あなたの園ではどうしてる?「モンスターペアレント」対応のポイント

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子どもがよりよく育つために、保護者と的確に連携するのが保育士の役割のひとつです。一方で、驚くようなクレームを入れる「モンスターペアレント」の存在が取りざたされることが多くなり、現場で保護者対応に苦心している保育士さんの声も多く聞かれます。ここでは、モンスターペアレントと呼ばれるような保護者へ、どのように対応すればいいのか考えていきましょう。

目次

こんなことまで?いいがかりに近いクレームも

そもそもモンスターペアレントとは、学校や保育園などに対して、一方的で理不尽な要求を突き付ける保護者のことです。自己中心的でいいがかりのような内容のクレームを入れたり、学校や園の決まりはおろか法律に反することまで要求したりするケースもあります。一般的に、モンスターペアレントには「自分の子どもかわいさのあまり常識的な判断に欠ける」「お客様意識が強く過度な要求をする」といった傾向があるようです。

【モンスターペアレントによるクレームの一例】

「お遊戯会で演目や自分の子どもの踊る位置について指図する」
「けんか相手の子どもの住所や連絡先をしつこく聞き、直接押しかけようとする」
「きらいな保育士を担任にするな、あの子どもと同じクラスにするな、などと要求する」
「持ち物が壊された、治療費がかかった、などと法外な額を請求してくる」
「規定を無視し、お休みした日の分の給食費や保育料を返金させようとする」

モンスターペアレントへ対応するポイントは?

ポイント①:まずは共感的に相手の話を聞く

とんでもないクレームに思えることでも、その根っこには「自分の子どもが泣いていてかわいそうだった」といった親心があることも少なくありません。ただちに反論しようとせず、まずは相手に寄り添って話を聞き取ることが基本であり、それだけで相手の気持ちが落ち着くことも少なくありません。このときに大切なのは、あくまでも「相手の気持ち(悲しかった、悔しかった、など)」に共感することで、ありもしないことを事実と認めてしまうのはNGです。

ポイント②:記録を残しながら事実関係を押さえる

クレームの内容や日付、時間などを具体的に把握し、できる限り記録していきます。話を聞きながら(あるいは話の後で)メモを取ることが基本ですが、場合によっては録音なども検討しましょう。ほうれんそう(報告・連絡・相談)するときに役立つのはもちろん、後からいったいわないの水かけ論になるのを防ぐことができます。事実関係があいまいなまま勢いに押されて謝ってしまったり、理不尽な要求を飲んでしまったりすることは避けましょう。

ポイント③:職員同士で連携して対応する

クレームの内容は必ず職員間で共有し、園一丸となって対応することが大切です。話が大きくなればなるほど保育士単独で対応するのは難しいですし、精神的にも追い詰められてしまうはず。園としての方針を確認のうえ、どの職員が話を聞かれても一貫した対応ができるよう連携を図りましょう。「職員によって言うことが違う」という事実が、新たな火種となってしまうケースもあるため注意が必要です。

もちろん、安易な「モンペ認定」はNG!

一方で、保護者からの意見や質問に保育士が過敏に反応し、安易にモンスターペアレントととらえて「モンペ認定」してしまうことも問題です。特に、「何度も同じ保護者から意見があった」「厳しい口調で伝えられた」といったときにはそう思いがちかもしれません。しかし、その内容が常識の範囲内で筋の通ったものであればモンスターペアレントではなく、むしろしっかりと意見を吸い上げて対応するべきです。

最近では、モンスターペアレントと呼ばれることを恐れるあまり、園に意見を伝えるのを避けてしまう保護者もいるのだとか。「先生に嫌がられて、わが子に悪影響が及んだらどうしよう」と保護者が考えるようになり、正当な要求まで言い出しづらい雰囲気になってしまうのは考えもの。理不尽な要求に対しては毅然とした対応が必要な一方で、そうではない保護者の意見まではねつけてしまっていないか、振り返ってみることも大切です。

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