20191007_first_year_trouble_main_01-thumb-600x400-1308.jpg

どのような仕事であっても、新人時代はだれもがさまざまな悩みを抱えるものです。しかし、保育士においては、多くの業務をこなす必要があるうえ、子どもたちを教育し身の安全をも、守らなければなりません。さらに、保育士は女性が多く、現場の人間関係に悩まされる保育士も少なくありません。

今回は、1年目の新人保育士が気をつけるべきポイントと、その対応方法を解説します。保育士の仕事が辛くなっても、いきなり退職してしまう前に落ち着いて対応方法を探すことで、悩みを解決できるかもしれません。もちろん、辞めることを決心した場合も、適切な行動が欠かせません。
いずれにしても、今の悩みを解決できるように順を追ってみていきましょう。

保育士1年目の仕事内容

保育士の仕事

保育施設の種類や規模などによって差がありますが、保育士1年目の仕事内容はおおむね以下の通りです。

  • 先輩保育士の保育補助
  • 子どもの身の回りの世話
  • 社会性や協調性の指導
  • 安全で清潔な保育環境づくり
  • 保護者の対応
  • 週・月・年間の保育カリキュラム設定
  • 子どもの連絡帳記入などの事務作業
  • 職員会議・外部の研修への出席
  • 行事の企画・実行

小さな子どもは、大人の思い通りに動かないこともしばしばです。さらに、保育士は限られた時間の中で多くの仕事をこなさなければならず、やりがいが大きい代わりにハードな仕事です。

また、子どもひとりひとりの状況に合わせた対応を求められる場面も少なくありません。例えば、食物アレルギーがある子どもにはアレルゲン不使用の除去食を準備する必要があります。ひとり親家庭の子どもがいる場合、保護者が参加する運動会や母(父)の日関連イベントなどへの配慮が必要になることもあるでしょう。

家族のあり方や保育サービスに対するニーズの多様化によって、保育制度や保育施設はどんどん整備されつつあります。しかし、そうしたニーズの多様化が保育士の仕事を複雑にしているとも言えるでしょう。

1年目の新人保育士が気をつけるべきポイント

気をつけるべきポイント

仕事をスムーズに進めつつトラブルを最小限に抑えるためには、基本的に以下のポイントをしっかりと押さえておく必要があります。

  • 自身の体調管理
  • 社会人・保育士としてのマナーや身だしなみ
  • 丁寧な言葉遣い

また、以下に当てはまる保育士は先輩保育士や保護者からマイナスイメージを持たれやすくなります。

  • 笑顔がなく表情が暗い
  • 無断欠勤・無断遅刻をする
  • 常に受け身で、積極的に学ぶ意欲がない
  • 保護者への連絡ミスが多い

これらのポイントは、保育士に限らず社会人として、どのような職場であっても注意すべき要素です。難しく考えず、まずは基本的なポイントを確実に押さえましょう。

続いて、新人保育士が注意したいポイントについて、職場の人間関係・保育や子どもへの接し方・保護者対応の3つの観点から詳細に解説します。

職場の人間関係

保育士は女性が多いため、人間関係が難しいと言われることもあります。職場の人間関係を良好に保ち仲間との連携プレーをスムーズにする第一歩として、以下のポイントを心がけると良いでしょう。

■密な報連相を心がける

困ったことやわからないことがあったら、素早い報連相を心がけましょう。周囲に迷惑をかけまいと自分ひとりで問題を抱え込むと、状況が悪化する恐れがあります。また、体調不良ややむを得ない私用などでどうしても出勤できない・遅刻する場合も、必ず報告しましょう。

■積極的に行動する

仕事に自信がなかったり、経験が浅くても、積極的に行動したり意見を求めたりすることはできます。積極的な行動は、やる気がしっかりと目に見えることから、周囲に良い印象を与えます。
さらに、仕事に慣れてくると、周囲の状況から自分ができることを見極める判断力が育っていきます。自ら積極的に判断しながら行動し、時には失敗から教訓を得ることで、さらなるモチベーションアップにつながるでしょう。

■雑用も率先して行う

新人のうちはたいてい単純な仕事が中心になるものの、単純作業がきっかけで意外な学びを得ることもあります。あらゆる物事から勉強しようとする姿勢は周囲にも好印象を与えるため、雑用であっても率先して取り組みましょう。

保育や子どもへの接し方

多くの子どもの命を預かる保育士の仕事には、大人相手の仕事にはない難しさがあります。日々の保育及び子どもへの接し方について、新人保育士が気をつけたい注意点は以下の通りです。

■危機管理能力を身につける

大人の感覚では危険ではないものも、乳幼児にとっては思わぬ事故の元となることがあります。子ども目線で周囲をよく観察し、トラブルを防ぐことが大切です。例えば、子どもが口に入れそうなものは高いところに置くなど、普段の大人の生活では気づきにくい点などです。
保育園では免疫力の低い子どもの間や、子どもと触れ合う保育士の間で、病気が広がりやすい環境にあります。具合の悪い子どもをいち早く見つけたり、感染症の拡大を防止するための知識も必要です。

■子どもの名前はフルネームで暗記する

保育士が子どもと関わるうえでまず必要なことは、子どもの名前を正確に覚えることです。子どもの名前を呼べなければ、子どもとコミュニケーションを取りにくくります。
また、同名の子どもも多いものです。保護者の前で子どもの名前を間違えると保護者の心証を害する恐れもあるため、フルネームでしっかりと覚えましょう。

大勢の子どもの名前を効率よく記憶するコツの例として、「積み木遊びが得意な〇〇くん」というふうに子どもの特徴と名前を関連付ける方法があります。

■困ったことがあれば、早めに先輩・園長に相談する

小さな子どもは大人の思い通りにならないことが多く、特別な配慮を必要とする子どもも少なくありません。もし自力で対処しきれない問題が起こった場合は、無理せず早めに周囲に相談しましょう。
保育士として正しい対応が学べるよう、経験がある人に意見を求め、保育士としてのスキルを磨くことが重要です。

保護者の対応

特に核家族の保護者にとって、保育士は子育ての強い味方となります。以下のポイントを心がけることで、保護者と信頼関係を築きましょう。

■笑顔で明るいあいさつを心がける

保育士が無表情や暗い表情でいると、保護者に不安を与える恐れがあります。自然な笑顔で明るくあいさつできるよう、普段から練習してください。

保護者に良い印象を与えるためには、身だしなみへの配慮も重要です。爪を短く切りマニキュアやジェルネイルは控える・髪をシンプルなゴムでまとめるなどして、清潔感のある装いを心がけるとよいでしょう。

■普段から保護者と密にコミュニケーションを取る

普段から保護者と綿密にコミュニケーションを取り、子どもの様子を細かく保護者に伝えましょう。連絡帳に毎日目を通し、保護者からの質問や悩みが書かれていればしっかり返事を書くことも重要です。
日々のコミュニケーションを大切にすることで、保護者から「この先生は子どものことを気にかけてくれる」と信頼されやすくなります。

■状況が悪化する前に前に先輩・園長に相談する

保護者関連のトラブルが起こったときも、先輩・上司への相談が大切です。ベテラン保育士は、経験や保護者との付き合いが長い分、多くの情報を持っていることもしばしばです。信頼できる先輩・上司に相談することで、解決の糸口が見つかる可能性があります。

■全ての保護者に対して、平等に対応する

保育士も保護者も人間であるため、相性の良し悪しが分かれることもあります。しかし、保護者によって態度を変えると「あの先生はえこひいきする」と思われかねません。全ての保護者に対して公平な態度で、かつ丁寧な言葉遣いで接することが重要です。

保育士1年目で辞めたいときは...

頭を抱える保育士

保育士の仕事はやりがいが大きい分激務であることも多く、時にはプレッシャーに負けそうになることもあるでしょう。無理を重ねて心身への健康被害が出る前に現状を冷静に見つめ直し、なぜ仕事が辛いのか、よい対処法がありそうか探ってみましょう。周りの人に相談することで、スムーズに解決できる可能性があります。

自分の意志で解決できないと判断した場合は、思い切って転園しても良いでしょう。保育士の求人サイトでは、実務経験が少なくても応募しやすい求人や託児所・幼児教室など保育園以外の求人も多くみられます。自分に合う職場の見極め方がわからない場合は、転職アドバイザーに相談しましょう。

保育士の中には転職経験者が多く、理由にもよりますが早期退職・転職自体が大きなマイナスとなる心配はあまりありません。さらに一度の転職では、次の職場が良い保証はありません。転職回数を気にしすぎず、自分に合う職場を探しましょう。

まとめ

国内では保育士不足が続いており、都市部を中心として保育士へのニーズは高まりつつあります。しかし、保育士は仕事量が多いうえに多くの子どもや保護者と関わるため、他の仕事にはない独特の辛さがあることも事実です。

心の余裕がなくなったらまずは自身の状況を冷静に見つめ直し、自力での解決が難しければ先輩たちに相談してください。どうしてもよい解決法が見つからない場合は、保育士資格を活かせる別の職場への転職を視野に入れてみましょう。