実力アップセミナーレポート【2018/06/16開催】杉川 としひろ先生『あそびうた』

実力アップセミナーレポート【2018/06/16開催】杉川 としひろ先生『あそびうた』

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今回のテーマは「あそびうた」

マイナビ保育士では6月16日に『保育士のための実力アップセミナー ~明日から、もっと遊べる!もっと描ける!~』(東京・新宿のJR新宿ミライナタワー25階・マイナビルーム)を開催いたしました。この日のテーマは音楽、それも保育には欠かせない「あそびうた」を中心としたセミナーです。第1部では、あそびうた作家の杉川としひろ先生を講師に「あそびうたの世界」を堪能。後半は佐藤くみ先生による『乳児の音楽あそび・表現』についての実演&講義です――。

「あそびうたには保育の大切な部分が凝縮されています」(杉川としひろ先生)

前半の講師は、あそびうた作家の杉川先生です。杉川先生のセミナーは、とにかく参加者をおとなしく座らせてはくれません。参加者が歌い踊る、徹底的な参加型セミナーとなりました。ギターを手にした杉川先生は、まず集まったセミナー参加者の皆さんを「2人組」「3人組」「4~5人のグループ」「7~8人のグループ」、最後には「10~15人の大グループ」と、ジャンケンやうたあそび、スキンシップによって五感に直接呼びかける「指なぞりあそび」などで遊ばせることにより、さまざまな組み合わせのグループを形成させ、人と人をシャッフルさせつつ、あそびうたをレクチャーしていきます。

集まったのは、ほとんどが現役の保育士さんとあって、コミュニケーション術も歌も身振り手振りのジェスチャーもお手の物でしたが、スタートからわずか10分ほどで、見知らぬ者同士が、すっかりその場で顔見知りのような関係性を築き、「連帯意識」に近い何かが芽生え始めたのです。単なる座学の講義ではこうはなりません。保育士さんたちが身をもって、あそびうたが持つ「不思議な効能」を知ることになりました。

「主役はあくまで子どもたち」「あそびうたは子どもたちと一緒に作るもの」と考える杉川先生は、まず、第一に子どもたちが、歌を譜面や歌詞カード通りに、正しく歌うことを求めません。あそびうたがあそびうたである条件は「アレンジしやすい」ことです。杉川先生は「あそびうたはアレンジしてナンボなんです」と、子どもたちが歌い、遊んでいくうちに、歌がどんどん変化していくことにこそ価値を置きます。そうしていくうちに「遊びが深まっていく」効果があるのだそうです。

そんな自由な精神の真骨頂とでもいうべきは、杉川先生が師と仰ぐ、あそびうたのパイオニアにして、保育界の吟遊詩人である湯浅とんぼさんから伝授された「へんな歌」「意味のわからない歌」(by杉川先生)の数々です。「♪ランドセルしょって 猫しょって 風が吹いたら いないいないばぁ!」の歌詞に、考えさせられるべき深い意味や哲学などありません。ついでに「この楽曲をヒットさせて~」なんて商売っ気もありません。ただ、子どもたちはこれらのあそびうたを好んで歌い、喜び遊ぶのです。やがて歌詞もメロディーも自由気ままに変節していきます。しかし、それでいいのです。

杉川先生は「あそびうたには、保育の大切な部分が凝縮されています。そして、その遊びのなかにこそ『学び』があるのです」と力説しつつ、シンプルなあそびうたが持つ無限の可能性、魅力を教えてくれました。

「乳児の音楽あそび・表現」(佐藤くみ先生)

後半は幼稚園、保育園、児童館、大学などで音楽講師を務める佐藤くみ先生による『乳児の音楽あそび・表現』です。

さまざまな園、施設で乳幼児と音楽遊びを通して関わっている佐藤先生は、各機関で行われている臨床研究の結果に基づきつつ、乳幼児の聴覚の特徴、赤ちゃんの音環境に適した環境作りについての興味深い話です。

さらに、赤ちゃんが大好きな仕掛け絵本や、視覚的にも楽しむことができ、素敵な音を奏でる楽器を紹介。実際に赤ちゃんと行っている「音楽あそび」を実践してくれました。

セミナー中、イスに座って、じっと話を聴いている時間はごくわずか。身体を動かし、自ら聴き、歌い、踊るという「うたあそび」ならではの五感をフル活用した3時間となりました。今回初めてセミナーに参加したという保育士さんからも「体験しながら、教えてもらう形式のセミナーでしたので、みなさんといっしょに、楽しみながら参加することができました。体を動かすことで、リラックスでき、来て良かったと思いました」と感想をいただけました。

今回の実力アップセミナーは実験的に土曜日夕方の開催となりましたが、集まったセミナー参加者からは「土曜日にしていただいたのは良かったと思います」との声も多く聞かれました。今後の開催日、実施時間に関して、ご意見を参考にさせていただきます。

杉川としひろ先生プロフィール

【杉川としひろ先生】あそびうた作家・絵本作家・ウタイグミ主宰
鳥取県出身。保育士時代、担任をしていた子どもたちのつぶやきを耳にしたことをきっかけに、オリジナルの歌作りをスタート。保育園でのミニコンサートやイベントホールでの「あそびうたコンサート」を企画・運営。あそびうたのパイオニアである湯浅とんぼさんとの出会いをきっかけに、保育雑誌での連載や楽曲提供、保育士向けの講習会などアグレッシブに実施。東京に拠点を移した現在も、あそびうたを中心に精力的に活動を続けている。子どもたちに大人気の絵本『どろぼうがないた』(絵・ふくだじゅんこ=冨山房インターナショナル刊)の作者としても知られる。

佐藤くみ先生プロフィール

【佐藤くみ先生】新渡戸文化短期大学、横浜創英大学 非常勤講師
国立音楽大学教育音楽学部幼児教育専攻を卒業後、4年間、クラス担任として千葉県内の幼稚園に勤務。その後は幼稚園、保育園、児童館での音楽講師、保育士養成校や民間ベビーシッター会社、大学や短大などで音楽や遊びの指導を行っている。

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