赤いベレー帽を被った女の子と緑のベレー帽を被った男の子が絵を描いている写真

子どもたちの個性や才能を伸ばすと人気の「知育こどもアート教室 アトリエ・ピウ」が参加する四谷地域センターで行われた文化祭をレポート。ちびっ子画伯たちが大人顔負けの画力を発揮しました!

子どもたちがアーティストに!

カラフルなベレー帽をかぶった子どもたちが、ひとりのアーティストとして似顔絵の作成に挑む......。このユニークな試みは、2018年10月21日(日)に四谷地域センター(東京都)で開催された四谷文化祭での一幕。四谷地域センターのある新宿区は、都内で初めての幼保連携型こども園(※1)「新宿区立四谷子ども園」を設置した区でもあり、地域ぐるみで子どもを育てる取り組みに注力しています。
フリーマーケット、ふれあいステージ、各種の展示や体験会などを目当てに地元の人々でにぎわう四谷文化祭で、ひときわカラフルで目を引くのが「知育こどもアート教室 アトリエ・ピウ」による似顔絵コーナーです。

アート教室の似顔絵コーナーの展示会

明るい窓際に並べられた机で、似顔絵の作成に集中する子どもたち。手前のスペースには、これまで教室で仕上げた力作が並びます。

アート教室の活動紹介が書かれているボードの写真

わが子の成長を楽しみにして訪れる保護者だけでなく、華やかで楽しげな雰囲気に魅かれて多くの来場者が足を止めます。

自分の作品を手渡しして喜んでもらう体験

ブースでは4歳~小学生の子どもたちがいすに座り、訪れた人の似顔絵をパステルで描き上げていきます。仕上がった作品は、自身のサインを入れるなどして、無料でモデルにプレゼントします。子どもたちの家族や友達に限らず、地域の人々も多く足を運ぶ人気のコーナーで、新宿区長や四谷小学校の校長も訪れたことがあるそう。
「家族以外の人のために作品を描くことは、子どもたちにとって貴重な機会。地域の方々とコミュニケーションし、自分の作品を手渡して喜んでもらう経験は、子どもたちの自己肯定感を大きく高めることにつながります」と語るのは、「知育こどもアート教室 アトリエ・ピウ」主宰の今泉真樹さんです。

似顔絵を描いている子供の写真

下書きなし、パステルで一気に描き上げる、まさに一発勝負。その集中力には、見ている大人の方が驚かされます。

緑のベレー帽を被った男の子と眼鏡をかけた男の子が似顔絵を描きあっている写真

アーティストとしての役割がひと段落したら、今度はお客さんの立場となって、自分の似顔絵を描いてもらう子も少なくありません。

課題ではなく自由な作品創りを

今泉さんは、イギリスのローズ・ブルフォード大学を首席で卒業し、ジャン・ルイ・シェレルやインディヴィ、宝塚歌劇団のジュエリーデザインなどを手がけた人物。オーダーメイドジュエリーの製作やジュエリー教室の指導に加え、現在は子どものアート教育にも力を注いでいます。
イギリス留学中、「きれいなだけの絵はおもしろくない」と指導されて衝撃を受けた体験が、今泉さんによるアート教育の原点のひとつとなりました。学生時代には、あえて利き手でない左手で作品を描くなど、試行錯誤を重ねたといいます。
「子どもたちにも、ただ課題をこなすのではなく、失敗を恐れずに自由な発想で作品を創るプロセスを大切にしてもらっています」(今泉さん)

黒のベレー帽を被った男の子が描いた先生の似顔絵と先生との2ショット写真

客足が途絶えることのない似顔絵コーナー。「〇〇先生」「〇〇画伯」など、子どもたちの気分を高めるような大人の声かけにも工夫が光ります。

全神経を集中、でも笑顔

子どもたちがアーティストとして席に着いている時間は、未就学児で30分、小学生で1時間ほど。あらかじめアート教室で練習を重ねてきた子どもたちにとっても、集中力やエネルギーを要する大変な作業となりますが、真剣なまなざしでやり遂げていきます。
その様子を見て、成長した我が子の姿に感動する保護者も少なくないといいます。また、実際に似顔絵のモデルとなった人たちからは、「顔の隅々まで観察しながら、丁寧に線を重ねていくのが驚き」「洋服や髪型、アクセサリーまでしっかりと再現されていて、想像以上の仕上がりだった」「子ども自身も笑顔で楽しそうに描いているのが印象的だった」といった声が聞かれました。

黒いベレー帽を被った男の子が先生の似顔絵を描いている写真

相手の顔をじっくりと観察し、画用紙の上へ自分なりに表現していくプロセスを重視。真剣かつ楽しそうな子どもたちの表情が印象的です。

アート教育は技術指導ではない

似顔絵コーナーの付近には、子どもたちが描いた作品が数多く展示されています。特に注目を集めていたのが、フェルメールの絵画『真珠の耳飾りの少女』の模写が並んだコーナーです。毎年、同じ絵画の模写に取り組むことで、子どもたちの観察力や描写力がどのように伸びていったのかが分かると、今泉さんはいいます。
「模写といっても写真のような正確さで描いてほしいのではなく、いま、その子にしか描けないオリジナリティーのある絵を仕上げることが重要だと考えています。子どもたちの持つ力を信じて、自分の力で答えを見つけられるようにサポートすることが大切なのです」(今泉さん)

「真珠の耳飾りの少女」の模写展示会

同じ「真珠の耳飾りの少女」の模写ですが、子によって注目するポイントや表現法に大きな違いがあることがわかります。

ヒオウギ貝の内側に、子どもたちが自由に絵付けしたカラフルな作品たち

ヒオウギ貝の内側に、子どもたちが自由に絵付けしたカラフルな作品たち。なかには葛飾北斎の「富嶽三十六景」を描いた作品群を完成させた子も!

絵に関して大人が子どもへ指導しようとすると、どうしても「上手な作品」を求めてしまいがちになります。しかし、本当に子どもの力を伸ばし、自己肯定感を育むためには、技術指導だけに偏らない関わり方が必要となるのです。

「知育こどもアート教室 アトリエ・ピウ」

少人数制の「知育こどもアート教室 アトリエ・ピウ」。
年齢や子どもたちの進度に合わせて無理なく寄り添い力を伸ばします。
対象は、母子分離のできる幼稚園年少~小学6年生。
体験レッスンや費用など詳しくはホームページを御確認ください。

※認定こども園とは?

保育園でも幼稚園でもない、「認定こども園」とはどんな施設か知っていますか? 認定こども園は教育と保育を一体に行う、いわば「幼稚園と保育園の良さ」を合わせ持つ施設です。内閣府が管轄し、認定は都道府県が行っています。認定こども園は、地域の実情や保護者のニーズに応じて柔軟に選べるよう、4つのタイプに分かれています。

  • 幼保連携型:幼稚園的機能と保育所的機能を合わせ持ち、単一の施設として機能するタイプ。小学校との連携や交流もさかん。
  • 幼稚園型:認可幼稚園が、保育所的な機能(保育時間の確保など)を備えたタイプ
  • 保育所型:認可保育所が、幼稚園的な機能を備えた(保育が必要な子ども以外も受け入れる)タイプ
  • 地方裁量型:幼稚園、保育所いずれの認可もない施設が、認定こども園として機能を果たすタイプ

「子どもを幼稚園に通わせたかったけれど、仕事があるので難しい」とあきらめていた方が、保育所機能を備えた認定こども園を選べるようになるなど、保護者にとって選択肢が広がります。園ごとに特色が異なるので、興味のある方はしっかりと情報収集をしたうえで選びましょう。

参照サイト:内閣府 認定こども園概要
http://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/gaiyou.html