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待機児童の解消は、多くの自治体にとって大きな課題となっています。そこで、家賃補助や奨励金などで保育士さんの待遇を改善し、復職や安定した雇用につなげようとする動きが全国的に強まっています。ここでは、保育士さん確保のために、特徴的な取り組みを実践している全国の自治体をご紹介します。

参照:厚生労働省「待機児童及び待機児童解消加速化プランの状況について」

「保育士さんいらっしゃい奨励金」でU・Iターン就職

青空の下走行する新幹線を写した画像

「保育士不足」というと都心部のイメージがあるかもしれませんが、いわゆる地方都市であっても保育の受け皿が不足している自治体は少なくありません。そこで、保育士さんがUターン・Iターンして就職することを支援するために、自治体が奨励金を交付する事業があります。その一つが、島根県大田市の取り組みである「保育士さんいらっしゃい奨励金交付事業」です。市外在住の保育士さんが大田市に転入し、新たに市内の保育施設などに常勤職員(1日6時間以上かつ1カ月20日以上の勤務)として就職した場合、20万円の奨励金が交付されるというものです。詳細は地域によって異なりますが、同様の取り組みは山口県光市広島県尾道市などでも行われています。

参照:
島根県大田市HP
広島県尾道市HP
山口県光市HP

あこがれの沖縄で保育士に!石垣市の離島保育士総合対策事業

沖縄の離島を写した風景写真

東京都を除いた道府県で比較すると、待機児童数が2536人ともっとも多いのが沖縄県です(平成28年4月1日時点)。なかでも、離島における保育士さん確保はなかなか難しいのが現状のようです。そこで、沖縄県石垣市が実施したのが「離島保育士総合対策事業」。潜在保育士の再就職支援などのほかに目玉となっているのが、島外の潜在保育士再就職支援です。石垣島の認可保育所で働くために島外から保育士さんが移住する場合、要件を満たせば渡航費などとして50万円もの補助金を交付するというもの。平成28年度にスタートした事業ですが、平成29年度も引き続き継続の見込みがあるため、沖縄への移住に興味がある方は一考の価値ありです。

参照:
沖縄タイムス
石垣島HP『離島保育士確保総合対策事業』

着実に効果を挙げる千葉県船橋市の保育士支援

船橋市の保育士支援PR画像

平成27年度にスタートした「待機児童解消緊急アクションプラン」の効果もあり、劇的に待機児童数が減少しているのが千葉県の船橋市です。平成27年4月には625人だった待機児童数は、平成28年4月には203人まで減少。同時期の減少数としては、全国の市区町村の中でも圧倒的に多く、トップを誇っています。

そんな船橋市で行われている保育士さん支援は、大きく分けて3つあります。1つめは、船橋市オリジナルの「ふなばし手当」。市内の私立保育園・認定こども園・小規模保育事業所に勤務すると、月額3万2110円+期末手当7万1460円(合計年額45万6780円)が給料に上乗せして支給されます。2つめは「家賃補助」。市内の保育施設が借り上げた宿舎に保育士さんが住む場合、1戸あたり最大で月額8万2000円を補助金として保育施設に支給します。3つめは「就学資金の貸し付け」。市内の保育園に就職する意志があれば、指定保育士養成施設の在学中、就学資金を月額3万円貸し付けます。卒業後に市内の保育施設で修学期間以上に勤務すれば、貸付金の返還が全額免除されるというのもポイントです。

参照:千葉県船橋市HP『ふなっしーも応援!船橋市内の保育園で働きませんか?』

このように、それぞれの地域の実情に合わせながら、保育士さん確保のためのさまざまな取り組みがなされています。生まれ育った地へのUターン就職はもちろん、魅力的な地方都市へのIターン就職も視野に入れてみるのはいかがでしょうか。

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キャリアアドバイザーからのコメント

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