表情筋を鍛えれば、笑顔の魅力がぐんとアップ!

表情筋を鍛えれば、笑顔の魅力がぐんとアップ!

「先生にはいつも笑顔でいてほしい」というのは、子どもや保護者にとっての願い。だからこそ、仕事中は「できる限り自然な笑顔でいよう!」と心がけている保育士の方も多いのではないでしょうか。ただ、長引くマスク生活のせいで、顔の表情をつくる「表情筋」が衰えてしまっていると、以前ほど豊かな表情がつくれなくなっている可能性も……。そこで今回は、パーソナルトレーナーの柳本絵美先生に、いつもの笑顔がもっとすてきになる「表情筋トレーニング」を教えていただきました。

「いつも笑顔でいること」のメリットとは?

「保育士は笑顔でいることが大切」といわれますが、なぜ、笑顔が大切なのでしょうか。まずは、笑顔がもたらすメリットについて考えてみましょう。

◎子どもたちや保護者に安心感を与える

「この人といると楽しいな」「なんだかほっとするな」と思うと、自然に笑顔が浮かんできたりはしませんか? つまり、笑顔というのは「相手に対する好意のあらわれ」であり、「相手を受け入れている」ことの意思表示でもあるんです。だからこそ、笑顔を向けられた相手は、緊張感や不安感がほぐれて、とても安心するもの。特に、子どもたちは大人の感情を敏感に察知するので、保育士が笑顔でいれば、安心してのびのびと過ごすことができるはずです。

◎コミュニケーションが円滑になる

“笑顔の力”で、相手が安心感や信頼感を感じるようになれば、当然言葉をかわす機会が増えます。そして、たくさんの会話を重ねていけば、お互いへの理解も深まります。日ごろから「笑顔でいること」を心がければ、子どもたちや保護者、そして同僚とも良好な関係を築きやすくなり、コミュニケーションも円滑に進むようになるでしょう。

◎自分自身の幸福度もアップする

さらに、笑顔は自分自信にとってもプラスに働きます。人は笑っているとき、セロトニンというホルモンが分泌されますが、このセロトニンには、気持ちを落ち着かせて幸福度をアップさせる効果があるのだとか(そのため、別名「幸せホルモン」とも呼ばれます)。また、心理学の世界には「表情が感情をつくる」という説があり、落ち込んでいるときやイライラしているときに、あえて笑顔をつくることで、気分が持ち直したり、幸福感が得られたりする可能性があるといわれているんですよ。

表情筋トレーニングで、もっとすてきな笑顔に!

笑顔にはたくさんのメリットがあるということが、おわかりいただけましたか? もしかすると、ここまでを読んで「もっと笑顔を意識するようにしなくちゃ」「日頃から笑顔の練習をしておこう」と、あらためて決意した方もいらっしゃるかもしれませんね。では、そんな方たちのために、いままで以上に「すてきな笑顔」を手に入れるための方法を紹介しましょう。

すてきな笑顔をつくるうえで、ポイントとなるのは「表情筋」です。表情筋というのは、口や目、鼻、眉などのさまざまな部位を動かし、表情をつくり出す筋肉のこと。目のまわりの前頭筋や眼輪筋、鼻のまわりの鼻筋、口のまわりの口輪筋などがそれにあたります。

ただ、ここ数年はマスク生活が続いているせいで、口まわりの筋肉を動かす機会が激減。筋肉が衰えたり、こり固まったりしている人が増えているといわれます。そして、筋肉が衰えたり、こり固まったりすると、口角がきれいに上がらなくなり、無表情や老け顔(たるみやしわ)につながることも……。そうならないためにも、普段から表情筋を鍛えておくことが必要です。

また、マスクで口元が隠れているときは、目元の印象も大事です。目のまわりやおでこ付近の表情筋が衰えてくると、目元がゆるみにくくなって、不自然な笑顔になったり、笑っているのに笑顔にみえなかったりするので、目元のケアにもしっかりと気を配りましょう。

と、話が少しネガティブになってしまいましたが、逆にいえば「顔の運動不足」を解消し、トレーニングを継続すれば、以前にも増してすてきな笑顔になれるということ。そこで今回は、パーソナルトレーナーの柳本絵美先生に、気軽にできて効果抜群の「表情筋トレーニング」を教えていただきました。

「今回ご紹介する表情筋トレーニングは、口を動かしたり、口角やおでこのまわりをマッサージしたりするだけの簡単なもの。道具は一切必要ありません。でも、効果は抜群! いままで以上に輝く笑顔ができるようになることうけあいです。しわやたるみの改善も期待できますよ」と柳本先生。「朝出かける前に表情筋トレーニングを行えば、1日を明るい気持ちでスタートできるはずです」とのアドバイスもいただいたので、ぜひ毎日の習慣にしてください。

◎トレーニング1 スマイルエクササイズ

まずは、笑顔の3大基本形ともいえる「ほほえみ」「スマイル」「ビッグスマイル」を使ったトレーニングから。下記のメニューを5セット繰り返しますが、5セット目には口のまわりがあたたまり、笑顔をつくりやすくなります。なお、最初のうちは鏡の前で行い、口角がしっかり上がっているか、口角の上がり方に左右差がないかをチェックしながら取り組むことが重要です。

①口角を上げて、「ほほえみ」の表情をつくって3秒キープします。

②①の状態から、上の歯だけを見せて「スマイル」をつくり、3秒キープします。

③②の状態から、軽く口を開けて下の歯が見える状態にして「ビッグスマイル」をつくり、3秒キープ。①~③を5セット行います。

【POINT】

姿勢を正して、あごを軽く引いた状態で行いましょう。
③のビッグスマイルをつくるときは、下の歯を見せようとして口角が下がらないよう注意しましょう。口角を上手に上げられない場合は、指で口角を上げながらやってみてください。

◎トレーニング2 いーうーエクササイズ

スマイルエクササイズを実践してみて、「口角の上がり方が左右で違う」「思い切り口角を上げると、口のまわりの筋肉がピクピクする」と感じた方は、口まわりの表情筋をあまり使えていないかもしれません。次に紹介する「いーうーエクササイズ」で入念に鍛えましょう。

①口角をできるだけ横に引きながら、「いー」と発音します。

②唇をすぼめて前に突きだすイメージで、「うー」と発音します。①、②を3回、リズミカルにくり返します。5セット行います。

【POINT】

①は、口角を横に思い切り引くのがポイント。ただし、口角が下がったり、奥歯をかみしめたりするのはNGです。②は、唇をできるだけ前に突き出しましょう。
慣れてきたら声を出さずに行ってもOK。マスクをしたままでも行えます。

マッサージを組み合わせれば、効果はさらにアップ!

表情筋トレーニングでは、動かして鍛えるだけでなく、マッサージで“ほぐす”ことも大切です。ほぐすことで表情筋が動かしやすくなり、「スマイルエクササイズ」や「いーうーエクササイズ」の効果がアップするので、笑顔がさらに輝きますよ! マッサージにはリラックス効果もあるので、休憩のときやお風呂あがりなどに行うのもおすすめです。

◎マッサージ1 口角ほぐし

マスクで口元が隠れているせいか、口まわりの筋肉がこわばっている方が増えています。やさしくマッサージしてこわばりをほぐすと口角が上がりやすくなり、笑顔に自信が持てるようになります。

①口角の少し上に人さし指と中指を添え、くるくると小さい円を描くように約10秒もみほぐします。口角の横、下も同様に行いましょう。3セット行います。

【POINT】

洗顔のついでに行うと習慣化しやすくなります。日中にマスクの上から行うのもおすすめ。小鼻から口角に向かって伸びる「ほうれい線」、口角の下に現れる「マリオネットライン」の予防効果も期待できます!

◎マッサージ2 ねこの手おでこほぐし

おでこや目のまわりの表情筋がこっていると、笑っても目元がゆるみにくく、笑顔であることが相手に伝わりにくくなります。また、上のまぶたが重く下がり、目元の印象もぼやけがち。そうならないためにも、「ねこの手おでこほぐし」でしっかりほぐしましょう。おでこのしわやたるみの改善も期待できますよ。

①手を「ねこの手」のように握ります。人さし指、中指、薬指、小指それぞれの第一関節から第二関節にかけての部分(斜線部分)が、できるだけ平らになるよう握るのがポイントです。

②握った手の薬指が眉頭あたりにくるようにおでこに当てます。おでこに少し圧をかけながら、おでこの筋肉を動かすイメージで、約3秒間手を上下に小きざみに動かします。

③手の位置を少しずつ上にずらしながら、髪の生え際までマッサージします。その後、手を外側にずらし、眉山エリア、こめかみエリアも下から上に向かってマッサージしましょう。おでこの半分をくまなくマッサージしたら、手を替えて左半分も同様に行います。

【POINT】

テレビや動画を見ながら行ってもOKです。1セットだけでも十分ですが、3セットほど行うとより効果的。手が疲れる場合は、テーブルにひじをついて行ったり、椅子に座って上体を前に倒し、ひじをひざについて行ったりしてもかまいません。ただし、おでこをこすったり、かける圧が強すぎたりするとしわの原因になるので注意してくださいね。

まとめ

「コツコツ継続すれば、自分史上最高の笑顔が手に入るはず。マスクなしで生活できるようになったとき、『笑顔がすてきになったね』といわれるように、がんばりましょう!」とは、柳本先生からのメッセージです。表情筋トレーニングですてきな笑顔を手に入れて、より良い保育活動につなげてくださいね!

取材・文/小川裕子

【参考】
「笑う門には福来たる」表情フィードバック仮説とその実験的検証 文化学園長野専門学校研究紀要 守秀子(2013)
厚生労働省 e-ヘルスネット

パーソナルトレーナー
タレント、モデルとして活動するなか、ストレスから体重が増えたのをきっかけにトレーニングをスタート。
現在は、トレーニングスタジオ「LOWMEL」(ローメル)の代表トレーナーとして、
理想のからだをつくり、人生を豊かにするためのサポートを行う。

https://lowmel.jp/