ネガティブな表情の女性とポジティブな表情の女性

出産や転居などの理由なら、円満退職への道のりは比較的平坦です。しかし、ネガティブな理由による退職であれば、その理由の伝え方に迷う保育士さんも多いことでしょう。できるだけ波風を立てずに退職し、新たな職場に気持ち良く迎え入れてもらうため、退職理由の伝え方のポイントを具体的に解説します。

事前準備から実際に退職するまでの流れ

スタートからゴールまでの流れとステップの図

1.事前準備

退職を決意したなら揺るがない心で、相手が納得できる退職理由を説明できるようにしておきましょう。退職に協力してもらえる環境作りのため、家族への相談や報告も忘れずに。

2.退職の意思表示・上司面談

精神的・身体的な不調が理由でない限り、年度末の退職なら前年の年末、それ以外の時期でも退職3か月前くらい時間的余裕を確保して話を切り出すのがマナーだといえます。直属の上司に対面で伝えるようにしましょう(メールやSNSで伝えるのは絶対にNG)。

3.業務の引き継ぎ

退職が決まったら、それまで築いてきた信頼を失うことのないよう、しっかりと後任へ引き継ぎをします。引き継ぎ事項を書面にまとめておくと安心です。

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【職場編1】退職理由を今の職場に伝えるときのポイント

退職理由を同僚に伝える保育士

保育士のネガティブな退職理由としては「人間関係」「給与に対する不満」「保育のあり方に対する不満」などが考えられますが、このような直接的な理由を口にすることは避けたほうが賢明です。配置換えや年収アップ、残業の軽減などを提案され、引き留められる原因にもなります。どうしても今の園で保育士を続けることができないという、確固たる退職理由を説明できるようにしておきましょう。

魅力的な提案とともに慰留されると気持ちが揺らぐかもしれませんが、約束を守ってもらえるか保証はありませんし、守られたとしても不公平だと感じる同僚が出てくるかもしれません。本当に働き続けられるかどうか、冷静に判断する必要があります。慰留を断るときは、「大変ありがたいことですが、引き継ぎをしっかりして最低限の責任を果たすため、このタイミングでお話しさせていただきました」というように、誠意を込めて決意を伝えましょう。

なお、「結婚する」「転居する」といった露見しやすい"方便"は、やめておいたほうが無難です。これまで経験を積ませてもらった園に対する敬意を忘れず、ネガティブな理由もポジティブなものに変換して伝えることが基本となります。これは社会人としてのマナーというだけでなく、自身が受けかねないデメリットを回避する最善の方法でもあります。

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【職場編2】今の職場に伝えるときに使える退職理由

なぜと書かれたタグ

今後のキャリアプランに必要な経験を積むため

「この園の保育方針も素晴らしいのですが、将来のために○○する保育も勉強してみたいという気持ちが強くなりました」「しばらくは○○の勉強に専念して、○○の資格を取得したいと考えています」など、前向きな理由を具体的に。

どうしてもやりたい他の仕事が見つかったため

「園児と触れ合ううちに、子ども服の業界に進みたいと考えるようになりました」というように、これまでの経験があったからこそ芽生えた他業種への転職希望を意欲的に。

ドクターストップがかかったため

診断書を添えて、十分な保育活動ができず不安であることを伝えれば、受け入れられやすい理由になります。「きちんと治してから、あらためてまた自分にできることを考えたい」など、保育の仕事を大切に思うからこその退職と分かる内容に。

親など身内の介護のため

「今は自分しか面倒を見る人がいないので、この機会に病気や介護についても勉強して、いつかまた保育にも役立てるようにしたい」など、未来志向の内容に。

【面接編1】退職理由を面接で伝えるときのポイント

面接ではつらつと話す女性

例えば、これまで抱えてきた不安や不満が新しい職場に移ることでどう解消されると感じているのか、相手が納得できるように言葉にしてみましょう。「体力的に続かなかった」「人間関係がうまくいかなかった」では、正直な人柄であることは伝わっても、面接している側は「うちに来ても同じ理由で辞めるのでは?」と思ってしまいます。しかし、ネガティブからポジティブへの変換で印象はまったく違ってきます。もちろん、元の職場を貶めないことも重要なポイントです。

【面接編2】ネガポジ変換の具体例(前職の退職理由)

ポジティブに変換できた女性

無駄な残業が多くて不満だった

「職員の仲が良すぎて、全員の仕事が終わらないと誰も帰らない園でした。私の性格上、効率的に時間を使ってオンオフを切り替えたほうが集中してより良い保育ができると考え、転職を決意しました」

給与が低いことが不満だった

「新人教育や行事の責任者などを務めてお褒めの言葉を頂いたのですが、給与に反映されることはありませんでした。能力に応じた評価を頂ける場所で、自分の力をさらに発揮したいと考えています」

ワンマンな園長に脅威を感じた

「保育方針が浸透していて細部まで統制の取れた園でしたが、私が求める理想像とは異なるものを感じていました。こちらを園見学させていただいたとき、上司の方が建設的な意見を取り入れ、保育士の皆さんが連携して仕事を進めている様子にとても魅力を感じました」

先輩や保護者からのハラスメントに耐えられなかった

「前職では私の思い描く保育士像を守ることができず、話し合いも重ねましたが退職を決めました。最も大切に考えているのは子どもたちとの関わり方なのですが、貴園を見学させていただいたとき、『これだ!』としっくりくるものがありました」

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まとめ

保育業界は想像以上に狭い世界で、園長同士のつながりが密であることも少なくありません。「退職することも自分の権利だ」という割り切りが必要な場面もありますが、余計なコンフリクトを防ぎ、新たなスタートを気持ちよく切りたいものですね。転職に関して困ったことがあれば、ぜひマイナビ保育士のキャリアアドバイザーへご相談ください。