神奈川県における保育士の給料相場とは?行政による支援制度も解説!

神奈川県は全国有数の人口が多い都道府県です。県庁所在地である横浜市をはじめとする規模の大きな自治体が多く、隣接する東京都へ通勤・通学する方も多くいます。

このことから「神奈川県では保育士の仕事の需要が多く高待遇が望めるのでは」と考える方もいるでしょう。

今回は、神奈川県における保育士の給料水準やエリアごとの給料相場、保育士に対する支援制度についてご紹介します。保育士の資格を持っており、かつ神奈川県内で新卒での就職活動や転職活動を考えている方は必見です。

【神奈川県】保育士の給料相場|全国平均との比較

給与

保育士の給料を左右する要素には、「私立・公立」「経験年数」「役職」「施設形態」「勤務形態」などがありますが、就業場所も給料に大きく影響します。 では、神奈川県で働く保育士が受け取る給料の相場はどのくらいなのでしょうか。

神奈川県と同じく、2016年の調査において0~14歳の子どもたちの人口が100万人を超える東京都・大阪府・愛知県の3都府県と、関東地方で神奈川県と同じく政令指定都市がある埼玉県、そして全国における保育士の平均年収を比べてみましょう。

都道府県 平均給与(年収)
神奈川県 384万円
東京都 434万円
大阪府 349万円
愛知県 365万円
埼玉県 356万円
全国平均 358万円

(出典:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、神奈川県で働く保育士の平均年収額は384万円となっています。東京都と比べると低い水準ではありますが、全国の平均水準を26万円ほど上回っていることから、比較的高い収入が期待できるでしょう。

神奈川県と同様に、2016年の調査において0~14歳の子どもの人口が100万人を超えている大阪府、愛知県とも比べてみましょう。大阪府では349万円、愛知県では365万円となっており、どちらと比べても神奈川県の年収相場のほうがやや高い水準となっています。

また、横浜市と同じ関東地方の政令指定都市にはさいたま市(埼玉県)があります。神奈川県と埼玉県を比べてみると平均年収の差は28万円ほどであり、神奈川県の平均年収のほうが高いことがわかります。

このように、神奈川県で働く保育士の給料は東京都よりは低い傾向があるものの、全国平均やほかの大都市圏と比べると給与水準は高くなっています。神奈川県内には横浜市をはじめとする人気が高い街が多く、保育園の利用申し込み率は増加傾向にあり、待機児童も一定数います。

このような状況から、神奈川県では高収入・高待遇の職員募集も少なくありません。神奈川県は、保育士としてできるだけ高い収入を得たいという方におすすめの地域と言えるでしょう。

神奈川県内で違いはある?保育士の給料が高い市区町村はどこ?

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神奈川県は全国的に見ても保育士の平均月給が高めになっているため、高収入を目指す方にはおすすめの地域です。ただし、都市部や地方部といったエリアにより、平均の職員月給に差があるという点には注意しましょう。

都市部と地方部では、都市部の平均給料の方が比較的高い傾向にあります。特に政令指定都市である横浜市や相模原市、川崎市では、年収400万円を超える保育士求人も多く見られます。また、政令指定都市以外でも鎌倉市や藤沢市など人気の高いエリアでは年収400万円以上の求人も少なくありません。

年収400万円以上となると、保育士の平均年収第1位である東京都と給料面では大きく変わりません。都心から少し離れているものの、利便性の良いエリアで働きたいという方は、給料面も環境面も満足のいく職場を見つけられる可能性が高いでしょう。

一方で、神奈川県の地方部(町村部)では、都市部に比べて給料の水準が低い傾向があります。神奈川県内でできるだけ高い収入を得たいという方は、都市部を中心に求人を探すと自分に合った条件の職場を効率良く見つけられるでしょう。

エリアごとで給料に違いがある理由

同じ神奈川県内でもエリア間で平均月収に差がある理由のひとつとして、家賃や物価水準が異なるということが挙げられます。家賃や物価水準が高い地域では、給料も上げなければ人材も集まりにくくなるためです。

また、子育て世代に人気があるエリアかどうかも影響してくるでしょう。 たとえば横浜市は、保育園の利用を考えている方や実際に利用している方も多く、今後も保育園の拡充や整備が期待されるため、高収入の求人も比較的見つけやすいというメリットがあります。

横浜市と同じく、神奈川県の政令指定都市の1つである川崎市は、横浜市にも東京都心部にもアクセスしやすい特徴があります。人口増加率が高く平均年齢も若いため、保育士の需要も多く高収入が狙えるでしょう。

また、鎌倉市は待機児童がなかなか減少しないため、行政側も本腰を入れて保育園などを整備していこうとしています。このように今後待機児童の解消に力を入れていくと考えられるエリアを検討すると良いでしょう。

神奈川県で実施!保育士に対する「支援・補助制度」とは

支援・補助

神奈川県で働く保育士の給料は全国平均よりも高水準であり、都市部ではさらに高収入が見込めることを紹介しました。加えて、自治体によっては人材を確保するために、保育士向けの支援制度や補助制度が設けているところもあります。

では、神奈川県内で実施されている保育士に対するサポート制度にはどのようなものがあるのでしょうか。ここからは、神奈川県で実施されている「保育士に対する支援・補助制度」を紹介します。

社宅を用意した事業主を支援する「宿舎借り上げ支援事業」

横浜市は保育ニーズが高く高収入な求人も多いという事情から、横浜市で働きたいと思っている方もいるでしょう。 しかし横浜市は、神奈川県内でも家賃相場が高いエリアであることから、住宅費が心配で横浜市で保育士として働くことにためらいがある、という方も多いはずです。

横浜市では、保育園を運営する事業主が借り上げ社宅を用意しています。この借り上げ社宅に保育士が入居する場合、事業主は次のような運営補助を受けられます。

【助成内容】
対象経費 家賃・共益費
補助率 対象経費の75%
助成金額 1戸あたり月額61,000円まで

家賃や共益費の大部分が補助対象となっており、事業主にとっては嬉しい助成でしょう。この補助金が、保育士の給料に直接反映されるというわけではありませんが、園運営にゆとりが出ることにより、住宅手当が支給されるなどの待遇向上が期待できます。

(出典:横浜市「横浜市保育士宿舎借り上げ支援事業、31年度のご案内~」https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/hoiku-yoji/taiki/hoikushishukusha.files/0004_20190322.pdf

未就学児をもつ保育士への「保育料の一部貸付」

神奈川県はエリアによっては、待機児童や保留児童の数も多い自治体もあります。 妊娠・出産を経て復職する方の中には、乳幼児のお子さんがいる場合「保育士として働きたいものの、子どもを保育園やこども園に入れられるかどうか不安」「保育料が心配」といった悩みを持つママも少なくないでしょう。

神奈川県では、未就学児の子どもがいる保育士が、優先的に保育園を利用できる「子育て支援制度」を設けている自治体があります。子どもを保育園に入れられるか心配という方は、このような自治体の保育園の求人への応募を検討することをおすすめします。

さらに、これら自治体のうち横浜市と川崎市を除く市町村では、神奈川県社会福祉協議会によって「未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付事業」が実施されています。 保育所などに就職したり産休・育休から復帰する際に、保育料の半額を月額27,000円を上限として最長1年間借りられるため、子どもを保育園に預ける際の経済的な不安を和らげることができるでしょう。

出典:神奈川県社会福祉協議会「未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付事業のご案内」http://www.knsyk.jp/s/jinzaicenter/jinzai_kashituke_07_shikin.html

給料に上乗せされる「処遇改善等加算」

2017年度から、約7年以上の経験がある中堅保育士に対し、国が月額4万円の加算を行うという制度がスタートしました。

しかし、この制度で加算を受けることができる保育士の数は、各園で働く先生の3分の1を上限としているため、7年以上の経験をもつ保育士が3分の1以上を占める保育園では、加算を受けられない保育士もいるという現状があります。

この現状を防ぐため、横浜市では国が実施している制度に加え、独自の制度である「処遇改善等加算」を整備しています。これにより、横浜市内の保育園に勤務する7年以上の経験をもつ中堅保育士全員が月額4万円の加算を受け取れるようになりました。

処遇改善等加算があることで、神奈川県では保育士として長く働けるという方も多くなるでしょう。勤務年数を重ねることで、保育スキルの向上やキャリアの充実も図れるだけでなく、月収の昇給も期待できます。

収入アップとともに、園全体の保育の質が向上することも、保育士として嬉しいポイントなのではないでしょうか。

まとめ

神奈川県で働く保育士の平均月額給与は東京都よりも低いものの全国平均額よりは高く、東京都以外の主要府県と比較すると高水準となっています。エリアによって保育士の平均給与月額は異なるものの、より高収入な求人を効率良く探したいのであれば、求人数も多い都市部の求人情報を探してみましょう。

また神奈川県では保育士に対する支援制度や補助制度が整備されている自治体も多くあります。保育士資格取得予定の方やブランクがある方も、給与面で高待遇が見込める神奈川県での就職・転職をぜひ検討してみてください。

※当記事は2019年10月現在の情報を基に作成しています