どんよりした気分を明るくする8つの名言【子どもと関わるあなたへ贈る魔法の言葉】#11

どんよりした気分を明るくする8つの名言【子どもと関わるあなたへ贈る魔法の言葉】#11

失敗して落ち込んだ時や人間関係に悩んだ時、ふと目に止まったひと言で心が軽くなったり、勇気がわいてきたりした経験はありませんか?このコーナーでは、仕事や人間関係などで迷いが生じた際に、みなさんの心の道しるべとなるような「名言」を集めて紹介していきます。今の気持ちに寄り添ってくれるようなひと言が見つかれば、明日からも笑顔でいられるはずですよ!

ゆううつな季節だからこそ、ポジティブに過ごしましょう!

梅雨の時期は、部屋がジメジメしたり、洗濯物が乾きにくかったり、カビが発生しやすかったりと、嫌なことが多いですよね。気温や湿度の変化が激しいと、寝苦しくて睡眠不足になりやすいので、健康の面にも十分な注意が必要です。

おまけに、雨が続いて外出する機会が減ったり、太陽の光を浴びる時間が少なくなったりすると、気分までどんよりしがち。そのせいで、何をするのもおっくうになってしまいますが……。仕事場ではそうも言っていられません。「気分がのらないから明日にしよう」なんてことを続けていると、仕事がたまってしまいますから!

そこで今回は、偉人たちが残した名言のなかから、重たい気分をポジティブに変えてくれるものをピックアップしてみました。雨の先には、爽やかなが待っています。上手に気分転換して、モチベーションを維持しましょう。

下を向いていたら、虹を見つけられないよ。
チャーリー・チャップリン

イギリスの俳優・映画監督・脚本家。1889~1977年。ロンドンの貧しい家庭に生まれ、幼い頃から舞台に出演。巡業中にスカウトされてハリウッドへ。ユーモアと風刺あふれる長編喜劇を多数監督・主演し、世界的名声を得た。

チャップリンは、言わずと知れた喜劇の王様。しかし、その人生はけっして平坦ではありませんでした。生まれて早々に両親は離婚し、母親とともに貧しい生活を送りますが、その母親も彼が7歳のときに入院。その後は孤児院を転々とすることになります。けれども、チャップリンはめげません。17歳で喜劇一座に参加した後、ドタバタ劇で一世を風靡した名監督に才能を認められると、映画の世界に進出。『黄金狂時代』『モダン・タイムス』などの名作を次々と生み出したのです。「下を向いていたら、虹を見つけられないよ」は、そんな彼の言葉だからこそ、心に響きますよね。みなさんも、気分が晴れないときは、顔を上に向けて空を見てみましょう。もしかしたら、あなたにとっての「虹(=必要なもの)」が見えてくるかもしれませんよ。

雨は一人だけにふりそそぐわけではない。
ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー

アメリカの詩人・翻訳家。1807~1882年。ボウディン大学やハーバード大学で言語学の教鞭をとりながら、『エバンジェリン』『ハイアワサの歌』などの読みやすくドラマチックな物語詩を発表。大衆に広く愛された。ダンテ『神曲』を英訳したことでも評価される。

街を歩きながら「みんなこんなに幸せそうなのに、なぜ自分だけうまくいかないんだろう」と思った経験、みなさんにもあるのでは? 子どもの頃だったら、往来で大泣きして思いを吐き出すのもアリですが、大人になったいまはそうもいきませんよね。悲しみを誰とも共有できず、深い穴のなかにひとりでいるような孤独感。淋しくてつらいものです。でも、ロングフェローは「不幸は誰にも訪れる。自分だけだと思わないように」と諭します。「雨は一人だけにふりそそぐわけではない」というのは、一見当たり前のことですが、前向きに生きるうえで大切な考え方です。いまはたまたま孤独を感じているけれど、同じ経験、同じ思いをしている人は世のなかにたくさんいる。特に悲観するようなことじゃない。そう考えれば、少し気がラクになりませんか?

私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ。
トーマス・アルバ・エジソン

アメリカの発明家・起業家。1847~1931年。問題行動により放校されたが、独学で化学を学んで電信技師として働いた後、発明に没頭。蓄音機や白熱電球、映写機などを実用化させた功績から「発明王」の異名を持つ。電力や映画などの事業も手掛けた。

この言葉からもわかる通り、発明王エジソンは常にポジティブ。失敗を気にすることなど、まったくなかったとか。なぜでしょう? 失敗することで解決すべき課題が見えてくるため、失敗=「成功と同じくらい価値があるもの」「目標に近づくためには避けて通れないもの」だと考えていたのです。その証拠に、白熱電球を発明した際は、長時間発光するフィラメントの素材を発見するまでに、実に2,000回以上の失敗をくりかえしたそうですよ。私たちは、何かを発明することなどまずありませんが、このポジティブさは見習いたいものです。うまくいかないことがあったり、悩み・不安があったりするときは、「この状況を乗り越えてこそ、新しい道が開ける」と考えて、前向きに過ごしてみてはいかがでしょうか。

心配しても始まらないことは、心配しないほうがよい。
武者小路実篤

作家・詩人。1885~1976年。華族家に生まれたが、トルストイなどに感化されて東京帝国大学を中退。志賀直哉らと雑誌『白樺』を創刊して「白樺派」と呼ばれる作家集団を形成したほか、理想郷実現のため「新しき村」を建設した。代表作に『友情』など。

仕事のことや家庭のこと、将来のことなどが心配で夜眠れなくなった。そんなことって、ありますよね。特に梅雨の時期は、どんよりとした天気のせいで、思考までネガティブになりがちです。でも、まだ起こっていないことや、心配したところで何もできないことをあれこれと考えても仕方がありません。あえて厳しい言い方をするなら、時間の無駄です。だからこそ、武者小路実篤は言います。「どうせ何もできないのなら、心配しないでいるほうが利口だ」と。自分でコントロールできることなら、全力で取り組むべきですが、そうでないことは、「なるようになるさ」の精神で自然のなりゆきに任せるのが吉。その間に別のことに取り組んだほうが、建設的かもしれませんよね。

重いものをみんな棄てると、風のように歩けそうです。
高村光太郎

詩人、彫刻家、画家。1883~1956年。東京美術学校で彫刻を学び、海外留学を経て芸術活動をスタート。詩作としては病弱な妻・智恵子との結婚生活を描いた『智恵子抄』などが有名。そのほか彫刻、ブロンズ像、油絵、評論や随筆など多ジャンルで創作を行った。

高村光太郎の『人生』という作品に書かれた言葉です。不要なものを断ち(あるいは捨て)、物品への執着から離れることを「断捨離」と呼んだりしますが、捨てる対象は物品とは限りません。私たちを取り巻く日常のなかにも、悩みや執着、過去の失敗、後悔など気持ちを重くする要素はたくさんあります。そうした重荷を捨て去ることができたら、もっと軽やかに、自由に、前向きに毎日を過ごせると思いませんか? 付け加えるなら、前向きになることで、仕事や人間関係もきっとうまくいくはずです。アメリカの経営学者であるピーター・ドラッカーも「成果を上げる者は、新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる」と言っていますよ! 梅雨空に影響されて、気持ちまでどんよりしていてはいけません。重い荷物を整理して、すっきりした気持ちで夏を迎えましょう。

世界は苦しいことでいっぱいだけれど、それに打ち勝つことでもあふれている。
ヘレン・ケラー

アメリカの作家・社会活動家。1880~1968年。生後19か月で聴覚と視覚を失うも、家庭教師アン・サリヴァンの指導で会話と読み書きを習得。盲ろう者として初めてハーバード付属女子大学の学位を得る。その後は講演や著作などを通じて世界平和や社会的弱者の権利向上を訴えた。

心がくじけそうなときに思い出したい、ヘレン・ケラーの言葉です。夢の挫折や人間関係のこじれ、大切な誰かとの別れ——。近年は「さっきまで青空だったのに、突然曇ってきて土砂降りに!」なんてことも珍しくなくなりましたが、悩みもたいてい予想外のタイミングでやってきます。おまけに、ネガティブな期間がいつまで続くのかもわかりません。でも、あなたが諦めなければ、きっと問題は克服できます。そして、また笑えるようになるはずです。なぜって、さまざまな人が、それぞれの困難を乗り越えてきた結果、形作られたのがいまの世界ですから。あなたにできないはずがないじゃないですか! 参考までに付け加えておくと、ヘレン・ケラーはこんな言葉も残しています。「楽観主義こそ、一切を成功に導く」と。梅雨のあとには、必ず明るい夏が待っている。常にそんな気持ちを持って、前向きにいきましょう。

楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。
ウィリアム・ジェームズ

アメリカの心理学者・哲学者。1842~1910年。医学を学ぶうち哲学と心理学への関心を深め、ハーバード大学でアメリカ初となる心理学の講義を行ったほか、教科書として『心理学原理』を執筆。「アメリカ心理学の父」ともされる。晩年にはプラグマティズム(実用主義)を提唱。

気分が沈みがちなときや、しんどくて落ち込んでいるとき、あなたはどうやって元気を取り戻していますか? 友だちとくだらない話をして笑い合う? それともお笑いの動画を見てモチベーションを上げる? それ、どちらも正解です。楽しくなくても、笑っているうちに楽しくなる。それが人間です。事実、笑顔になることで脳内ではセロトニン(精神の安定や幸福感を高めるとされるホルモン)が分泌され、ストレスが解消されたり、プラス思考になれたりすると言われています。だったら、毎日笑顔でいることを心がけて、前向きな気持ちを維持したいですよね。さっそく明日から、「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」を実践してみましょう!

あらゆる素晴らしいことや神秘的なことは、6月から8月の間に起こる。
ジェニー・ハン

アメリカの児童文学作家。1980年~。学生時代に発表した小説が評価され作家に。主にヤングアダルト層(13~19歳)向けの恋愛小説を上梓。『好きだった君へのラブレター』シリーズ、『ザ・サマー』シリーズなどがベストセラーとなって、映像化された。

児童文学作家であるジェニー・ハンの言葉は、あまりに具体的。それだけに「何かデータはあるの?」「それってあなたの感想では?」と疑い、つっこみたくもなりますが……。実際のところ、この言葉に統計学上の根拠はありません。でも、考えてみてください。たとえジェニーの言葉を信じたところで、6月から8月までの期間が楽しみになるだけのこと。何も弊害はありませんよね? 「病は気から」なんて言葉があるくらいですから、「素晴らしいことが起こる」と思って過ごしていれば、毎日がより楽しくなる可能性もあります。情報過多な社会に生きていると、知らず知らずのうちに「疑うクセ」がついてしまうものですが、たまには無条件で何かを信じてみるのも悪くありません。今年の夏は、きっと素晴らしいことが起こるはずです! 梅雨に負けないで、ワクワクしながら夏を待ちましょう!

まとめ

気分がどんよりしていると、ささいなことを過剰に心配したり、嫌な記憶を思い出したりすることもあるでしょう。しかし、そんなものに正面から向き合う必要はありません。武者小路実篤や高村光太郎が言うように、無視、あるいは処分して、心を軽くしましょう。そうやって、前を向いていれば、チャップリンが見つけた美しい虹が、きっとあなたにも見えてくるはずです。

モチベーションを上げたいときは、ウィリアム・ジェームズやジェニー・ハンがすすめるように、とにかく笑って、未来にワクワクしてみるのもひとつの方法です。あなたが楽しそうだと、まわりまで楽しくなって、湿っぽい雰囲気が一変するかもしれませんよ!

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