子育て世代に便利な自販機が増えているのをご存じですか?

子育て世代に便利な自販機が増えているのをご存じですか?

暑い夏は冷たい飲み物を求め、寒い冬ともなれば温かい飲み物を求め、外出中は何かとお世話になってしまうのが、街中に設置された自動販売機です。

しかし、最近は飲料以外のモノを取り扱う自販機も増えている様子。実は子育て世代にとっては何かと助かる「紙おむつ」「お尻ふき」そして「液体ミルク」などを取り扱う自販機が、全国各地の商業施設や「道の駅」などに続々と登場しているのです。

その取り組みは各飲料メーカー、紙おむつメーカーや地方自治体などが協働したもの。面白いのは各メーカーともに、ほぼ同時多発的に、その動きが始まっていることです。大手メーカーが動いたということは、そこには決してニッチではないニーズがあったということでしょう。

まずは、2017年3月に東京キリンビバレッジサービス株式会社(本社・東京都品川区)と花王株式会社(本社・東京都中央区)が試行錯誤を経て開発した「紙おむつを買える自販機」がイオン東戸塚店(横浜市戸塚区)に設置されました。

さらにダイドードリンコ株式会社(本社・大阪市北区)は、セコム医療システム、大王製紙とともに2019年10月より「紙おむつ自動販売機」を設置。北海道コカ・コーラボトリング株式会社(本社・札幌市清田区)は、北海道開発局と地方自治体と協働し、2019年から道内の「道の駅」に「子育て応援自動販売機」設置をスタート。現在は北海道内11の道の駅に設置されています。

実際に私も、千葉県松戸市の駅ビル商業施設「アトレ松戸」の授乳室そばに設置されているキリンビバレッジ製の自販機を見学しに行ってきました。

<アトレ松戸授乳室そばに設置されている自販機>

自動販売機では赤ちゃん用の紙おむつがLサイズ(9~14kg用)、Mサイズ(6~11kg用)が、それぞれ2枚セットで200円。お尻ふき用のウェットシート(ノンアルコールタイプ)が10枚入り110円で売られていました。

<自販機にはドリンクとともに、紙おむつとウェットシートが並んでいる>

なお、紙おむつにはゴミ捨て用のビニール袋が1枚付属するなど、かゆい所に手が届くサービスです。

自販機上部には「生まれてきてくれてありがとう」の文字が描かれ、自販機の売り上げの一部は、子育て支援のNPO法人「こまちぷらす」(横浜市)と、複数企業が立ち上げた「ウェルカムベビープロジェクト」に寄付されるそうです。

赤ちゃんとの外出に慣れていないと、外出時に思わぬ忘れ物をしてしまうことが多いもの。中でもかさばってしまう紙おむつが、外出先で少量のみ気軽に買えるのは魅力的ですね。

このような子育て世代にやさしい自販機が、もっともっと普及して「ごく普通の風景」になって欲しいものです。

文・写真/ほいくらし編集部

【参考】
東京新聞 令和3年1月19日付夕刊記事

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