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令和2年12月時点で、滋賀県は人口が約141万人とそれほど多くないものの、隣接する京都府との関係性が強いことで知られています。湖東地域は京都府から転出する人の居住エリアとして人気があり、保育士として十分に活躍できる地域です。

滋賀県では保育士不足の解消に向けた取り組みを行っており、保育士実態調査を実施して現場の不満や改善への道筋を探っています。滋賀県で保育士として働く人は、滋賀県における保育士事情や各種補助・取り組みを把握しておきましょう。

滋賀県における保育士事情

滋賀県の保育施設では、休暇取得やスタッフ同士が意思疎通をしやすい環境の整備など、保育士の職場定着に向けた取り組みが行われています。保育施設は給与改善にも前向きであり、保育士需要は高いことが特徴です。

まずは、滋賀県における保育士事情を、勤務時間・給料相場・求人状況を紹介します。

勤務時間

滋賀県における保育士の勤務時間は、下記の通りです。

男性 169時間
女性 162時間
男女計 162時間

出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

男性・女性・男女計における勤務時間は、162時間~169時間の範囲となっています。1日8時間のフルタイム勤務とすると約20日~21日分であり、1か月の労働時間としては標準的な数字です。保育士は激務となることが多いものの、滋賀県では働きやすい環境を整えられていることが分かります。

また、滋賀県が実施した保育士実態調査によると、現役保育士の残業時間は一週間あたり1時間未満が最も多く、次いで一週間あたり1~4時間が多くなっていました。滋賀県の保育士は残業時間が多くなりすぎず、無理なく働けることが特徴です。

(出典:滋賀県「滋賀県保育士実態調査報告書概要版」/ https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5162459.pdf

給料相場

滋賀県は京都府や大阪府と地理的に近く、給料相場を両府と比較したい人も多いでしょう。ここでは、滋賀県における保育士の給料相場を、全国の給料相場と比較して紹介します。

滋賀県 約411万円
全国 約363万円

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

滋賀県における保育士の給料相場は約411万円であり、全国平均の約363万円と比べて高給の傾向です。厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、滋賀県の保育士平均年収は全国1位であり、東京都の約410万円・神奈川県の約392万円よりも高給となっていました。

滋賀県における保育士の平均年収は全国平均よりも高いため、県内の保育士は高年収を期待できるといえます。ただし、保育士が受け取る給料は本人の年齢・キャリアや、施設規模によって変動することに注意してください。

求人状況

滋賀県では令和2年10月1日時点で732人の待機児童が発生しています。待機児童数は令和元年10月1日時点に比べて546人減少したものの、待機児童ゼロには至っておらず、保育施設や保育人材の確保が急務となっている状況です。

出典:滋賀県「保育所等入所待機児童数」/https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5218662.pdf

滋賀県が進める保育士への補助・取り組み

滋賀県が進める保育士への補助・取り組み

保育士として働く際は資格取得や就職準備などに費用がかかり、金銭面に不安を抱える人も少なくありません。滋賀県は保育士に対する補助・取り組みを多く行っているため、積極的に利用することがおすすめです。

以下では、滋賀県の保育士として働く際に利用できる制度を3つ紹介します。

滋賀県就職準備金貸付事業

滋賀県就職準備金貸付事業は、保育士資格を持ちながら現在保育士として働いていない人の再就職支援を目的として、就職準備に必要な資金を貸付する制度です。

滋賀県就職準備金貸付事業の概要は、下記の通りです。

対象者 下記の全ての応募要件を満たす人
・保育所等を離職した、もしくは保育所等や保育事業の勤務経験がない
・指定の保育所等に新たに勤務し、保育士として週20時間以上を従事する
・滋賀県保育士修学資金を利用中ではない
・滋賀県保育士修学資金の就職準備金加算を受けたことがない
貸付額 40万円以内(令和2年度の額・1人1回限り)
返還免除の条件 指定の保育所等において、継続して2年間を保育士の仕事内容に従事する

出典:滋賀県「保育士を応援する貸付制度について」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kosodatekyouiku/kosodate/15571.html

本制度の貸付額は、保育士の有効求人倍率によっては年度ごとに変わる可能性があります。令和2年度における貸付額の上限は40万円であるものの、利用者は制度の募集要項を必ず確認しましょう。

滋賀県保育士修学資金貸付事業

滋賀県保育士修学資金貸付事業は、滋賀県における保育士人材の確保を目的として、保育士養成施設に在学する学生に修学資金の一部を貸付する制度です。

対象者 下記の下全ての応募要件を満たす人
・指定の養成施設に在学し、卒業後は滋賀県内の保育所等で保育業務に従事する意思がある
・他団体等による同様の修学資金貸付を利用していない
・優秀な学生であり、経済的理由などにより修学資金貸付が必要と認められる
補助金 修学資金:月5万円以内(上限2年間)
入学準備金:20万円以内(入学時に貸付)
就職準備金:20万円以内(卒業時に貸付)
生活費加算:加算条件を満たす対象者のみ
返還免除の条件 養成施設の卒業後、1年以内に保育士登録を行い、指定施設で原則5年間を保育士の仕事内容に従事する

出典:滋賀県「保育士を応援する貸付制度について」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kosodatekyouiku/kosodate/15571.html

本制度を利用する際は、通学する養成施設が対象施設に該当していることを確認しましょう。返還免除の条件においても勤務する施設が指定されているため、返還免除を申請する場合は就職する施設を選ぶ必要があります。

保育士資格取得支援事業

保育士資格取得支援事業は、滋賀県保育士資格等取得支援事業の一環として、幼稚園教諭免状保有者や無資格で保育所等に勤務している人の保育士資格取得を支援する制度です。ここでは、保育士資格の取得を目指す個人に対する補助について説明します。

保育士資格取得支援事業の概要は、下記の通りです。

対象者 ・認可外保育施設保育士資格取得支援事業
県内の認可外保育施設で常勤職員として勤務している、保育士資格を有していない人

・保育教諭確保のための保育士資格取得支援事業
県内の幼保連携型認定こども園において常勤職員として勤務する、保育士資格を有していない幼稚園教諭免許状の保有者

・幼稚園教諭免許状を有する者の保育士資格取得支援事業
保育士資格を有していない幼稚園教諭免許状の保有者であり、特例制度によって保育士資格を取得する人

・保育所等保育士資格取得支援事業
県内の保育所等で常勤職員として勤務している、保育士資格を有していない人
補助金 ・認可外保育施設保育士資格取得支援事業/保育所等保育士資格取得支援事業...養成施設受講にかかった経費の1/2(上限10万~30万円)

・保育教諭確保のための保育士資格取得支援事業/幼稚園教諭免許状を有する者の保育士資格取得支援事業...養成施設受講にかかった経費の1/2(上限10万円)

出典:滋賀県「滋賀県保育士資格等取得支援事業について」/https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kosodatekyouiku/kosodate/315162.html

本制度の対象者は、保育士資格の取得後も対象施設で1年以上勤務することが定められているため、注意してください。

【滋賀県】保育士求人を探す際のポイント

保育士求人を探す際のポイント

最後は、滋賀県において保育士求人を探す際のポイントを3つ紹介します。

〇保育士経験が乏しい場合は未経験OK・新卒OKの求人を選ぶ

保育士として新しく働き始める場合は、未経験OK・新卒OKの求人がおすすめです。未経験者歓迎の施設は新人教育や研修をしっかり行うため、保育士経験が浅い人も働きやすいといえます。

〇小規模保育園の施設形態は高収入を提示しているケースが多い

滋賀県の小規模保育園では、月収額25.9万円や28万円を提示して求人募集している施設が多い傾向です。賞与や各種手当の支給もあり、高収入で働くことができます。

〇キャリアアップを目指す人は資格取得やキャリア支援充実の施設を選ぶ

滋賀県における各種補助制度の対象施設を選ぶことで、スムーズなキャリアアップが実現できます。

滋賀県で保育士求人を探すなら、滋賀県の保育士求人を数多く保有する「マイナビ保育士」がおすすめです。マイナビ保育士ではアドバイザーによるサポートや相談対応を行っているため、保育士の就職・転職活動を効率的に進められます。滋賀県の保育士求人探しは、マイナビ保育士をご利用ください。

まとめ

滋賀県は保育士支援や給与改善を前向きに進めていて、保育士の働きやすい環境を整えていることが特徴です。滋賀県における保育士の勤務時間は162時間~169時間と標準的で、給料相場は約411万円であり、全国1位の水準となっています。

滋賀県の実施した保育士実態調査では、保育士需要の高い状況であることが伺えます。滋賀県で保育士として働く際は、県による保育士への補助・取り組みを利用することがおすすめです。滋賀県の保育士求人を探すポイントを踏まえて、マイナビ保育士で保育士の就職・転職を成功させましょう。

※当記事は2021年1月現在の情報を基に作成しています