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どんな仕事でも就職して1年目は思うようにいかないことが多く、保育士の場合も例外ではありません。1年目の保育士が退職したくなる理由やその対処法、そして転職するときの注意点を知っておきましょう。

1.1年目で保育士を辞めたくなる理由とは?

髪をかきまわしながら叫ぶ女性

希望やあこがれを抱いて保育の世界に入っても、理想と現実のギャップに悩む人は決して少なくありません。特に1年目の段階で保育士を辞めたくなる理由としては、どんなことが考えられるでしょうか。

1-1.理由1:覚えるべきことが大量にある

研修やOJTなどを通して、できるだけ早く業務内容を覚えることが求められます。日常的な保育業務はもちろんのこと、整理整頓や掃除などの環境整備、行事の企画・運営、さまざまな書類の作成、保護者対応など、そのボリュームはかなりのもの。「その園のやり方」をマスターするまでには、かなりの時間や労力が必要になるでしょう。

1-2.理由2:思い通りの保育ができない

学校で習ったり本で読んだりした「理想的な保育」を、すぐに実現できるとは限りません。むしろ、初めのうちは教えられた通りに動くことすらままならないのが普通です。自身の力量不足を思い知って落ち込むこともあるでしょう。また、園の保育方針や実践の方法が、思い描いていたものとは違うことに気づくケースも。

1-3.理由3:休めない&給料が低い

そもそも保育士の仕事は非常に忙しいもの。新人のうちは要領がつかめないこともあり、その業務量に面食らってしまうことがあります。終わらなかった仕事を自宅にまで持ち帰り、ゆっくり休めるときがない......という人も。また、他業種に勤める同世代の友達と給料を比べて、「納得いかない!」という気持ちになることもあるかもしれません。

1-4.理由4:先輩や上司、保護者が厳しい

先輩や上司から、時に厳しく指導されることもあるでしょう。しっかり新人教育しようという思いからだとしても、しかられることは少なからずストレスになります。また、大切なわが子を預ける保護者としては、安心できる先生か見極めたいと思うことが普通。新人保育士であれば、より厳しい目線を向けられるケースもあるでしょう。

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2.早期退職を決意する前に考えたいこと

もの思いにふける女性

1年目のうちは、身近なことから確実にできるようにしていくことを心がけましょう。いきなり高すぎる目標を掲げるのではなく、「トイレ掃除の手順をマスターする」「子どもたちの名前や特徴をしっかり覚える」など、具体的かつすぐにできることから取り組むべきです。自信を持てるようになるだけでなく、周囲の人からの信頼を得ることにもつながっていくからです。

辞めたいという気持ちが強いときは、その理由を分析してみることも重要です。漠然とした思いを抱えたままにするのではなく、理由をはっきりさせることで不安がやわらぎ、効果的な対策を考えることもできるはずです。

また、前述した4つの「辞めたい理由」は、時間が解決してくれることも多いもの。もちろん努力は必要ですが、時がたつにつれて少しずつ事態が改善していくイメージを描いてみましょう。数年後も状況改善の見込みがないように思えるなら、退職や転職を考えてもよいのかもしれません。もちろん、「園の方針や労働環境が明らかにおかしい」「指導を通り越したいじめが常態化している」「自分の心身に明らかな健康被害がある」といった場合は、早めに別の道を探し始めましょう。

3.どうしても1年目で辞めるときの退職方法

いがみ合う二人の女性

就職してから1年目の段階で退職しようとすれば、「まだ一人前にもなっていないのに」「3年間は同じところで働かないと」などと引き止められる可能性が大。決意が固まっているのなら、退職理由の伝え方を工夫して、スムーズな退職をめざしましょう。

たとえ本音がそうだったとしても、「仕事がきつい」「人間関係が苦しい」「休めない」といった理由をストレートに伝えることはお勧めできません。これらについては「改善の余地がある」と受け止められ、「もっと〇〇すれば大丈夫」「〇〇のように配慮するから」と交渉が長引くからです。

受け入れられやすい退職理由は、体調不良(精神的なものを含む)や家族の都合(引っ越しや結婚など)といったもの。医師に診断書を発行してもらい、提示する方法もあるでしょう。特に保育士の人員配置がギリギリの園では相手も必死ですから、簡単には慰留できないような理由を伝えるようにしましょう。

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4.「1年目で退職」は本当に大丈夫?

不安げに遠くを見つめる女性

4-1.できることなら年度終わりの円満退職に

健康被害があるなどやむを得ない場合を除いて、中途半端な時期での退職は避けたほうが無難。保育園での1年間の流れを体験していることは、転職時に評価される要素にもなり得ます。

4-2.転職先選びでは同じミスを繰り返さない

早期退職することになった理由を分析し、同じことが起こらないよう、転職先を選ぶ際はしっかりと情報収集を。第二新卒枠がある園を狙うという手もあります。

4-3.面接ではプラスの側面を強調して

1年目で辞めた理由を聞かれることは確実ですから、納得しやすい回答を準備しておきましょう。「残業が多すぎた」→「仕事のオンオフを切り替えて、集中して保育に臨みたい」など、少しでもポジティブな内容にするのがポイントです。

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5.マイナビ保育士を活用して後悔のない道を選ぼう

面談を行うアドバイザー

転職に関する情報収集や面接対策を、自分だけの力で行うことは難しいかもしれません。そこで役立つのが「マイナビ保育士」です。各地域の保育園事情に詳しいキャリアアドバイザーが、親身になってあなたをサポート。今は不安でいっぱいでも、新たな職場で楽しく保育士として働く道が開けるかもしれません。

できれば退職を考え始めた段階で「マイナビ保育士」に登録しておくと、よりスムーズに事が進みます。さまざまな園の事情を把握している第三者に相談することで、そもそも退職すべきか、退職するならどんな方法やタイミングにすべきかなど、的確に判断することができるはずです。もちろん、自分にぴったりの園選びや、面接の模擬練習などもバッチリ。リスクもある1年目の転職だからこそ、プロのサポートを受けて後悔のない選択をしてください。

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