設・事業への財政支援の仕組みを共通化しています。公費負担を一本化することにより各施設へ十分な財政資源を確保し、保育支援における量の拡大を図っている状態です。

ここでは、子ども・子育て支援新制度の量における施策について2点紹介します。

・認定こども園の普及

認定こども園とは、教育と保育を一体的に行う施設で、幼稚園と保育所の両方の良さを兼ね備えた施設です。3~5歳の子どもは保護者の就労状況にかかわらず、認定こども園を利用することができます。
認定こども園は、子ども・子育て支援新制度がスタートすると同時に増設を続けており、平成30年4月時点で全国で6,160ヶ所が認められています。
(出典:内閣府「子ども・子育て支援新制度施行後5年の見直しに係る検討について(参考資料)」/​https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_44/pdf/s4-1.pdf

・地域型保育事業の整備

子ども・子育て支援新制度では、0~2歳の保育支援のために「地域型保育」が誕生しました。地域型保育事業は、「家庭的保育」「小規模保育」「事業所内保育」「居宅訪問型保育」の4種類です。
地域型保育は家庭で保育ができない場合に利用でき、仕事との両立・待機児童解消を促進しています。

子ども・子育て支援新制度では、保育施設・事業を拡大することにより、各家庭が十分な保育サービスを利用できる体制を整えています。

保育支援の質を向上する

子ども・子育て支援新制度では、保育施設で質の高い教育・保育を提供するため、保育人材の確保に取り組んでいます。ここでは、子ども・子育て支援新制度の質における施策について2点紹介します。

・幼稚園や保育所、認定こども園などの職員配置の改善

子ども・子育て支援制度では、幼稚園・保育所・認定こども園で十分な保育士が確保できるよう、保育体制が見直されました。具体的には、3歳児を中心とした職員配置を下記のように改善しています。

子ども:職員の数
1歳児6:1→5:1
3歳児20:1→15:1
4・5歳児30:1→25:1
(出典:内閣府「子ども・子育て支援新制度における「量的拡充」と「質の改善」について」/​https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/b_16/pdf/s1.pdf

また、保育所に施設長の配置を義務化し、栄養士にかかる費用を給付するなど、子どもたちが健やかに成長できる環境を整えています。

・幼稚園や保育所、認定こども園などの職員の処遇改善

子ども・子育て支援新制度では、園長と主任保育士を除く保育所で勤務する人を対象に、下記の処遇改善等加算制度が設けられました。

対象者概要加算額
処遇改善等加算Ⅰ(基礎分)全職員平均経験年数に応じた人件費定率加算(2~12%)
処遇改善等加算Ⅰ(賃金改善要件分)全職員賃金改善・キャリアップに応じた人件費定率加算(5%)
処遇改善等加算Ⅱ副主任保育士・職務分野別リーダーなど技能・経験を積んだ職員に対する人件費定額加算
(出典:内閣府「平成30年度子ども・子育て支援新制度市町村向けセミナー資料」/​https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/administer/setsumeikai/h300820/pdf/s1-1.pdf

処遇改善等加算Ⅱの対象として、新たに役職が追加されたことにより、保育士がキャリアアップを目指しやすい体制が整えられています。

上記のほかに、保育士の資格取得支援・離職者に対する再就職の支援などが行われています。

地域の子育て支援を充実する

子ども・子育て支援制度では、子育て家庭や妊産婦を対象に、地域の保育ニーズに応じた子育て支援の充実を図っています。ここでは、「利用者支援」と「放課後児童クラブ」について解説します。

・利用者支援

利用者支援事業では、子育て家庭や妊産婦の不安・悩みを解消するため、個別の悩みに応じた情報提供や支援サービスの紹介を行っています。利用者支援専門員は、行政窓口や地域子育て支援拠点などに配置されており、育児中における悩みや相談を気軽に行うことが可能です。

・放課後児童クラブの拡充

放課後児童クラブとは、保護者が昼間家庭にいない小学生を、放課後に教室や児童館などで預かる取り組みです。放課後児童クラブでは、子どもの主体性を尊重し遊びや生活を通した健全な育成を図っています。
放課後児童クラブの数は年々増加しており、2023年度末までに約30万人分の受け入れ体制を整える予定です。
(出典:内閣府「子ども・子育て支援新制度施行後5年の見直しに係る検討について(参考資料)2」/​https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_44/pdf/s4-2.pdf

上記のほか、病児保育・ファミリーサポートセンター・延長保育事業などの支援があります。

子ども・子育て支援新制度を利用するためのポイント

子ども・子育て支援新制度を利用するためのポイントを、保護者・保育士の2つの視点から解説します。

・保護者が利用する際のポイント

子ども・子育て支援新制度を利用するためには、「保育認定(または教育標準時間認定)」を受けることが必要です。利用者負担額(保育料)は、認定区分・保護者の所得に応じて異なります。

下記は、保育認定区分をまとめた表です。

子どもの年齢認定要件利用可能施設
1号認定(教育標準時間認定)3~5歳「保育を必要とする事由」に該当しない幼稚園・認定こども園
2号認定(保育認定)3~5歳「保育を必要とする事由」に該当する保育所・認定こども園
3号認定(保育認定)0~2歳「保育を必要とする事由」に該当する保育所・認定こども園・地域型保育

2号認定・3号認定においては、保育時間が下記の2つに分けられます。

保育標準時間認定最長11時間
保育短時間認定最長8時間

施設への利用手続きは、認定区分により異なります。1号認定の場合、希望する幼稚園や認定こども園に直接利用の申し込みを行います。2号・3号認定の場合は、市区町村で認定申請を行い、認定証が交付されたのちに希望施設へ利用を申し込みましょう。

(出典:内閣府「よくわかる「子ども・子育て支援新制度」」/https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/sukusuku.html

・保育士が利用する際のポイント

処遇改善等加算を受けている事業所を選ぶことで、給与向上が見込めます。処遇改善手当の支給は認可保育園に限られているため、認可外保育園では手当を受けることができません。
また、処遇改善手当は国から園に支給されたのち、保育士へ支払われます。保育士への実質的な支給額は各施設により異なるため、求人に応募する際は待遇・手当を確認しましょう。

保護者・保育士ともに各自治体や施設により規定が異なるため、利用前に確認してください。

まとめ

子ども・子育て支援新制度とは、幼児期の教育・保育支援の「質」と「量」の向上を目指す制度です。具体的な施策としては、認定こども園の普及・地域型保育施設の整備や、保育人材の確保が挙げられます。

子ども・子育て支援新制度を利用する際、保護者は認定を受けることが必要です。また、保育士は処遇改善等加算を受けている事業所を選ぶことで、給与向上が見込めます。

保育士に関する豆知識やお役立ち情報・最新情報が知りたい人は、「ほいくらし」をご利用ください。子どもの食育・遊びなど、保育に役立つ多彩な情報を掲載しています。

お得な情報や最新コラムなどをいち早くお届け!ほいくらし公式LINE
友だちに追加する
保育の最新情報や役立つ知識をゆる~く配信中!ほいくらし公式Twitter
園での遊びや催し物など有益な情報をお届け!ほいくらし公式Instagram