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学童保育指導員は、保育園や幼稚園と違って小学生が相手の仕事です。学童保育の子どもたちはある程度自立していることもあり、「教育」に携わっているという大きな実感を得ることができます。特別な資格も必要ないため、気持ちがあればすぐに働けることも魅力です。

しかし、学童保育指導員に限らず、仕事をする上で収入面は特に重要と言っても過言ではありません。はたして、学童保育はどれくらいの手取りが見込めるのでしょうか。

そこで今回は、学童保育指導員の仕事に焦点を当て、給料相場を詳しく解説します。あわせて、給料をアップさせるためのコツも紹介しているため、キャリアアップの参考にしてみてください。

学童保育指導員の給料相場

学童保育指導員は、専任職員(正規雇用)と非正規雇用(アルバイト・パート)の主に2つの雇用形態があります。そして、雇用形態によって給料は大きく異なります。もちろん、資格や経験の有無などによっても給料は変わるため、あくまでも参考程度にとどめ、詳細は求人ごとに確認することが大切です。まずは、学童保育指導員の給料相場を、専任職員と非正規雇用に分けて詳しく解説します。

専任職員の年収

専任職員として働く学童保育指導員の平均年収は、約300万~340万円です。

※「マイナビ保育士」に記載されている求人情報を参考に算出しています (出典:マイナビ保育士「学童施設の保育士求人一覧」 https://hoiku.mynavi.jp/r/wd_40010009/

園で働く保育士と同様、もしくはそれよりも少し下がる程度と言えます。もちろん、資格を取得したりキャリアアップをしたりすることで、より高い給料が得られます。

また、園で働く保育士と比べると、学童保育指導員の方が働きやすい傾向にあります。これには、「労働時間」が大きく関係します。

園で働く保育士は、基本的に朝9時~17時ごろまで働きます。中には残業や持ち帰りの仕事をする保育士も珍しくありません。一方で、学童保育指導員は、小学生が下校後に学童へと訪れるため、学童保育指導員は昼ごろに出勤して受け入れ準備をし始めます。14時ごろに子どもたちを出迎え、18時ごろに保護者のもとへと送り出すことが基本です。

こうした理由から、園で働く保育士より多少給料が下がったとしても、学童保育への転職を希望する人も多くいます。朝から夜まで子どもと接する保育園とは違い、学童保育では比較的ゆとりを持って勤務できるでしょう。

非正規雇用の年収

学童保育では、アルバイトやパートなど非正規雇用の指導員も少なくありません。

※「マイナビ保育士」に記載されている求人情報を参考に算出しています (出典:マイナビ保育士「学童施設の保育士求人一覧」 https://hoiku.mynavi.jp/r/wd_40010009/

一日に8時間、月に23日勤務したとすると、年収は約220万となります。非正規雇用は未経験でも採用されやすく、ライフスタイルに合わせて働きやすいというメリットがあります。しかし、雇い止めなどの不安を抱えることになり、昇給も正社員よりは望めません。

また、必ずしも非正規から正社員への登用を行っているとは限りません。将来のキャリアを見据えた上で、事前に求人を確認しておくようにしましょう。

学童保育指導員の給料は地域によっても異なる

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ここまで、専任職員・非正規雇用の場合と分けて学童保育の平均給料を紹介しました。しかし、給料は勤務地によっても大きく異なります。

東京や大阪などの大都市は、地方に比べて土地や物価が高い傾向にあります。そのため、最低賃金や平均年収も同様に高くなります。

とは言え、地方と言われる地域の中でも、場合によっては東京や大阪などの大都市よりも高い給料を得られる施設も当然存在します。行政や地域の特性によって、子育て環境や保育士・保育指導員の需要に差があるため、一概に「人口の高い都市は給料が高い」とは言えないことを覚えておきましょう。

給料をアップさせる3つのコツ

求人を探す女性

施設によって大きな差があるものの、やはり学童保育指導員は、他の仕事と比べると給料が低い傾向にあります。その理由として、国からの補助金が不十分であり、低賃金労働が慢性化してしまっていることが挙げられます。

この事態を改善すべく、行政は2017年から「キャリアアップ処遇改善事業」を開始しています。この事業によって、勤務する職員の経験に応じて補助金が増額されるようになりました。

また、別途で独自の支援策を講じている自治体もあり、学童保育指導員の待遇は徐々に改善されつつあります。個人のやる気次第では、給料アップも期待できるでしょう。最後に紹介する3つのポイントを押さえて、ぜひキャリアアップを目指してください。

資格を取得する

学童保育指導員として働くために、必要な資格はありません。しかし「放課後児童支援員」の資格を取得することで、就職の際に有利となり、好待遇を受けられる可能性があります。

放課後児童支援員とは、2015年度より新たに作られた、学童保育のための専門資格です。従来では、学童保育に関わる人のすべてを「放課後児童指導員」と総称してきましたが、今後は有資格者のみが「放課後児童支援員」として区別されます。

現在、放課後児童クラブ(あるいは学童クラブ・児童館など)には、放課後児童支援員を最低でも2名配置することが義務付けられています。したがって、放課後児童支援員は、事業所を運営する上で欠かすことができない人材となるでしょう。

資格を取得するためには、保育士資格を有するなど一定の条件を満たし、かつ自治体が行う研修を受講する必要があります。受講期間は概ね2~3ヶ月で、継続する意志さえあれば取得は難しくありません。

役職に就く

放課後児童支援員の資格者になると、役職に就く可能性も見えてきます。通常の場合、まずはリーダーとして他の学童保育指導員をまとめる存在となり、その後は施設長やエリア長といった管理職へと昇進します。役職に就けば、より多くの給料を得ることができるでしょう。

多くの仕事がそうであるように、ただスキルを磨くだけではなく、積極的に自身のやる気をアピールすることは、昇進への近道です。加えて、指導計画やコミュニケーションなど、「リーダーシップの基礎となる能力」を伸ばせるよう努力しましょう。

就職・転職する

今の職場では限界があると感じた場合、迷わず転職することもひとつの手です。

ここまで説明したように、給料だけではなく、施設への補助金も自治体によって異なる場合があります。また、公営・民営の違いや施設の規模によっても、給料は大きく変わるでしょう。

前述したように、学童保育指導員は拘束時間が少なく、他の施設形態で働く保育士よりも働きやすいことが魅力です。これまで、アルバイト・パートの非正規雇用として働いていた人は、思い切って就職してみるのも良いでしょう。

マイナビ保育士などの求人サイトでは、好待遇で経験者を歓迎している施設が多数存在します。「次は正社員として働きたい」と考えている人にとって、就職のハードルは低いと言っても過言ではありません。

学童保育指導員の求人を探す際のポイント

最後に、これから学童保育の仕事に就職、あるいは転職をする方に向けて、学童保育指導員の求人を探す際のポイントを解説します。

〇給料について 学童保育指導員の求人・募集を探す際、多くの人は「月収・年収」を初めに確認するでしょう。しかし、実際の年収は賞与や手当の金額、さらに経験の有無やスキルなど、多くの要素によって変わります。求人情報に記載の給料を必ず受け取れるわけではないため、面接時には必ず確認しておきましょう。

〇福利厚生について 学童保育指導員の待遇が改善されつつある現在、手厚い待遇を準備している職場も少なくありません。特に新卒の場合、高い給料を得ることは困難ですが、給料の高さだけを重視して求人を選ぶと、後になって「働きづらさ」を感じてしまう可能性もあります。 そのため、福利厚生も給料と同様に重視して探しましょう。

〇残業手当の有無について 学童保育指導員は、一般的な保育士と比べて残業が少ない傾向にありますが、「絶対に残業のない仕事」はありません。やむを得ず、定時後も働くケースは珍しくないため、あらかじめ残業手当が付くかどうかを確認するようにしましょう。
また、マイナビ保育のサイトでは、地域ごとに数多くの求人情報を掲載しています。「男性OK」や「新卒OK」など、細かい条件での検索もできるため、一人ひとりにぴったりの職場もすぐに見つかるでしょう。

まとめ

ここまで、学童保育指導員の気になる給料事情や、給料アップのコツ・求人探しのポイントを詳しく解説しました。学童保育指導員は働きやすさが魅力なため、給料だけでなく労働環境も重視するという人にぴったりの仕事と言えるでしょう。 「給料が低い」と言われてきた学童保育指導員ですが、待機児童問題が顕在化する近年、待遇も少しずつ改善されつつあります。まだまだ高収入の仕事とは言えないものの、好条件で働ける学童保育は増えてきているため、積極的に求人を探してみてください。