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何となく同じようなものだと思われがちな「保育士」と「幼稚園教諭」ですが、似ているようでやっぱり違うお仕事です。幼稚園に関する基礎知識を押さえ、幼稚園の先生として働くことの魅力を探っていきましょう。

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幼稚園と保育園の違いって何?

そもそも、幼稚園と保育園とでは所管する省庁が異なります。幼稚園は文部科学省が所管する教育施設であるのに対し、保育園は厚生労働省が所管する児童福祉施設です。

幼稚園は、3歳~小学校入学までの幼児を保育し、適切な環境下で心身の発達を促す施設です。集団生活を通して子どもたちの成長を支え、小学校生活へつなげていくという、より教育的な側面が求められる傾向にあります。預かり時間は9:00~14:00ごろが一般的で、保育時間の目安は4時間前後です。

保育園は、0歳~小学校入学までの乳幼児について、保護者から委託を受けて保育する施設です。保護者が仕事などで家を空ける間、子どもたちのお母さん/お父さん代わりとなって生活面全般をサポートするイメージです。おおむね7:00~18:00ごろを中心に子どもを預かり、最長保育時間は11時間(保育短時間に該当する場合は8時間)となります。

また、保育士資格と幼稚園教諭免許状では取得方法が異なり、「保育士資格があれば幼稚園の先生にもなれる」「幼稚園教諭免許状があれば保育士にもなれる」というわけではありません。しかし、両方のライセンスを取得できる教育課程を組んでいる学校も多く、保育所に勤務する保育士の74%が幼稚園教諭免許状を併有しているのだとか。ダブルライセンスを取得した上で、より自分の適性を生かせる職場を選ぶ人が少なくないようです。

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幼稚園教諭になるメリット/デメリットは?

メリット、デメリットの書類と家の模型

【メリット1】教育的な部分に集中できる

3歳児以上を預かる幼稚園では、日案などに沿った集団遊びや製作活動を行うほか、園の方針に基づいた運動や学習などの時間が設定されます。お昼寝やおむつ交換といった業務は基本的に発生せず、書類作成などは園児の降園後に行うのが基本。特に日中は、幼児の教育的な部分に集中しやすいといえるでしょう。

【メリット2】残業が少なめ&休みが取りやすい

厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、調査対象期間における保育士の超過実労働時間数が平均4時間なのに対して、幼稚園教諭は2時間となっています。幼稚園では子どもたちが定時に一斉降園するのが基本ですから、「保護者のお迎え待ち」による残業が発生しづらいのです。また、夏休みや冬休みなどの長期休暇時は休園となるケースが多く、比較的休みを取りやすい環境にあるといえるでしょう。

【デメリット1】1人当たりで担当する子どもの人数が多め

保育士の配置基準は、3歳児20人に保育士1人、4~5歳児30人に保育士1人程度とされています。一方、幼稚園では1クラス当たり35人以下が原則という基準があり、教諭1人で担当する子どもの人数が保育園より多くなる可能性があります。副担任制度などでフォローを入れる園もありますが、担任としてクラスを持つためには高い指導力が求められるでしょう。

【デメリット2】2歳児以下は保育できない

法令により保育対象年齢が定められているため、幼稚園にやって来るのは3歳児以上の幼児です。0~2歳児の乳幼児をお世話したい、特に「かわいい赤ちゃんの面倒をみたい!」という希望は、幼稚園ではかなえることができません。ただし、未就園児を対象にしたプレ幼稚園や体験会を実施する園は多いため、そこで2歳児と関わることはできるかもしれません。

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どんな人が幼稚園教諭に向いている?

幼稚園勤務に従事する女性

乳児よりも幼児の発達に興味がある

赤ちゃんや言葉のつたない1~2歳児は愛らしいものですが、それと同等またはそれに増して3歳以上の幼児を支えることにやりがいを見出せる人におススメです。言葉を介したコミュニケーションを中心としながら、集団生活を通して子どもたちの成長を促す仕事は、かけがえのない魅力にあふれています。

行事やイベントを楽しめる

保育園では、就労している保護者が多いことから行事やイベントの回数は少なめになり、平日開催ならなおさらです。一方、幼稚園では行事やイベントの回数が比較的多めであり、しかも時間をかけて準備する傾向にあります。行事ごとを面倒だと思わず、子どもたちと一緒に楽しんで行える人は、幼稚園に向いているといえます。

丁寧な保護者対応ができる

自治体が入園先を指定する保育園と異なり、幼稚園は保護者自身が入園先を選ぶことができ、「合わない」と感じれば転園させることもできます。また、行事や役員会などで保護者が園を訪れ、顔を合わせるケースが想像以上に多くなります。したがって、社会人としてふさわしい接遇の態度を身に付け、丁寧な保護者対応をできる人が求められます。

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幼稚園教諭になるためにはどうすればいい?

勉学に励む女学生

前述の通り、幼稚園教諭になるためには幼稚園教諭免許状が必要です(一種・二種・専修のどれでも、幼稚園教諭になることができます)。専門課程がある大学・短大・専門学校などで学び、卒業と同時に免許を取得することになります。

なお、保育士資格を持っている人に対しては、幼稚園教諭免許状の取得要件を緩和する特例があります。保育士資格を有しており、「3年以上かつ4320時間以上」の実務経験があれば、大学で所定の単位数を修めることで取得申請が可能です。2015年4月から5年間の期限付き特例であるため、興味がある人はすぐにでも情報収集を始めてください。

公立幼稚園は各自治体の、私立幼稚園は各園の採用試験を受け、合格すれば晴れて「幼稚園の先生」です。就業する幼稚園を選ぶときは、園の規模や方針、労働条件などをしっかりと確認しておきましょう。延長保育の有無や行事の頻度など、働く上で押さえておきたい情報は意外と多いもの。プロの目線も参考にしつつベストマッチの園を選びたいなら、ぜひマイナビ保育士のキャリアアドバイザーを頼ってください。