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保育士にとって毎日の業務として欠かせないのが、連絡帳の記入。一般的な連絡帳には、食事の時間や量・内容、午睡や排便の状態などを記載する欄があるほか、「園での様子」「連絡欄」といった自由記述欄が設けられています。ここでは、多くの保育士さんが苦手とする、自由記述欄の書き方のポイントをご紹介します。

連絡帳の基本は、読みやすい字で具体的に書くこと

鉛筆でノートに書きこんでいる様子を写した画像

自由記述欄には、その日の子どもの様子を具体的に記していきます。そのとき、
「Aくんと30分も集中して積み木でタワーを作りました」
「おやつのクッキーにニコニコと笑顔で、3枚ペロリと食べました」

というように、固有名詞や数字なども入れて、より具体的に書くように心がけてみましょう。また、保育士が「どのような対応をしたのか」「その結果どうなったか」を加えていくと、話題を膨らますことができます。

また、記入の際には読みやすさにも配慮したいもの。誤字脱字や、極度なクセ字、友達のような言葉づかいは、読み手である保護者に不快な思いを抱かせてしまいがちで、事実を把握しづらくさせてしまいます。少しずつでも改善できるよう、先輩や同僚の保育士たちと書き方を共有するなどして、いいところを学び合えると理想的ですね。

伝えたい場面を絞り、子どもの様子をありのままに伝えよう

保育園児と女性保育士のイラスト

限られた自由記述欄を生かすためには、その日にあったことをダラダラと書くのではなく、
「子どもの成長を感じたこと」
「その日の子どもの体調や心情が分かる場面」

に絞ることが重要です。「いつもどおり元気でした」としか書けないなら、子どもたちをしっかりと観察できていないのかもしれません。あらかじめ指導案をよく理解しておくことはもちろん、一人ひとりの成長や課題を把握できるよう、保育士間でも協力し合いましょう。

かぎかっこを活用しながら、子どもや保育士の言葉をそのまま記載することもおススメです。たとえば、「公園で元気に遊んでいました」とだけ書くより、
「公園遊びのときは、『かわいい木の実があったから、先生の分も探してあげるね!』と、Bちゃんと一緒に夢中になって木の実探しをしてくれました」
とするほうが、子どもの様子がありのままに、いきいきと伝わりますね。

【書き方例】
× 「公園で元気に遊んでいました」
○ 「公園遊びのときは、『かわいい木の実があったから、先生の分も探してあげるね!』と、Bちゃんと一緒に夢中になって木の実探しをしてくれました」

保護者とのやり取りにも連絡帳を役立てよう

大きな建物を背景に女性保育士と母親たちが並ぶ様子を可愛らしく描かれたイラスト

連絡帳は、保護者とやり取りするための重要なツールでもあります。家庭欄に保護者からの質問などがあれば、必ず返事を書くようにしましょう。逆に、空欄が多く心配な場合は、「おうちではどんなメニューがお気に入りですか?」といったように、保育士から問いかけることがあってもいいでしょう。

注意したいのが、文章で伝えたことは思った以上にきつい印象を与えかねないということ。とくに、保護者に催促などをする場合は、クッション言葉を使いながら、よりやわらかい表現を心がけましょう。「絶対に明日までに書類を提出してください」と書くのに比べて、「お忙しいところ恐れ入りますが、明日までに書類をお持ちいただくようお願い致します」とすると、印象が大きく違うことがわかりますね。

【書き方例】
× 「絶対に明日までに書類を提出してください」
○ 「お忙しいところ恐れ入りますが、明日までに書類をお持ちいただくようお願い致します」

まとめ

保護者にとって連絡帳は、園でのわが子の様子を知ることができる大切なもの。子どもがまだ幼く、園であったことをうまく言葉にできないうちはなおさらです。また、子どもの成長を記した思い出にもなり、後から家族で見返すことも少なくありません。よりよい記録となるよう、連絡帳の書き方をブラッシュアップしていけるといいですね。

キャリアアドバイザーからのコメント

事務作業が就業時間内に終わらず、持ち帰りの仕事が増えて、疲弊してしまい、保育士を辞めてしまうというケースも多くみられます。全国の保育士ら3万人に調査して見えてきた職場のホンネ――ワースト1は、「給料の低さより事務作業の多さが負担」(東京大大学院発達保育実践政策学センター調べ)でした。しかし、事務作業の負担を軽くする取り組みを行っている保育園も増えています。日々の不満が募り、保育士を辞めたいときは、環境を変えてみるのもひとつの方法です。『マイナビ保育士』なら、理想の職場探しをすべて無料でサポートいたします。