【開催レポート】第1回リーダー研修「子ども主体の保育 実現へ」~園という組織におけるリーダーの役割とは~

【開催レポート】第1回リーダー研修「子ども主体の保育 実現へ」~園という組織におけるリーダーの役割とは~

今年6月より全4回開催した汐見稔幸先生と井上さく子先生の「保育のリーダーとしてのデザイン力を高める2022」が好評のまま幕を閉じました。参加者の方からのもっと学びたい!というリクエストにお応えするために、続編として「子ども主体の保育 実現へ」の開催が実現いたしました。 第1回目は「園という組織におけるリーダーの役割とは」をテーマに子どもを預かる園という組織における、園長・主任というリーダー格として、求められていることとは何かを今一度見つめ直す内容となりました。

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ほいぴよ
マイナビ保育士セミナー担当も聴講し、当日の先生方のお話を抜粋してまとめてみました!
ご参加を検討されていた方、今回スケジュールの関係でご参加できなかった方もぜひご確認ください。

「預かっている子どもはまだ“自分一人では生きていけない”という繊細さやか弱さを持っている存在である」

保育園では0歳から子どもたちを預かっています。散歩に行っても道に迷っただけで命をなくすこともあり得るような“自分ですべてができるわけではない”という繊細さやか弱さを持つ存在を、私たちは扱っているのだということをしっかりと自覚して、仕事をしているかどうかがまずは重要になっています。そしてそのことをいかに職員間の共通認識にしていけるかが、リーダーの果たすべき役割なのではないでしょうか。

子どもは本当にかけがえのない存在で、成長するために必死になって行動しています。か弱いけれども幼いからゆえに持っている人間力はむしろ大人たちがリスペクトしなければいけないくらいです。「私たちが子どもから学ぶのだ」と思えるかどうかが、園が子どもや親にとっての安心できる場所になるかどうかの分かれ道になっていきます。

「その子らしく育っている、ということに親自身が感動させられる、そういうことを期待されている組織」

子どもが100人いたら100通りの人柄があり、どういうことに興味を持つのかも、興味を持った後にどのようにアプローチしていくのかも100通り違います。「今こうしてあげたらもっとやる気になるのではないか」「失敗した時にどのように対応してあげたら前を向けるのか」ということを考えながら、目の前にいるその子の一番いい状態を作り出そうとするのが保育ではないでしょうか。

保育士は、単に子どもを預かりお返しするだけの仕事ではなく、その子が今日どういうことを学んだか、どう育ったかをきちんと保護者に伝え、人間らしく育てていくための専門性を要求される専門職です。その専門性をどう高めていくのか、そういった自覚を職員が持てるようにしていくこともリーダーに求められていることのひとつです。

「子どもがちゃんと育っているかの評価が難しい組織」

保育園というところは何かができるようになったらOKという単純な組織ではなく、心をしっかりと育てていく必要があります。子どもの内面の育ちを、どう読み取るのか、そしてどう次に向けて背中を押してあげられるのかも大きなポイントになっていきます。

内面の育ちを見抜く力を蓄えていくためには、やはり子ども同士の関係性やつぶやき、表情など、子ども自身をしっかり観察していくことなしには、“ここまで育ってきている”と評価(アセスメント)することができません。 リーダーが実際に子どもとやり取りしながら「こうやり取りすれば掴んでいける」というモデルを示して、保育士の子ども理解に繋げていけるようにすることも大切です。

「何のために作られた組織なのか、その組織のミッションをどれだけ職員が理解し深めながら仕事をしているかどうか」

園という組織においては、子どもに対してなにを願ってどんな保育をしているのか、どんな園にしていきたいのか、といった部分を職員間で議論し合えるような関係性を作っていくことがリーダーには求められています。 子どもの願いと大人の願いがすり合わさった時に何よりも大切なのは、目の前の子どもの願いが何なのかを考えることです。子どもの願いの中にはたくさんの意味が含まれていて「楽しいことをしたい・面白いことを探したい・困っているから助けて・今はやりたくない」など様々です。子どもの願いを中心に据えながら、それに寄り合わせた大人の願いを添えられているかどうか考えてみましょう。

「外に開かれにくい組織である」

園という組織は、外に開かれにくく、そして毎年「同じように」保育を行い、「同じように」行事をやることを、頑張るだけで高評価されることが少なくありません。しかし、子どもの親も外の文化も大きく変化している中で、何年も同じ保育を続けてよいのでしょうか。外に開かれにくい組織だからこそ、リーダーは自分たちの保育を見直す機会を作る必要があります。

その改善策として取り入れてほしいのが「公開保育」。 自分の園の中だけを見ていると、何が問題なのかの把握も難しくなっていきます。公開することによって新しい発見や気づきを得るきっかけとなるでしょう。子どもたちの育ちを介して、子どものことを前向きに、肯定的に受け止められる目にするためにも、ぜひ取り入れてほしいものです。さらに発展すれば、普段の保育を「保護者の方にいつでも公開する」。一定期間だけの公開ではなく、ご都合のつく時に“いつでもどうぞ”とオープンにしておくことで初めて両輪が回っていきます。


今回は保育園という組織とはどういう特徴があるのか、その中で保育の質を上げていくためにリーダー格の方々に求められていることについてお話しいただきました。

今回の内容を踏まえて、先生方が今一度伝えておきたいことは「頑張るよりも面白がる、楽しむ」くらいの気持ちを持つこと。保育士が緊張すると、子どももその雰囲気を感じ取って緊張してしまいます。“子どもって面白いね”と語り合えるような職場、それが子どもにとってもプラスになります。そういうことができるような園を作っていくことがリーダーの役割だと改めて気づいてもらえると嬉しいです。

第一回は「園という組織におけるリーダーの役割」について討論したリーダー研修。次回以降は以下のスケジュール・テーマで開催を予定しています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第2回 2023.1.16(月)19:00~21:00
夢をかたちにするための課題の発見・解決策とは?

第3回 2023.3.6(月) 19:00~21:00
知っておくべき「今の」現場の知識!~危機管理・保護者対応etc~

第4回 2023.5.15(月)19:00~21:00
設計しよう!これまでとこれからのリーダーの本質

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