202103_industry_01.jpg

保育士の業種・職種は、公的書類や転職活動の際に記載が必要です。

しかし、保育士の業種・職種に関する正式な記載方法や、業種と職種の違いについて分からない人も多いのではないでしょうか。

当記事では、保育士の業種・職種の正しい書き方について説明しています。サービス業との違いや、転職の際に保育士資格を活かせる職種についても紹介しているため、現在保育士として働いている人や転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

保育士の業種・職種は何?

保育士の業種・職種について知るために、「業種」と「職種」の違いについて理解しましょう。

業種とは 「事業の種類」のことで、企業が属する業界を示します。総務省が示す「日本標準産業分類」の大分類では、公務と分類不能を除き、18種類に分別されています。
職種とは 「職業の種類」のことです。各個人が担当する役割を指し「営業職」「事務職」などに分類できます。

例えば「製造業の事務職」「情報通信業のエンジニア」などのように、業種と職種を用いて自分の仕事内容を伝えることができます。

保育士の業種

保育士の業種を正しく記載する際は、日本標準産業分類を参考にしましょう。

以下は、日本標準産業分類による保育士の業種です。

大分類 医療・福祉
中分類 社会福祉事業(社会保険・社会福祉・介護事業)
小分類 児童福祉事業

(出典:総務省「日本標準産業分類」/ https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/sangyo/02toukatsu01_03000044.html#p

以上の分類から、保育士の業種は「児童福祉事業」と記載することが適切と言えます。

また、厚生労働省が示す「社会福祉事業」における分類では、保育業は「第2種社会福祉事業」に位置づけられています。

(出典:厚生労働省「生活保護と福祉一般:社会福祉事業と社会福祉を目的とする事業」/ https://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/shakai-fukushi-jigyou1.html

そのため、保育士の業種として「医療・福祉業」「社会福祉事業」などど記載しても、問題はありません。

保育士の職種

保育士の職種は「保育士」であるため、職種欄にも「保育士」と記載しましょう。オンライン回答など、選択肢の中に保育士の項目がない際は、「その他」を選んでください。

また、公立保育園で働く公務員保育士の場合は、職種として「公務員」を選んでも問題はありません。ただし、自分の職業を正しく相手に伝えるためにも、基本的には「保育士」と記載したほうがよいでしょう。

保育士は「サービス業」ではない

保育士の業種・職種として、よく勘違いされやすいものに「サービス業」があります。基本的に保育士は、サービス業には分類されないため注意してください。

保育士の業種・職種がサービス業として勘違いされやすい理由の一つに、「認可外保育園・私営の認定こども園などが増加していること」が挙げられます。令和2年における厚生労働省のデータによれば、認可外保育園は2017年から2018年の間で約2,400施設も増加しています。

(出典:厚生労働省「平成30年度 認可外保育施設の現況取りまとめ」/ ​https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000654374.pdf

認可外保育園には、事業所内保育施設やベビーホテルなどが含まれ、保育ニーズに応じた自由な運営ができる点が特徴です。また、私営の認定こども園は、公立の保育園と比較して延長・休日保育などのサービス面が充実している傾向にあります。

認可外保育園や私営の認定こども園で働く保育士は、サービス業に近い対応が求められ、シフト制で出勤する職場が多い傾向です。そのため保育士業界全体として、保育士がサービス業と勘違いされやすくなっています。

保育所は、社会福祉事業として子どもを預かる施設です。サービスや形態が多様化しても、福祉業としての性質は変わりません。よって、保育士はサービス業ではなく、児童福祉事業となります。

保育士に関連する主な職種4つ

保育士と子供たち

保育士が活躍できる職場は、保育園以外にもあります。保育士資格を活かして、さまざまな職種に就くことが可能です。

現在、保育園の職場環境が合わないと感じており転職を検討している人は、保育士資格を活用できる職場も検討するとよいでしょう。

以下では、保育士に関連する主な職種を4つ紹介します。

ベビーシッター

ベビーシッターとは、依頼者の自宅や託児所などで子どもを預かり、保育を行う仕事です。派遣会社に登録するケースが一般的ですが、個人事業主として開業することもできます。

ベビーシッターとして働く際に、特別な資格は必要ありません。しかし、保育士資格を所持していることで依頼者からの信頼を得ることができるため、ベビーシッターとして働く上で保育士は有利と言えます。

ベビーシッターとして働くメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット ・個人で働くことができる
・1回の勤務につき2~3時間程度から働くことができる
・保育人数は1~2人となることが多いため、子どもとじっくりと向き合える
デメリット ・勤務地が毎回異なる
・家事代行や保育園への送迎なども業務内容に含まれる
・パートや派遣社員など、雇用形態により月収に差がある

ベビーシッターは、勤務時間・勤務場所が毎回異なっても問題なく、個人で仕事を行いたい人に向いています。育児経験者にもおすすめの仕事です。

乳児院保育士

乳児院とは、保護者が養育できない1歳未満の乳児を預かる社会的養護施設です。

預けられた子どもは、乳児院で24時間生活します。乳児院では、看護師・医師・家庭支援専門相談員・栄養士など、児童福祉法で定められた職種の職員が働いており、保育士もチームの一員として子どもの世話を行います。

乳児院保育士として働くメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット ・勤務地が毎回異なる
・乳児の親代わりとして成長を見守ることができる
・一般的な保育園に比べ、月収が高い傾向にある
デメリット ・さまざまな職種の人との協力が求められる
・24時間体制で子どもを見守るため、夜勤や土日勤務がある
・家庭復帰に向けて、保護者への支援や指導も行う必要がある

乳児院保育士は、1歳未満の子どもの親代わりとして働きたい人や、責任感を持ち職場の仲間と協力できる人におすすめです。

また、乳児院と似た施設として「児童養護施設」があります。児童養護施設は、おおよそ18歳までの子どもを対象とした施設であり、児童養護施設でも保育士として働くことが可能です。

医療保育士

医療保育士(病棟保育士)は、病院などの医療現場で勤務する保育士で、けがや病気で入院中の子どもの世話・心理的なケアを行う仕事です。医師や看護師と連携し、子どもが無事に退院を迎えられるようにサポートします。

保育士の資格があれば医療保育士として勤務することは可能ですが、「医療保育専門士」の認定資格があると就職の際に有利です。

医療保育士として働くメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット ・一人ひとりの子どもとじっくり向き合える
・残業・夜勤が少ない傾向にある
・保育士としてやや特殊なキャリアを積むことができる
デメリット ・ある程度の医療・看護知識が必要になる
・子どもの命に関わるため、強い責任感が求められる
・求人数は比較的少ない傾向にある

けがや病気の子どもを支えたい人や、医療関連職に興味がある人は医療保育士に向いているでしょう。

こども園保育士

保育士として、認定こども園で勤務することも可能です。

認定こども園は、保育園と幼稚園の良さを兼ね備えた施設で、保育と教育を同時に行うことが特徴です。

認定こども園の保育士として働くためには、保育士資格と合わせて幼稚園教諭資格が必要になるケースもあります。ただし、各こども園によって必要な資格条件が異なるため、保育士資格のみで勤務することも可能です。

認定こども園の保育士として働くメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット ・保育士と幼稚園教諭、両方の経験が積める
・0~6歳まで、乳幼児を含む多くの子どもたちと触れ合うことができる
デメリット ・保育と教育に携わるため、業務量が多い
・多くの同僚や保護者と関わるため、コミュニケーション能力が求められる

子どもの保育だけでなく教育にも積極的に携わりたい人は、認定こども園で勤務することがおすすめです。

まとめ

保育士の業種は、「児童福祉事業」もしくは「医療・福祉業」「社会福祉事業」となります。職種には「保育士」と記載し、選択式などで項目がない場合は「その他」を選んでください。

また、保育士はサービス業には当たらないため、公的な書類に業種・職種を記載する際は注意しましょう。

マイナビ保育士では、保育園以外にも保育に携わる仕事を多数取り扱っています。保育士の人で転職を考えている場合は、ぜひマイナビ保育士にご相談ください。