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保育士は多くの子どもたちの成長に携われる、とても魅力的な職業です。しかし仕事を選ぶうえでは、給料の多い・少ない、ということも重要な判断材料と言えます。実際、これから保育士になろうとしている人は、働き始めてからどれくらいの給料がもらえるのか気になっているのではないでしょうか。

そこで今回は、保育士の平均初任給について紹介します。給与に関する基礎知識や今後の見通しについても解説しているため、保育士を目指している人はぜひ参考にしてください。

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保育士の給料アップは「キャリアアップ」が重要!

多くの企業において給料アップに欠かせないキャリアアップですが、保育士は機会を得にくく、次のステップに踏み出せない方は多いのではないでしょうか。

  • 子ども・子育て支援新制度
  • 保育士等キャリアアップ研修制度
  • 保育士処遇改善等加算Ⅱ

これらは、キャリアアップのチャンスを得にくかった保育士の処遇を改善するために、制定された制度です。保育士の専門性や保育の質を向上させるには、きちんとしたキャリアパスと研修体系が必要不可欠です。まずは、前述した3つの制度のなかで、特にキャリアパスの効果が直結する「保育士処遇改善等加算Ⅱ」を中心に解説します。

【新・旧】保育士のキャリアパス

キャリアパスとは、「その仕事や職場において今後どのようなライフステージに進むか、それにより得られる処遇は何か」といったもののことを指します。たとえば、ステップアップするための経験・必要条件や水準、以下のような役職などのことです。

  • 園長
  • 主任保育士
  • クラス業務責任者(乳児リーダーや幼児リーダーなど)
  • クラス各担任

保育士で代表的なキャリアパスは、以上のことがあげられます。他にも、職場によっては各責任者の補佐役や、副主任などのポストが用意されているケースもあります。

しかし、特定の役職に就くことのできる人数は限られています。そこで活用したいものが、新しくできた制度である「保育士処遇改善等加算Ⅱ」です。

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キャリアアップによる処遇改善制度「保育士処遇改善等加算Ⅱ」

給料がアップして喜ぶ女性

「保育士処遇改善等加算Ⅱ」は、2017年より始まった新たな制度です。平均勤続年数や実績などを参考し、賃金に加算されていた「保育士処遇改善等加算Ⅰ」に対し、「保育士処遇改善等加算Ⅱ」は技能や経験を積んだ職員に対して、賃金が加算されます。

加算される金額は月額5,000~40,000円で、組織においてどのような立場か、キャリアアップ研修の受講数はいくつか、などといった要素で決まります。

また、キャリアパスには経験年数などが含まれますが、ひとつの職場で働いた年数ではなく、保育士として働いてきた年数で計算します。転職経験のある保育士の方は、前職場での保育士としての勤続年数も確認しましょう。

ここからは、「処遇改善による加算」を受けることができる対象者と、加算要件について詳しく解説します。

処遇改善の「加算対象者」と「加算要件」

特定の職位とは、国が新たに設けた以下の3つの役職のことで、これらの創設により、若年層の保育士でもキャリアアップしやすい環境となりました。

副主任保育士 主任保育士の補佐を行う管理職
専門リーダー 専門性の高さが認められたリーダー
職務分野別リーダー 特定の分野で認められたリーダー

職場によっては別の役職名となっている場合がありますが、求められる要件にほとんど変わりはありません。
役職ごとの経験年数や加算される給与の金額、要件については、以下のとおりです。

〇副主任保育士

経験年数 7年以上
職場での人数の割合 全体の3分の1
加算要件 4分野以上のキャリアアップ研修の受講
加算金額 40,000円

キャリアアップ研修は4分野以上の受講が求められますが、そのうちの1講座はマネジメント分野を受講する必要があります。

〇専門リーダー

経験年数 7年以上
職場での人数の割合 全体の3分の1
加算要件 4分野以上のキャリアアップ研修の受講
加算金額 40,000円

副主任保育士のように受講内容に特定はなく、いずれの研修を受講しても対象となります。

〇職務分野別リーダー

経験年数 3年以上
職場での人数の割合 全体の5分の1
加算要件 1分野以上のキャリアアップ研修の受講
加算金額 5,000円

担当する分野に該当する研修を1分野以上受講しますが、マネジメントと保育実践の研修は加算要件として認められません。

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処遇改善につながる「キャリアアップ研修」とは?

勉強中の女性

給与アップなど処遇改善につながるキャリアアップ研修は、各都道府県が提供する「県実施研修」と、外部委託による「指定研修」の2種に分かれます。

指定研修は、指定保育士養成施設・非営利団体(社会福祉法人など)・市町が実施する研修のうち、県がキャリアアップ研修の要件を満たすとして指定した講座のみが対象です。

具体的にどのような機関があるかは、各自治体ホームページに掲載されている「指定研修実施機関一覧」で確認しましょう。開催日・会場など実施予定についても、自治体ごとにスケジュール表や受講案内が掲載されています。

1つの分野で15時間以上の受講と、分野ごとに定められた5つの項目を受講したことが認められると、県や指定研修実施機関から修了証が交付されます。期限も自治体の制限もなく、一度交付されると他の都道府県でも通用します。

ここでは、研修で受講できるそれぞれの分野と、受講後のキャリア設計について解説します。

キャリアアップ研修の8つの分野

キャリアアップ研修で受講する研修内容は8つの分野に分かれており、さらに大まかに分けると「専門分野別研修」「マネジメント研修」「保育実践研修」の3つからなっています。

◯専門分野別研修

①乳児保育 乳児への適切な関わり、保育環境を学ぶ
②幼児教育 幼児の発達に応じた教育や環境を学ぶ
③障害児保育 障害への理解、保育環境について学ぶ
④食育・アレルギー対応 食育やアレルギーへの正しい知識を学ぶ
⑤保健衛生・安全対策 保険計画や事故・病気感染防止を学ぶ
⑥保護者支援・子育て支援 保護者支援の方法や地域ごとの支援を学ぶ

前述した、職務分野別リーダー(特定の分野で認められたリーダー)は、以上6つの講座から自分の担当する分野を受講します。

◯マネジメント研修

⑦マネジメント リーダーシップや人材育成などマネジメントを学ぶ

副主任保育士を担う方は、「マネジメント研修」の受講が必須となります。その他の研修も3分野受講する必要がありますが、必ず受講しなければならない指定研修は、このマネジメントのみです。補佐役としての自覚だけではなく、部下を持つ立場、人材育成を担う立場としての役割や指導責任についても学びます。

◯保育実践研修

⑧保育実践 子どもに対する理解を深め、実戦的な保育を身につける

「保育実践研修」にあたる保育実践を受講する対象は、現役保育士ではありません。以前保育士として働いている方や、資格のみ所有している潜在保育士と呼ばれる方も、保育実践の受講対象となります。いずれの研修も、所定の手続きをもって受講でき、新たに申請書を提出することで、翌年も同じ講座を受けることが可能です。

転職・復職時にも有効!受講後のキャリア設計は?

受講した分野について、きちんとした知識等が身についたと認められると、「修了証の発行」「名簿への登録」が行われます。役職のある求人へ応募する際、特定の要件を満たした証明となるため、転職時に有利となります。

また、休職者の場合はこのような修了書があると、これまでの経験や知識の証明も容易になるため、復職がスムーズに行えるでしょう。

都市部を中心に、自治体によっては、個別に処遇改善の施策を行っているところもあります。保育士を目指す方へ無金利で貸付金を行う制度や給与の上乗せ、さらに家賃補助やテキスト代補助など、その改善施策はさまざまです。キャリアアップを狙う際は、研修受講はもちろん、独自の処遇改善に取り組んでいる自治体や保育園を探してみましょう。

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まとめ

保育士のキャリアアップを支援する制度のひとつが、「保育士処遇改善等加算Ⅱ」です。若手も休職していた方も、制度を利用することでキャリアアップを目指せることが特徴です。

ただし、制度による給与アップなどの対象となるには、キャリアアップ研修を受け、職場で一定の職位(リーダー的職員)に就く必要があります。

今回紹介したように、キャリアアップ研修受講者は、一度修了すると日本全国、どこでも通用するキャリアを持つこととなります。ぜひ今回の記事を参考に、得意の研修分野から取り組んで、キャリアアップを目指しましょう。