退行現象

たいこうげんしょう

退行現象とは、妹や弟が生まれたり、進学や受験などの大きな環境変化により、子どもが幼くなったように振る舞うことです。赤ちゃんのような振る舞いをすることから、「赤ちゃん返り」とも呼ばれます。退行現象の行動は、「指しゃぶりをする」「ミルクを欲しがる」などさまざまです。ストレスを解消しようと頑張っている状態なので、そのような子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。

■関連用語

保育士さん向けにもう少し詳しく!

退行現象は2歳〜就学年齢頃に起こりやすく、中でも2歳〜3歳頃に多く見られます。退行現象が起こるのは、母親の愛情を独占したい、自分に対する注目を取り戻したいといった気持ちの表れです。

子どもに退行現象が起こる原因は、下の子が生まれる以外にもあります。保育園や幼稚園への入園や引っ越しなどの環境変化によりストレスを受けた場合も、退行現象が起こります。

子どもが幼い態度をとるようになった場合は、保育士など周囲の人が保護者をサポートし、保護者の負担を減らすことが大切です。

用語監修者

町田奈穂
大阪カウンセリングセンターBellflower代表

同志社大学大学院 心理学研究科修了。
在学時より滋賀医科大学附属病院にて睡眠障害や発達障害に苦しむ人々への支援や研究活動を行う。
修了後はスクールカウンセラーやクリニックの臨床心理士を経験。
2020年、父の病気を機に父が経営する機械工具の卸売商社へ入社。そこで多くの企業のメンタルヘルス問題に直面し、大阪カウンセリングセンターBellflowerを設立。現在は、父の後を継ぎ機械工具の卸売商社の代表を務めるほか、公認心理師・臨床心理士として、 精神・発達障害の人が活躍できるインクルーシブな職場づくりをサポートする
人事コンサルタントとしての活動や支援者支援をテーマとした研究や臨床活動を行っている。

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