全国的に人手不足が問題となっている保育士は、「忙しそう」「年間休日が他の業種に比べて少なそう」というイメージを多く持たれています。
実際に、保育士が足りていない施設の場合は、持ち帰りの業務やサービス残業を行うこともあり、当然年間休日が少ないケースもあるでしょう。
保育士として活躍したいものの、プライベートの時間もしっかり確保したいという方は、「年間休日120日以上」の保育士求人を探すことがおすすめです。
当記事では、保育士の平均年間休日数や有給休暇日数について紹介します。
さらに、年間休日が120日以上ある保育園が持つ特徴や、「年間休日120日以上」の保育士求人を探す際のポイントも解説するため、無理なく保育士として働きたいという方はぜひ参考にしてください。
目次
「年間休日120日以上」の保育士求人は存在する?
そもそも「年間休日120日以上」は、完全週休二日制の保育施設で働き、かつ国民の祝日の総数である16日分もしっかり休めている働き方です。
完全週休二日制で働いた場合の休日数は104日となるため、土日や祝日などに出勤しても、有給休暇などを取ることができれば120日以上の休日となります。
また、夏季・年末年始休暇といった長期休暇を足すことで、120日以上となることもあるでしょう。
しかし、人手不足問題が深刻とされている保育士は、年間休日数が120日以下となることも珍しくありません。
実際に平日の定時のみでなく、さまざまな時間帯で保育が必要となっている現状を考えると、保育士の休日が安定して取れないこともうなずけるでしょう。
とは言え、年間休日が120日以上を達成している保育施設は少なからず存在します。
祝日もカレンダー通りに休むことができ、有給休暇などが取りやすい環境であれば、より休日の多い働き方を目指すことが可能です。
保育士が臨時職員として働くメリット3選
では、実際に保育士の平均年間休日数と平均有給休暇取得日数を見てみましょう。
独立行政法人福祉医療機構が2017年に発表した「保育人材に関するアンケート」によると、保育士の平均年間休日数は、「101日以上106日未満」が20.9%と最も高い割合となります。
対して最も低い年間休日数は、「116日以上121日未満」の8.9%です。
(出典:独立行政法人福祉医療機構「「保育人材」に関するアンケート調査結果」/https://www.wam.go.jp/hp/Portals/0/docs/gyoumu/keiei/pdf/2018/170523hoiku_data_2.pdf)
「101日以上106日未満」という日数は、完全週休二日制で働くと年間休日数が104日になることから、3~4ヶ月に一度は週休二日ではない週がある可能性が伺えます。
また、全国保育協議会が2017年に発表した「全国保育協議会会員の実態調査」の結果によると、有給休暇の平均取得日数は全体では「3〜6日」の割合が全体の約30%と、最も高いことがわかります。
次に「7〜9日」の割合が高く、2項目で全体の半数を超える結果です。
しかし、民営の保育施設のみに絞って取得日数を見ると「10〜15日」が最も高い割合を占めます。
(出典:全国保育協議会「全国保育協議会会員の実態調査報告書 2016」/http://www.zenhokyo.gr.jp/cyousa/h29_06/201706.pdf)
通常は、有給休暇は勤続半年以上であれば年間10日間取得可能です。
ただし、勤続年数や雇用形態により取得可能日数が異なります。
保育士は休みが取りにくい仕事という印象もありますが、上記のデータを見る限り、保育施設によってはしっかりと休暇を取得できることがわかります。
しかし、運営元により福利厚生面や休暇制度は異なるため、事前に調べておくことが大切です。
保育士の確保・充実が最重要課題である保育園の場合、休みが取りにくい労働環境が多いことも事実ですが、「年間休日120日以上」の保育園も実際に存在します。
また、上記の平均年間休日数と有給休暇の平均取得日数のデータは数年前のものであるため、一刻も早い保育士の人材不足問題の解消が急がれている現在では、より柔軟となっている可能性も高いでしょう。
「年間休日120日以上」の保育園が持つ特徴
前述のとおり、年間休日120日以上の働き方ができる保育園は実際に存在します。
プライベートの時間をきちんと確保しながら働きたい方は、「年間休日120日以上の保育園が持つ特徴」を把握しておきましょう。
年間休日120日以上の保育園は、多くの保育園とは異なる労働環境を作っている点が特徴です。
ここからは、「年間休日120日以上」の保育園が持つ特徴を、詳しく紹介します。
完全週休二日制が採用されている
完全週休二日制が採用されていれば、年間104日の休日が確定します。
年間104日の休日に、祝日や夏季休暇などの休暇を足すと、年間休日120日となる可能性は高いと言えるでしょう。
そのため、保育士の求人情報を確認するときは、「完全週休二日制」や「土日休み」などのワードで絞り込んだり、「休日・休暇」欄をチェックしたりして、まず確認することが大切です。
とは言え、中には制度自体が存在しても活用されていないなど、実績のない場合も考えられます。
面接時や園の見学時などで、実際に働いている保育士の勤務時間や勤務日数を質問することもおすすめです。
保育士の人手が足りている
仕事とプライベートの両立を重視する場合、保育士の人手が足りている保育園を選ぶことが重要です。
保育士の人手が足りていれば、完全週休二日制となることも多く、有給休暇も取得しやすくなります。
それだけでなく残業や持ち帰りの業務なども少なくなり、十分なプライベートの時間を確保することが可能です。
また、保育士が足りていれば休日を交代で取得することが容易となるため、年間休日の取得日数も高いと言えるでしょう。
しかし、求人情報をチェックするだけで人手不足を確認することは困難です。
そのため、面接時などで保育士の人数について聞いておくのも良いでしょう。
有給休暇の取得率が高い
120日以上の年間休日を実現している保育園は、園から有給休暇の取得が推進されており、職員全体の有給休暇取得率も高い傾向にあります。
有給休暇の取得がしやすいという点は、プライベートの時間も大切にしたい保育士にとって、働きやすさを感じられる大きなメリットです。
有給休暇の取得率は、求人情報に記載されている場合もあるため、チェックしておきましょう。
「年間休日120日以上」の保育士求人を探す際のポイント
年間休日120日以上の園で働きたい保育士の方は、下記のポイントをおさえて就職・転職活動をすることで、希望に近い求人が見つかるでしょう。
〇年間休日数の実績情報を開示しているか
前述のとおり、求人票・求人情報では保育園側が年間休日数の実績情報を開示しているケースがあります。
昨年度の年間休日数の実績や、平均値などを公開しているということは、労働環境に対して配慮のある園である可能性も高いと言えるでしょう。
実際に120日以上ではなくても、有給休暇の取得実績などの情報を公開していれば、労働環境に配慮のある保育園であることがわかります。
〇深刻な人材不足問題を抱えていないか
年間休日が不足していたり、有給休暇が取得しにくくなったりする大きな要因は、主に「人材不足」です。
園の保育士が十分に足りている状態であれば、保育士それぞれの休日が不足することはありません。
しかし、求人情報のみで年間休日数や人材問題を判断することは難しい場合もあります。
そのため、面接や園見学などにおいて、実際の働き方について質問することをおすすめします。
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まとめ
保育のプロである保育士は現場から常に求められていますが、保育士として就職・転職する際には、労働環境を十分に確認して就職・転職活動をすることが大切です。
年間休日120日以上の保育士求人を探すなら、求人件数も豊富な「マイナビ保育士」を利用し、こだわり条件などで自分の理想に合わせて求人を検索しましょう。
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