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現在、幼稚園で活躍している多くの先生は、「子どもに関わる仕事がしたい」「教育に携わりたい」など、前向きな気持ちで幼稚園教諭を志望した方がほとんどでしょう。しかし、様々な理由により「幼稚園教諭を辞めたい」と悩んでいる方が珍しくありません。

そこで当記事では、幼稚園教諭の退職時に考えるべき事柄について解説します。さらに、円満退職の方法も併せて紹介するため、幼稚園教諭を辞めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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幼稚園教諭が仕事を辞めたいと感じる3つの理由

幼稚園教諭はやりがいのある仕事ですが、仕事の難しさ・大変さから、「幼稚園教諭の仕事を辞めたい」と感じる方は珍しくありません。幼稚園教諭が仕事を辞めたいと感じる理由は人によって様々ですが、主な理由として次の3つが挙げられます。


①休憩時間が取りにくいこと

幼稚園は、小学校などと比べて子どもが施設にいる時間が短いため、幼稚園教諭の仕事は「それほど忙しくない」と思われがちです。しかし実際には、事務作業や準備作業が多く、休憩時間を取りにくい職場が存在します。

また、幼稚園の中には、残業時間が長いところもあります。毎日の残業時間が長いことで、疲労を溜め込んでしまう方は少なくありません。


②園内の人間関係に対する悩み

幼稚園は女性が多い職場であるため、男性と女性の比率が同程度の職場よりも、人間関係が複雑な傾向にあります。キャリアによる上下関係や派閥のある職場は珍しくありません。先生どうしの関係が複雑であることにより、人間関係に悩みを抱えて、幼稚園を辞めたいと感じる方がいます。


③保護者からのプレッシャーやクレーム対応

幼稚園では小さな子ども達を預かっているため、小学校や中学校などと比べて保護者からのプレッシャーを受けやすい傾向です。また、モンスターペアレントと称される保護者も存在します。クレーム対応に疲れて、幼稚園教諭を辞めたいと感じる先生は珍しくありません。

退職を決心するべきタイミング

幼稚園教諭を辞めたいと感じる理由は様々ですが、「子ども達と触れ合い、幼児教育を行う」というメインの仕事内容に辞めたい原因がある方は、ごく少数です。
多くの場合、クレーム対応など幼稚園教諭の仕事に付属する業務や、人間関係・業務量の多さが、仕事を辞めたいと思う原因となっています。

退職を決心するタイミングとしては、幼稚園教諭を続けたい理由が本当になくなってしまったときがベストです。なお、「幼稚園教諭の仕事で心身ともにストレスを感じ、体調を崩してしまった」など限界状態となる前に、適切なタイミングで退職を決断しましょう。

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幼稚園教諭を辞めたいときに考える次のステップ

積み木

幼稚園教諭を辞めたいと考えている方の中には、次のステップについて悩んでいる方が多いでしょう。「幼稚園教諭を辞めたい」と感じたときには、退職以外にも様々な選択肢があります。
ここでは、「幼稚園教諭を辞めたい」と思ったときに選択できる代表的な3つの選択肢について、詳しく解説します。

雇用形態を変える

「仕事量の多さ」や「勤務時間の長さ」が主な原因で、現在の幼稚園を辞めたいと感じている方は、まず現在の職場で雇用形態を変えて働くことを考えてみましょう。正社員からパートやアルバイトといった雇用形態に変更することで、労働時間を短縮し、自分が抱える業務の量を減らすことができます。

雇用形態を変えることで、収入が下がってしまう可能性はありますが、社会保険などは一定の条件を満たせば加入できます。自分の状況に合った雇用形態に変更できるか否かについて、雇用形態を変えた後の待遇と併せて、勤務先と相談しましょう。

幼稚園によっては、「通常保育の時間のみ」「補助教諭として」「プレ保育や延長保育のみ」など、柔軟な対応を期待できます。

第三者機関に相談する

残業時間の多さについて幼稚園に相談しても、現実には職場環境が改善されないことが多い傾向にあります。労働環境が改善されないことで退職を考えている方は、労働基準監督署などの第三者機関に相談しましょう。

第三者機関に相談するときには、労働時間や業務量の多さについて現状が客観的に確認できる証拠資料を準備してください。タイムカードや日々の日記を長時間労働の証拠として使用できます。第三者機関には匿名で相談・通報が可能で、是正勧告時にも通報者は明かされません。

転園・転職する

現在の職場で、辞めたいと感じる原因を解決することが困難な場合には、転園・転職を視野に入れて動き始めることをおすすめします。幼稚園教諭の仕事を続けたい方は、他の幼稚園が募集している求人情報を集めましょう。 転園後にミスマッチが分かり、後悔しないように、焦らずじっくりと吟味することが大切です。

幼稚園教諭とともに取得することが多い保育士資格があれば、保育園で保育士として働くなどの選択肢が選べます。保育関係の仕事以外にも、教育業界やサービス業など、幼稚園教諭の経験・キャリアを活かせる転職先は多数あります。

■子どもに関わる仕事
・幼児教室の先生
・子ども服の販売員(営業職)
・ベビーシッター
・障害児施設のスタッフなど

■コミュニケーション能力を活かせる仕事
・飲食店のスタッフ
・アミューズメント施設のスタッフ
・介護施設のスタッフ(介護職)
・企業の事務(事務職)など

上記の職業は、幼稚園教諭のスキルを活かせる職種の一例です。幼稚園教諭や保育士の転職を専門的に扱う転職エージェントなどのサポートを利用して、悔いが残らない転職活動を行いましょう。

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幼稚園教諭を円満退職するためには

保育園と〇×札

幼稚園教諭の仕事を退職し、転職活動を行うときには、現在の幼稚園を辞めたい理由を再度しっかりと考えることが大切です。退職理由を通して自分が不満に感じている点を整理し、新しい職場に求める条件の優先順位を決めて、転職で失敗するリスクをできる限り下げましょう。

また、転職活動とともに、現在勤務している幼稚園に可能な限り迷惑をかけないよう、退職の準備を進める必要があります。それでは、現在の職場を円満に退職するためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ここでは、スムーズに円満退職するためのポイントを3つ紹介します。

辞めるタイミングを考える

法律上、2週間前に退職届を提出すれば幼稚園を退職できますが、円満に退職するためには、辞めるタイミングを十分に考えましょう。幼稚園の年間スケジュールを考えると、年度末での退職がベストです。また、区切りとなる学期末も退職のタイミングとしてはふさわしいといえます。

年度末で辞める場合には、3ヶ月前~半年前には退職する旨を上司に伝えることが理想です。仕事の引継ぎには時間がかかるため、3ヶ月以上前に退職の意思を伝えることで、現在の勤務先に迷惑をかけずに済みます。

後任にしっかりと引継ぎをする

上司に退職する旨を伝えて、退職時期が決まった後は、後任の先生が困らないようにしっかりと引継ぎを行ってください。自分が担任を受け持ったクラスの園児達や保護者の性格・特徴、クラスの様子など、伝える内容を漏れのないようにリストアップしましょう。

口頭での伝達に加えて、保育日誌などをもとに作成した引継ぎノートなど、書面での記録を用意しておくことがおすすめです。自分の退職後も、現場に残る同僚達がスムーズに仕事を行えるように、最後まで責任を持って業務にあたりましょう。

保護者や子ども達への伝え方を決める

幼稚園に通う子ども達にとって、幼稚園の先生は特別な存在です。大好きだった先生が突然いなくなると、不安を感じる子どもがいます。子ども達や保護者に心配をかけてしまうとともに、幼稚園に不信感を抱かせてしまう恐れがあるため、伝え方には注意が必要です。

保護者や子ども達に退職することを伝える場合は、必ず上司に伝え方を相談しましょう。退職のことを伝えた後も、今までと変わらず明るい笑顔で子ども達や保護者と接することを心がけてください。

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まとめ

幼稚園教諭を辞めたいと感じる理由は様々ですが、辞めたいと感じたときは、自分の素直な気持ちと向き合うことが大切です。仕事量や労働時間の多さが辞めたい原因であれば、雇用形態の変更や第三者機関への相談といった方法で解決できる可能性があります。

退職を決意した場合は、新しい職場に求める条件を定めて、転園・転職活動を始めてください。退職のタイミングを考えたり、業務の引継ぎをしっかりと行ったりして現在の職場を円満に退職し、新しい職場で自分らしい生活・働き方を実現しましょう。