約4割の保育園で電子化が進まず…。一方、79.1%の保育士が電子化を希望!その理由は【マイナビ調査】

みなさんの保育園ではどれくらい電子化が進んでいますか?保育ICTとは、パソコンやタブレットなどのITツールを活用し、業務を効率化することで、保育士の負担を軽くしようとする取り組みです。保育士の働きやすい環境が整えられるだけではなく、子どもたちと向き合う時間ができるため、保育の質も高めることができます。
株式会社マイナビが実施したアンケート調査『保育士白書(2023年度版)』をもとに、保育園の電子化がどれほど普及しているのか、紙媒体と電子媒体のどちらにニーズがあるのか、そしてその理由についてご紹介します。
※『保育士白書(2023年度版)』は、約300名の保育士と約100の事業所を対象に、2023年5月から8月に実施されたものです。
保育記録システムの電子化が進んでいない職場は約4割
業務効率化には保育記録の電子化が欠かせません。そこで、現在の職場でどのようなツールが電子化されているのか尋ねてみました。その結果、44.2%の方が「保育指導案(週案・月案・日案など)」が電子化されていると回答しました。次に多かったのは「保育日誌」で34.6%、そして「連絡帳」が29.2%という結果でした。
一方で、「どれも電子化されていない」という回答は38.2%に達し、全体の約4割を占めています。
\アンケートで寄せられた声/
- 「書類の簡素化ができていない。」(20代)
- 「今は現場を離れて異業種で働いている。保育士時代は持ち帰り仕事は当たり前、どれだけ残業削減を上から指示されても終わらない事務作業などは本当に大変だった。改善されて欲しい」(20代)
- 「必要の無い書類が多く、改善して欲しい。」(40代)
電子媒体のほうが人気!その理由は「入力作業が楽になる」から
次に、保育業務で使いたい媒体について聞いたところ、79.1%の人が「電子媒体」を希望していることがわかりました。一方で、「紙媒体」を選んだ人は20.9%に留まりました。
さらに、紙媒体と電子媒体を選んだ理由について、詳しく見ていきましょう。
まず、紙媒体を希望した63名に、なぜ紙媒体を使用したいのかを尋ねました。その結果、「PCスキル・機器操作に自信がない」と答えた人が61.9%と、突出して多かったです。
その他の意見としては、「システムの導入作業が面倒」と答える人が22.2%、また「セキュリティ面で不安がある」という意見も20.6%ありました。さらに、「使用するメリットがわからない」と感じている人も17.5%いることがわかりました。
\アンケートで寄せられた声/
- 「パソコン作業が苦手な人にはサポートが付く人員配置があった。」(40代)
次に、電子媒体を希望する238名に、なぜ電子媒体を利用したいのかを尋ねました。その結果、最も多く挙げられた理由は「入力作業が楽になる」で79.0%です。次に多かったのは「業務時間が短縮できる」で66.8%、続いて「情報共有がしやすくなる」が60.9%という結果でした。
\アンケートで寄せられた声/
- 「ICT 化によって書類が簡素化され、無駄な残業が減った。」(30代)
- 「すべての書類のIoT 化を実施して業務効率を図る。」(認可保育園/事務・人事部門スタッフ職)
- 「園児から完全に離れた休憩時間を持つ。ICT 化による書類作成の時間の短縮。」(認可保育園/園長・施設長)
まとめ
保育ICTの導入状況について調査したところ、まったく電子化が進んでいない園が約4割ありました。しかし、約8割の保育士が保育記録システムに電子媒体を使用したいと考えており、入力作業が楽になることや業務時間が短縮できると期待しています。その一方で、紙媒体を希望する保育士の多くは「PC操作に自信がない」と回答しています。
今後、業務効率化を進めるためには電子化が欠かせないでしょう。保育士たちが安心して機器を操作ができるよう、研修やサポートを充実させる必要があると考えられます。
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