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子供を持つ保育士にとって、子供をどこに預けるかは大きな問題です。最近では、保育園に託児所が併設された、託児所付き保育園も増えています。託児所付き保育園は、職場と託児所の場所が近いため、突然のトラブルにすぐ対応できるなどさまざまなメリットがあります。

当記事では、保育士が託児所付きの保育園で働くメリット・デメリットを解説します。また、保育士が託児所付き保育園で働く際に注意すべきポイントも紹介するため、託児所が併設された保育園を探している保育士は、ぜひ参考にしてください。

自分の子供を勤務先に預けることはできる?

子供がいる保育士は、自分の子供を保育施設に預けて働く必要があります。しかし、一般的に保育資格の保有者が自分の子供を勤務先に預けることは、あまり歓迎されていないことが多く、同僚からの印象が悪いというケースも珍しくありません。実際に、自分の子供を勤務先の保育園に預けてトラブルが起きた人や、不快な思いをした人も存在します。

しかし、最近では勤務先に自分の子供を預けることを推奨している園も増えており、福利厚生の一環として人気です。「子育て支援有」「ブランク可」と記載がある求人情報は、託児所完備のところが多く、我が子が身近にいる安心感を得られるうえ、自分の育児経験を活かすこともできます。

保育園には認可保育園と無認可保育園があり、認可保育園の場合は自治体が入園する子供を選ぶため、自分の子供を入園させることは困難です。一方、近年増加している企業主導型保育施設などでは、子育て支援の一環として積極的に保育士の子供を受け入れる傾向にあります。

子供の預け先に悩んでいる保育士は、託児所を完備している保育園で働くことをおすすめします。託児所付きの保育園は自分の子供を預けて働く保育士が多く、同じ立場の仲間と悩みや苦労を共有することが可能です。

保育士が託児所付きの保育園で働くメリット・デメリット

家のイラストを持つ保育士

保育士か託児所付きの保育園で働く場合、メリットとデメリットがあります。それぞれのポイントを比較したうえで、託児所付きの保育園が自分に合っているかを考えることがおすすめです。

ここでは、保育士が託児所付きの保育園で働くメリットとデメリットを解説します。

メリット(1)問題が発生してもすぐに迎えに行ける

託児所付きの保育園で働く最大のメリットは、問題が発生してもすぐに子供を迎えに行けることです。子供は発熱や怪我など、小さなトラブルがよくあります。託児所付きの保育園なら、職場内に託児所があるため、子供の急な体調不良もすぐに対応できます。早退して迎えに行く時間もほとんどかかりません。

また、勤務先に子供を預けるため、託児所や保育スタッフについて把握しやすい点もメリットです。子供の体調が気になる日も話しやすく、場合によっては仕事の休憩時間などに様子を見に行くこともできます。

もちろん、普段の送り迎えに関する負担も大幅に軽減することが可能です。毎日の送り迎えが楽になることで、ストレスが軽減されるでしょう。

メリット(2)費用を抑えることができる

託児所付きの保育園に勤務している場合、託児所にかかる費用を抑えることができる場合があります。福利厚生の一環として、託児所の利用に関する補助がある職場では、託児所代の全額または一部を補助してもらえるケースも少なくありません。

また、延長保育を利用する場合、割引または無料となる託児所付き保育園もあり、託児所の利用にかかる費用を抑えることができます。子育てにかかる費用の中でも、託児所の費用は高い傾向です。職場に併設の託児所を利用することができれば、金銭的な負担を大幅に軽減できるでしょう。

託児所の利用に関する福利厚生は、園によってさまざまです。託児所に関する制度を利用する場合は、求人の応募要件を確認しておくことをおすすめします。

デメリット(1)子供を預けることに気を使う

職場に併設した託児所が福利厚生で利用できるとしても、同僚や先輩保育士が担当となった場合は子供を預けることに気を使います。知り合いに子供を預けるときと同様に、お互い見知った関係では、余計に気を使ってしまう人も少なくありません。

特に子供が小さい場合、親と離れるとすぐに泣いてしまう子も多く、預ける際に心苦しさを感じることもあるでしょう。職場と関係ない託児所に預ける以上に気を使うため、職場の人間関係や環境によっては、別の託児所に預けるほうが気楽な場合もあります。

デメリット(2)公私の分別をつける必要がある

自分の子供を職場の託児所に預ける際は、公私の分別をつける必要があります。子供の体調が朝からすぐれない日などは、つい休憩の度に様子を見に行きたくなるものです。しかし、職場に預けているとはいえ、自分も託児所の職員も業務中です。公私の分別がついていないと、周囲に迷惑がかかります。

また、自分の子供の面倒を見るケースは滅多にありませんが、同僚の子供を保育するケースは考えられます。同僚の子供を保育する場合も、他の子供たちと同様に接することが大切です。知り合いの子供だけ気にかけたり、逆にそっけなくなったりしないように注意しましょう。

託児所付きの保育園で勤務する際の注意点

託児所付きの保育園で勤務する際は、他の託児所に子供を預ける場合とは違った注意点があります。託児所の利用に関する注意点を守らない場合、職場とトラブルに発展する可能性もあるため、十分気をつけてください。

ここからは、託児所付きの保育園で勤務する際の注意点を紹介します。それぞれの注意点に気を配り、勤務先の託児所を有効に利用しましょう。

一時預かりの場合は臨機応変に対応する必要がある

一時預かりの託児所では、通常の保育園よりも臨機応変に対応する必要があります。一時預かりの託児所では、預けられている子供や保育時間が毎回異なることが特徴です。そのため、子供同士のトラブルが起こらないよう、仕事内容は十分に配慮しなくてはなりません。

子供が小さい場合は親と離れることで泣いてしまうなど、さまざまな変化が考えられます。常に子供の様子に気を配り、それぞれのケースに合わせた臨機応変な対応を心がけましょう。

年齢の異なる子供とトラブルが発生する可能性がある

託児所は保育園と異なり、対象年齢が幅広いため、年齢の異なる子供とトラブルが発生する可能性があります。親と離れて託児所に預けられている子供たちは、それだけで精神的に不安定になりやすいものです。幅広い年齢の子供を同時に見ることは大変ですが、それぞれの子供の様子を常にチェックしましょう。

年齢の異なる子供同士のトラブルは、大きな怪我や事故につながりやすいこともあり、十分な注意が必要です。保護者と連携を取るなどして、子供一人ひとりの特性を把握しておくことがおすすめです。

託児所付きでも自分の子供を預けられないケースがある

託児所付きの保育園でも、自分の子供を預けられないケースがあります。託児所付きの保育園は需要が高いためです。

併設している託児所に子供を預けたくても、小規模園の場合は定員により利用できないことも十分考えられます。また、対象は正社員の子供のみでパート・アルバイトの子供は不可というケースもあります。託児所付きの保育園の求人に応募する際は、勤務先の託児所の空き状況や、優先入所が可能かを確認しておくことが大切です。

託児所付きの保育園でも複数の園を運営している法人の場合、託児所が職場から離れている可能性もあります。託児所の場所が駅や職場から遠いと、通常の託児所に預ける場合とあまり変わりません。可能であれば、徒歩圏内でアクセスできる託児所付きの求人を選ぶことがおすすめです。

託児所の制度を利用する際は、制度の対象者など条件についても併せてチェックしましょう。制度についての確認が足りない場合、入職後のトラブルの原因となります。入職後の不要なトラブルを避けるためにも、制度の条件を必ず確認しておきましょう。

まとめ

子供を持つ保育士にとって、託児所が併設されている保育園は非常に助かります。しかし、託児所付きの保育園にもメリット・デメリットはあります。メリット・デメリットを理解し、比較したうえで利用を決定しましょう。

託児所付きの保育園で勤務する際には、いくつかの注意点があります。託児所付きの保育園で勤務する場合は、当記事で取り上げた注意点を押さえたうえで仕事に取り組みましょう。

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