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ずっと夢だった保育士になったのに、実際に仕事をしてみたら苦労の連続。体力がなかったり、保護者との関係づくりが苦手だったりして、「自分は保育士に向いてないのでは?」と思ってしまう......。保育士のなかには、そうした悩みを抱えている人が少なくありません。保育士の業務はけっして楽ではないため、子どもが好きという理由だけではできない仕事だと実感する場面もたくさんあるでしょう。

では、保育士に向いている性格や能力とはどのようなものでしょうか。

本記事では、「自分は保育士に向いてない」と思ってしまう人の特徴や性格を分析するとともに、仕事で悩んだときの対処法についても詳しく解説します。

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「保育士に向いてない」と思ってしまう人の特徴や性格

俯く保育士

「保育士の主な仕事は?」と聞かれて最初に思い浮かぶのは、子どもと遊ぶことではないでしょうか。しかし、それは活動の一部にすぎません。

以下のように、保育士の仕事は多岐にわたります。

<保育士の主な仕事内容>

  • 食事、睡眠、衣類の着脱、排泄など、基本的な生活習慣を身につけてもらうためのサポートをする
  • 集団生活を通して、社会性を身につけられるように支援する
  • 保育指導案、保育日誌などを作成する
  • 連絡帳、おたよりなど、保護者向けの書類を作成する
  • 保護者との懇談会を開く
  • 発表会や遠足などの行事・イベントを企画して運営する

「保育士に向いてない」と思ってしまう人の多くは、上記のようなさまざまな仕事をこなすなかで、仕事に追われたり自身の適正に疑問を感じたりして、悩みを抱えてしまうようです。

では、具体的にどのような性格の人が「保育士に向いてない」と思いやすいのでしょうか。ここからは、「保育士に向いてない」と思ってしまう人の特徴や性格について解説します。

体力に不安がある

子どもと一緒に走り回ったり、抱っこやおんぶをしたり、行事の準備で思いものを運んだりと、保育士の仕事にはかなりの体力が必要です。そのため、体力に不安を感じている人は、「保育士に向いてない」と思いやすいでしょう。
しかし、体力は業務をこなすなかで少しずつついてくるもの。保育士としてそれ以上に大切なのは、日常生活のなかで自身の体調管理ができるかどうかです。

<保育士が行うべき体調管理>

  • 十分な睡眠時間を確保する
  • バランスのよい食事を心がける
  • 感染症対策として手洗いやうがいを徹底する

体調管理ができていないために、体調を崩してしまったら元も子もありません。逆にしっかりと体調管理ができていれば、体力がなくても保育士として活躍することは可能です。

汚れることに抵抗がある

自分の体や衣服が汚れることに抵抗がある人も、「保育士に向いてない」と感じてしまう傾向にあります。

保育園で働いていれば、子どもが食べ物をこぼしたり、おもらしをしたりすることは、日常茶飯事です。おむつ交換や汚物処理、清掃作業も保育士の仕事であるため、汚れるのが苦手だからといって避けて通ることはできません。保育士として働く以上、仕事中に汚れる場面が多いことは覚悟しておきましょう。

最初は苦手だったとしても、繰り返し経験するうちに汚れることへの苦手意識がなくなる可能性もあります。
「自分を変えるチャンス」と気持ちを切り替えて、苦手な仕事にも積極的に取り組んでみてください。

人と話すことが苦手

保育士に求められる適性として一般的に知られているのは、「人が好きであること」「コミュニケーション能力が高いこと」などです。そのため、人と接するのがそれほど得意ではない場合は、「保育士に向いてない」と感じるかもしれません。

保育士は子どもや保護者はもちろん、近隣住民などともやりとりする機会があります。そのため、誰からも好感を持たれるように笑顔でコミュニケーションを取ることは、保育士にとって必要なスキルと言えるでしょう。

人前で話すことに慣れていないと、最初は緊張するかもしれませんが、まずはあいさつや傾聴を心がけることからはじめてみてください。何度か会話をするうちに少しずつリラックスできるようになり、自ずとコミュニケーション能力が身につくはずです。

子どもに苦手意識が出てきた

「子どもが好きなこと」が、保育士として働くための必須条件だと考えている人は少なくありません。しかし、保育士のなかには、なかなか言うことを聞いてくれない子どもにイライラを感じ、「子どもが好きなのかわからなくなった」「子どもに苦手意識が出てきた」という人も見られます。そして、子どもに苦手意識を持ってしまった人は、「保育士に向いてない」と思いがちです。

「子どもが好きなこと」は保育士に必要な適性の1つですが、保育士の仕事で何より大切なのは、子どもと真剣に向き合うことです。だからこそ、悪いことをしたらきちんと指導する厳しさも、保育士に求められる資質となります。子どものためになる行動を取れるのなら、多少の苦手意識があっても保育士として活躍できるでしょう。

時間はかかるかもしれませんが、子どもと真剣に向き合い、信頼し合うことで苦手意識を払しょくできる可能性もあります。

職場の人間関係がうまくいかない

男性保育士が増えているとはいえ、保育の現場はいまだに女性中心です。保育士のなかには、女性特有の人間関係の難しさに悩んでいる人も多いでしょう。また、保護者からの理不尽なクレームが原因で、職場の人間関係がぎくしゃくすることもあります。

その結果、やる気やモチベーションが低下してしまい、「保育士に向いてないのでは?」と考える人も少なくありません。

職場の人間関係で思い悩んだときは、仕事中にやりがいを感じた場面などを振り返りながら、前向きな気持ちに切り替えましょう。「でも」「どうせ」とネガティブに考えても、現状を打開することはできません。うまくいかないときこそ、「これは自分が成長するために必要な試練なのだ」と前向きにとらえることをおすすめします。それでもつらいときは、気兼ねなく話せる同僚や友人、家族に相談するとよいでしょう。

「保育士に向いてない」と決めつける前に考えたいこと

保育士とこども

ここまで、「保育士に向いてない」と思ってしまう人の特徴を紹介してきましたが、上記に当てはまるからからといって、本当に保育士に向いてないわけではありません。

親や子どもに個性があるように、保育士にもさまざまな個性があります。「外遊びは苦手でも絵本の朗読は得意」「人と話すことは苦手だけど書類作成は得意」など、個性を発揮して働けば、必ず社会や職場に貢献できるでしょう。

また、少やり方や意識を変えたり、何度も試したりしているうちに、不得意だったことが得意になるケースもあります。悩んだときは、自分に不足している部分や弱い部分ときちんと向き合い、克服に努めることで成長につなげていってください。

それでも「保育士に向いてない」という思いが消えなければ、自分自身ではなく外的な要因に目を向けてみる必要があるかもしれません。以下は、代表的な外的要因とその対処方法です。

保育士ではなく働いている保育園が向いてない可能性がある

毎日出勤することが苦痛に感じる場合は、「自分は保育士に向いてない」と感じた最初のきっかけを思い出してみましょう。例えば、保育園の先輩や同僚から「あなたは保育士に向いてない」と言われたことはありませんか? もし言われたことがあるのなら、保育士という職業ではなく、勤めている職場の環境が向いてない可能性があります。

保育園あるいは保育士によって教育方針や特色はさまざまです。そのため、自分が思い描く保育像と園の方針やカラーが食い違ったり、他の職員と保育観が合わなかったりするケースはめずらしくありません。

そうしたケースでは、保育士に向いているかどうかに関係なく、職場の雰囲気に違和感を覚えたり、人間関係がぎくしゃくしたりすることがあります。

職場環境や人間関係が原因の場合は思い切って転職する

職場環境や人間関係が原因で、「保育士の仕事に向いてない」と感じているようなら、転職を考えるのも1つの方法です。保育園の方針や雰囲気になじめず、職場の人間関係も悪化している場合は、勤務する保育園を変えるだけで悩みを解消できる可能性があります。

基本的に、保育園の教育方針やカラーが合っていないと、自分の個性や強みを生かして働くのは困難です。合わない職場で無理して働き続けると、ストレスで心身に負担がかかるだけでなく、子どもにもよい影響を与えません。

「保育園の方針に納得できない」「頑張っても人間関係が改善されない」という人は、転職エージェントなどを利用して、自分の個性・強みを生かせる保育園、良好な人間関係を築ける保育園を探してみましょう。

繰り返しになりますが、「保育士に向いてない」と感じるのは、自分の適性の問題ではなく、まったく違う事柄が原因かもしれません。「こういう性格だから向いてない」と決めつける前に、今働いている保育園が「本当に自分に合っているのかどうか」についても、見直してみてください。

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まとめ

今回は、保育士に向いてないと感じている人の特徴や、仕事に悩んだときの対処法について解説しました。

体力に自信がなかったり、人と話すことが苦手だったりしても、「保育士に向いてない」と決めつけるのは早計です。子どもたちや保護者に個性があるように、保育士にも個性があります。「保育士に向いてない」と感じたときは、自分の個性と向き合い、その個性を生かせる職場や働き方を考えてみましょう。

それでも「保育士に向いてない」と感じる場合は、自分の思い描く保育像と勤務する保育園の方針・カラーが合っていない可能性があります。職場環境が原因で「保育士に向いてない」と感じているようなら、一度転職を検討するのもよいでしょう。