保育士が知っておきたい、保護者対応のマナー【NGワード編】

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新しいクラスの子どもたちの生活が落ち着きを見せ始めるころ、保護者との関係も徐々に打ち解けてくることが多いもの。しかし、そこで油断が生じ、保護者対応のNGワードをうっかり使ってしまう保育士さんもいるようです。この機会に、保護者を傷付けるNGワードとその理由を振り返っておきましょう。

目次

NGワード01:「ちゃんと○○してください」「○○するのが当たり前です」

「ちゃんと○○してください」 「○○するのが当たり前です」

NGの理由
スムーズに保育を進めるため、園が各種のルールを設けているのは当然のこと。しかし、その伝え方を誤れば、まるで保護者に対して家事や育児のダメ出しをしているような印象を与えかねません。例えば、朝ご飯をしっかりと食べさせてから登園させるのが理想的だったとしても、「このくらいは食べてくるのが当たり前です。お母さんがしっかりしてください!」といった言葉を投げるのはどうでしょうか。相手は怒り、あるいは心を閉ざし、信頼関係を構築するのが難しくなってしまいかねません。仕事と育児の両立に苦労している保護者への思いやりを忘れず、「○○してもらえると助かります」といったやわらかい表現に置き換えるようにしましょう。

NGワード02:「○○ちゃんの発達には遅れが見られます」

「〇〇ちゃんの発達には遅れが見られます」

NGの理由
多くの保護者にとって、保育士は「子どもの専門家」であり、育児をするうえで指針ともなりうる存在です。その保育士から、わが子について「発達が遅れている」「問題がある」「わがまま」といった悪い評価を受ければ、大きなショックを受けることは想像にかたくありません。特に発達については、医師の診断もなく安易に断言することは避けるべきです。また、「○○君はしっかりしているのに、△△君はだらしない」というように、周囲と比べて子どもを批判することもNGです。子どもの問題を保護者に伝えるときは、いつ、どのような行動があったのかを具体的に伝えたうえで、一緒に解決を図ろうとする姿勢が欠かせません。

NGワード03:「お母さんの愛情不足じゃないですか?」

「お母さんの愛情不足じゃないですか?」

NGの理由
最大のNGワードとも言えるのが、「愛情不足」という強烈な言葉。子どもの問題やトラブルに関してこういわれてしまえば、保護者には反証のしようがありません。これまでの育児についてのがんばりを完全に否定されたように聞こえ、保護者の心を深く傷付けてしまいます。また、保護者が就労していることや、親子で触れ合う時間の少なさを取り上げて、「かわいそう」「寂しそう」と保育士が口にすることも問題です。むしろ、そのような保護者を支え、寂しさを感じさせないように愛情深く子どもと関わるのが保育士の役割ではないでしょうか。

これらのNGワードは、保護者を傷付けるつもりはなくても、子どものよりよい成長を願うあまり、誰でも口にしてしまう可能性があるもの。しかし、感じたままに言葉を放ってしまうのはプロの仕事として不用意だといえます。相手に問題を認識してもらい、行動を変容させるのは簡単なことではありません。「まずは具体的に問題を把握し、相手の話を聞き取ったうえで、実現可能な提案をする」というプロセスこそ、保育士の保護者支援における腕の見せ所なのです。

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